らんかみち

童話から老話まで

アーティチョークオイル漬け でも違うんだ!

2013年06月10日 | 酒、食


 アーティチョークのオイル漬けを作ってみて、こんなに面倒なものなのか、と萎えてしまった。オイルサーディンを作ったときも、その難しさと細かな作業に嫌気がさしたばかりか、出来上がりの見た目が非常に悪かった。それだけならまだしも、鰯というのは通風の大敵であることが分かり、好物なんだけどオイルサーディン作りは諦めた。

 鰯は自分で釣り上げたものを使ったり、地元の人が釣ったのを加工していたけど、アーティチョークは栽培からスタートする。今はまだ仲間からもらっているけど、やがては蕎麦のように自己完結する予定だ。
 蕎麦打ちは先人に教わることができるけど、アーティチョークはそうはいかない。ネットを検索したらアマチュアの方々が有益な情報を提供してくれているけど、その通りにはなかなか出来ない。

 何がどう違うのかなぁ……そうだ、昨年末の忘年会で食べたグリルド・アーティチョークのオイル漬けをもう一度食べて検証してみよう。松山市内の輸入食品の店「カルディ」さんに置いてあるのは知っていたけど、内容総量180グラムで498円というのは非常に安いぞ!
 
 グリルドというくらいだから焼いているんだろう。お焦げもビンの中に散乱しているし、香ばしい。塩と酢とオイルだけでこんな味になるのか、アーティチョークの実力に恐れ入る。
 しかし分からないのは、カズイという雄しべ雌しべの部分を除去していないものがあるということ。カズイは煮ても軟らかくならない。それどころか、細いけれども強靱で、生で口に入れると喉に立つこともある。

 分からないのは、カズイを取っているものと取っていないものがあるということ。イタリア人のやることだからアバウトなんだろうと片付けるのは簡単だ。がしかしそれはイタリア人に失礼であるばかりか、アーティチョークの本質が見えていないのではないか。
 
 分からないなぁ。イタリア製はカズイを取っていないんじゃない。カズイの無い若い個体ならいざ知らず、かなり大きく育っているのに、それが無いんだ。
 明日は開花直前のアーティチョークを収穫してオイル漬けにする。見た目は今日買ったものとは似ても似つかないけど、味は変わらんと思う。ああでも、今日のがぼくの目指すところ。種からやり直せってか……それは厳し過ぎるぞ。