らんかみち

童話から老話まで

ジョブズ氏の「バカ」

2011年10月08日 | 暮らしの落とし穴
 アップル製品を一顧だにしてこなかったぼくでも、偉大な人を失ったなと悼んでおります。スティーブ・ジョブズ氏の訃報に接し、氏の残した「Stay Hungry, Stay Foolish」という言葉は、まさに自分に語りかけられたのだ、と受け止めた人も多かったのではないでしょうか。

 実際ぼくも、お腹を空かしてダイエットに励め、と解釈し……って、そんなわけない。ぼくは、真理を貪欲に追求したいという熱い思いも無いし、お利口な大人になって安穏とした人生を送りたいと考える、氏の戒めを切実に受け止めなければいけない人間の一人なのです。

 もう一つの残念なニュース。ロータリーエンジンの自動車が生産を終えるかも知れないと今朝の新聞に。子どものころ、フェラーリやランボルギーニといったスーパーカーより、世界で最初にロータリーエンジンを搭載したマツダのコスモスポーツに憧れてプラモデルを作ったものです。
 
 当時は船舶、オートバイなどはもちろん、チェーンソーにまでロータリーエンジンが使われ、白ろう病を懸念する林業などで歓迎されたのです。振動の少ない夢のエンジンだったわけですが、割と早く消耗するし、燃費が悪い分は熱に変わって排出されるので、チェーンソーだと相当熱かったはずです。

 大人になってからもロータリーエンジンへの思いは消えず、みんなに笑われながらもラジコンヘリにロータリーエンジンを搭載して飛ばしてました。多くの人が選択しないように、振動が2ストロークエンジンに比べて幾分か少ないのと始動性が良いくらいで、他にアドバンテージは無かったですね。それでもなお、チャンスがあれば別のメーカーのを使ってみたい情熱は、今でもあります。
 などと考えていたら、ぼくも意外とハングリーでバカやってる気がしてきました。自分を見つめ直すチャンスをくれた、ジョブズ氏の冥福を祈ります。

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