北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

北海道にフェルメール作品がやって来る! 「美術の窓」12月号の特集は「2022年の美術展 300」

2021年12月08日 08時29分51秒 | つれづれ読書録
※9日、タイトルを少し変えました

 「ことしはどんな展覧会があるのかな」
と楽しみに買うことの多い月刊誌「美術の窓」(生活の友社)恒例の特集号は、2021年版までは1月号で、さらにそれ以前は2月号だったのですが、さらに1カ月繰り上がりました。
「来年はどんな展覧会が…」
となったわけです。
 同様の特集を組んでいる「芸術新潮」誌などへの対抗という意味合いもあるのでしょうが、編集部の作業は大変だろうなと思います。
 取り上げている美術展の数は「美術の窓」が他誌を圧倒しています。

 さて、道内で開かれる展覧会をリストアップしてみますと、すでにツイッターでつぶやいて大きな反響があったこれを挙げないわけにはいきますまい。

ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展 4月22日~6月26日 道立近代美術館


 東京都美→道立近美→大阪市美→宮城県の順に巡回する予定で、修復によって背後にあったキューピッドの絵が姿を現したことで話題にあった「窓辺で手紙を読む女」をはじめ、レンブラント、ハルス、ダウの作品などが来日します。
 この特集号の巻頭で詳しく紹介されている展覧会が道内に巡回してくるのは、筆者の記憶にありません。いまから期待大です。


 ほかに掲載されている、2022年度に道内で開催予定の美術展は次の通りです。

美術館に行こう! ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方 4月23日~6月26日、道立旭川美術館

ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展 7月中旬~8月下旬、道立近代美術館

NINIATURE LIFE 展―田中達也 見立ての世界 7月16日~9月11日、釧路市立美術館

銀の匙 Silver Spoon 展 7月16日~9月11日、札幌芸術の森美術館/9月17日~12月4日、道立帯広美術館

聖徳太子1400年御遠忌記念 国宝・法隆寺展 9月3日~10月30日、道立近代美術館


 このほか、道立近代美術館の羽生輝展、道立帯広美術館の「道東アートファイル」も掲載されていますが、21年度(22年2、3月など)なので省略します。

 もちろん、道外の美術展もたくさん載っています。
 見に行きたいなあと思うものを数えだすときりがないのですが、強いてひとつだけ挙げるとすれば、6~10月のリヒター(東京国立近代美術館)でしょうか。





 12月号に掲載が繰り上がったため、同誌名物の「公募展便り」の独立や二紀の紹介も楽しめます。

 道内関係者は、筆者の気づいた範囲で次の通り(漏れがあったらご指摘願います)。

・独立展 輪島進一「鎮座」/竹岡羊子「井戸端会議(Venezia)」/木村富秋「伝言」/高橋正敏「挽歌、イカロスの空へ」/波田浩司「休日」/高橋伸「回想の街」/金子圭太「夜をこえて I」奨励賞/宮地明人「そこに在るということ」会員推挙/渡辺貞之「ステージ『蜂』」奨励賞/村本千洲子「石狩挽歌 II」/佐々木ゆか「VR~ウタカタの存在」/佐藤仁敬「密」/遠山隆義「黒い墓標(A)」佳作賞

・二紀展 舩岳紘行「アポロンの記憶」会員推挙/三村紗瑛子「未だ行き交う」/中村まり子「埋もれる蜜」準会員推挙/伊藤光悦「途切れた鉄路」/大嶋美樹絵「やがて満ちてくる光の」女流画家奨励佐伯賞/梅原賢伸「揺蕩う」/津田光太郎「尋常が止まない」/秋山久美子「彩雲」

・一線展 西村司「Bloom」

・創画展 羽生輝「北の浜辺(団欒)」

 というわけで、「美術の窓」、本屋さんで見かけたら、手にとってみてはいかがでしょうか。
 1676円(税込み)。美術展関連の座談会なども多く、読み応え十分です。
(そして、画家の野見山暁治さんが「アトリエ日記」を連載しているのが、すごい。1920年生まれです)


□「美術の窓」http://www.tomosha.com/mado/

 過去の関連記事へのリンク
2020年の道内美術館日程。『美術の窓』2020年1月号「今年の展覧会250」から
2019年の道内美術館日程。『美術の窓』2019年1月号「必見‼ 今年の展覧会300」から。2019年1月上旬現在の情報
「美術の窓」2017年2月号にみる、今年の美術展
「美術の窓」2016年2月号
「美術の窓」2月号にみる、北海道の美術展の日程など (2013)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。