らんかみち

童話から老話まで

人の命って、分からんもんだね

2014年08月16日 | 暮らしの落とし穴
               

 夏祭りって、普段は会うことのない知人に会えたりして楽しい。盆踊りだからといって、故人に会えるわけじゃないけどね。できるものなら、昨年の暮れに亡くなった友人に会って、ちゃんと別れをいいたい。

 友人は5、6年前に脳梗塞で倒れた。「ぼくなんかマシな方だよ。反対側の脳だったら言語障害が出たりするから」と不幸中の幸を強調していたけど、下半身に重度のマヒが残っていた。

 彼に会って別れをいわねばならないのは、彼から来た最後のメールに返信しなかったから。それ以前にも色々あって、ぼくの方が腹を立てていた。彼の病状を思えば無理からぬことではあったのに、それは今にして気づくこと。想像力が欠如していた。
 
 昨夜は夏祭りで、誰かを悼むような涙雨に祟られての盆踊り。その最中に、地元の知人が脳梗塞を患っていると聞かされた。頭が良く体も健康そのもので、ビール腹なんかとは縁遠い男だった。おしゃべり好きだったのに言語障害が残ったらしい。最後に会ったのはこの春で、明るい未来を展望していたのに、なんてこった!