くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

悩めるセイロ

2011-12-02 01:30:40 | Weblog
かねてより愛用していた蒸籠が
新居の湿気に耐えきれずカビだらけになってしまい、
同じ品物を買いに中華街へ行ったことは
先日お話しした通りです。

二代目となる新しい蒸籠も
初めの頃こそ色白でウェイトも軽くて
いかにも頼りない風体でございましたが
何度か使用しているうちに、
蒸気を吸ってずっしりと重みが増し、、
ほんのり飴色に近づいて参りまして
どことなく先代の全盛期を思わせる
風格が出て参りました。

購入した店の店主が言うことには
流しよりも上の高さで、
扉などで閉ざされていない場所に保管すると
カビが生える心配は無いようです。
さらにいえば四隅を切り落とした紙袋に入れて
ぶら下げておくと良いのだとか。

そういえば先代の蒸籠は流しの下にある
扉付きの収納に保管していたので
なぜか湿っぽい我が家の事情を考えれば
カビるべくしてカビたと言えるでしょう。

というわけで
二代目の蒸籠は流しよりは下の位置ですが
扉がないオープンな収納棚に保管しています。
今のところは快適に過ごしているようで
これといってトラブルは報告されていません。

しかしフと思ったのですが、
蒸気にさらされることを前提にした道具が
湿気に弱いというのは
何とも皮肉な話ではございませんか。

きっと蒸籠自身も言葉では説明できない
モンモンとした自己矛盾を感じていることでしょうね。

「あれ、オレ普段熱い蒸気ガンガンに浴びても平気なのに、
っていうかむしろそのために生まれてきたつもりなのに、
こんな地味な水分にはかっらきし弱いだと?!
実はすっげぇヘタレなんじゃねぇの?オレ…。」

ってところでしょうか。
所詮は蒸籠も「木」ってことですね。
せいぜい気を遣ってあげないと。
おっと、ゴホン、ゴホン。

がんばれ、二代目!