らんかみち

童話から老話まで

ヤクザとの想定問答

2007年12月29日 | 暮らしの落とし穴
 またもや続き 

 喧嘩のプロと同じ土俵で対峙するなんて到底無理な話ですから、こちらは法律を盾に構えるしか手はありません。そこで「メーター巻き戻し」とネットで検索してみたら、中古車公正取引協議会や、消費者生活センターなんかに「解決事例」などが掲載されていました。
 
 結論から言うと、メーター巻き戻しは明白な詐欺行為です。なのでどんな高飛車な業者であっても必ず勝てるということが分かりました。しかも2年乗った後であっても、購入金額の全額が返還してもらえるようです。
 
 ただ、相手がどんな高飛車ぶりかというのが問題で、
「はあ? メーターなんか巻き戻しとりまへんでぇ、そんなこと言うなら証拠見せたらんかい! つーよりあんた、承知の上で買うたんちゃうんか、おっ? こらっ!」
てなセリフを、ヤクザから滑舌の良い大声で畳み掛けられて後ずさりしない人なら根性が座ってます。

 根性に難のあるぼくとしては、怒り収まらない勢いのまま乗り込んで玉砕する道を選ぶか、あるいは搦め手から迫るかの二択しかありません。後者とは、2年乗り回した後おもむろに、「巻き戻しの証拠が出てきました」と、点検整備記録簿を見せる老獪かつ陰湿な手口です。
 
 しかし、もし2年間のうちにぼくが事故でも起こしたら、車屋との立場が逆転することにならないでしょうか。のみならず、異音と異臭と巻き戻しという三重苦に、2年間もぼくの精神が持ちこたえられるでしょうか、そこが問題なのです。
 
 給食の献立に好きなのがあれば最後に回し、嫌いなものから先に片付けたいぼくとしては、一日も早くこの問題の解決を見てすっきりしたいじゃありませんか。
 というわけで翌日、想定問答をシミュレートし、リポビタンDを3本一気飲みしてから、中古車屋に出かけたのです。

 まだ続く

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