涅槃会(ねはんえ)というのは、お釈迦様の入滅法要。旧暦の2月15日らしいけど、本当にその日であるかどうかってのはねぇ……およそ2400年も前のインドで起きた事だから諸説あって不思議じゃない。
ということで、うちの島ではお釈迦様の命日、つまり仏滅前後の日曜日に、涅槃会が行われる。五か寺で持ち回りだから菩提寺で行われるのは5年ぶりということで、日曜日は世話人のぼくも出仕させていただいた。
島中の真言宗のお坊さんが集まって2時間近く読経する後ろではご詠歌が歌われ、秘蔵の涅槃図やら十王図が開陳されるとあって、結構な人出だった。
実をいうと、この催しは檀家の寄付金で成り立っている。強制というワケじゃないけど、檀家さんの御寄付は一律3000円だからそこそこの金額が集まり、今回のように餅撒き(といっても餅だけじゃない)も予算の許す限り盛大に実施する。
ぼくら世話人は餅を投げる側なので実利は無いんだけど、拾う側の人たちがキャーキャー楽しそうにやってくれるので、投げる側も熱が入って不思議な一体感が生まれる。あ、でも投げる場所が急きょ変更になり、拾う場所によって不公平感があったかも知れない。初めての試みだったので、なにとぞご容赦を。