五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ ヤングキングアワーズ 感想

2016年05月10日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

2016年6月号

 

 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら
 今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら

 表紙は、『蒼き鋼のアルペジオ』より、イオナ&アシガラ!
 両名とも威風堂々たるたたずまいではありますが、
 やはり「万年2位代理」の文字が輝いてますね(^^;
 
 

 『夜鳴きのシィレエヌ』(今村陽子 先生)

 新任のマスターさんと、新たにやって来た少女と・・・

 転職組のマスター・クラーイさん、ハイネさんたちの前で、新任ゆえの不安を
 愚痴ったりしてますが、今回は彼と、彼が受け持つ新入り少女のお話。

 家に帰りたがる新入り少女に、手を焼くクラーイさんでしたが、
 彼女を連れ出し、家まで連れて行ってあげることに・・・

 そこに待っていた現実が、シィレエヌという存在の特異さと恐ろしさを感じさせる
 内容になっていましたね。 そして生まれる、新たな師弟の今後に期待です。

 

 『はやめブラストギア』(竹山祐右 先生)

 エンゼルキャッツの姫王・桜乃姫子さんとデストライド!

 アイドルキャラの姫子さん、可愛い顔して良い走りをするのはもちろん、
 ツインテールな髪の毛を、鞭のようにしならせ妨害してくるのは、さすがというべきか。

 しかし、圧倒されつつも、はやめさんも負けてない。
 姫子さんの攻撃を回避しつ、坂道スライディングにより、彼女の焦りを誘っていたのは
 お見事でしたし、そこからの“救出”も、神技的でうならされましたよ。

 それにしても、ラストで姫子さんの“秘密”が明かされていましたが、これには驚き・・・
 というか、大笑いでありました゜(*゜´∀`゜)゜

 

 『ゼロ・エンジェル』(麻宮騎亜 先生)

 伝説のチューンを賭けて、六月次元に挑む岬さん。

 勝てば、無料でECUのセッティングをしてくれるという条件。
 しかし負ければ、一晩好きにされてしまうなんて話になってますが、
 六月おじさんも戸惑っているあたり、彼は冗談のつもりだったようで(^^;

 ただ、岬さんは負ける気がないからこそ、そんな条件をのんだようで、自信家ですね。
 勝負の方は、さすがプロドライバー岬愛華といった趣の展開で、引き込まれました。

 その一方、「ハマの魔導士」と呼ばれた六月さんが、チューンをやめた理由にも
 背景があって、そのあたりの物語も楽しめましたし、最後に明かされた彼の職業と、
 「車を走らせる」ことについての言葉が、重く響きましたね~。

 

 『超人ロック ラフラール』(聖悠紀 先生)

 刺客との戦い。

 監察官に苦戦するロックだったものの、ロニさんも現れて、秘策を授けています。
 超能力を力にしてしまう監察官相手に、いったい何ができるのか?

 といった感じに引き込まれましたが、絶対的な自信をもつ監察官だからこそ、
 そこに不意打ちのスキが生まれていたようで、ロックが述べたように「1度」だけの
 秘策がヒットしていたのは、痛快でありました。

 そして現在、ラフノール再興における難題を、どうクリアするかという話。
 テトくんの語ったアイデアは、驚きのものでしたけど、なるほどとも思えます。
 はたして、うまくいくのかどうなのか・・・ 楽しみです。

 

 『野球+プラス!』(石田敦子 先生)

 辞令を受ける由右さんでしたが・・・

 「保留」という意味不明な状況に置かれ戸惑ってますけど、オープン戦でのレポートが、
 スコアの付け方も分かっていないレベルのもので、同期の石本くんも呆れ顔。

 さらに部長さんから「ただのファンを入社させた覚えはない」なんて言われ、
 自分に足りないものを自覚し始めた由右さん、公式戦に自費で阿南さんに同行し、
 かこみ取材へ突撃するほど頑張っていたのは、好感触でありました。

 そして決まった配属先にて、“鬼軍曹”さんの洗礼が待ってましたけど、
 彼女が配属前と配属後で、由右さんへの態度を変えていたのは、プロフェッショナルを
 感じさせて良かった。 「鉄は熱いうちに打て」は、新人教育で大切なことですね。

 

 『マーチャンダイス』(大石まさる 先生)

 今回の住人は、ルクミニさん。

 メガネをかけた浪人少女で、先に大学へ入った友人アビゲイルさんと仲良しの模様。
 さらに、コンドウくんに思いを寄せている様子の、普通の少女のようですが・・・

 そんな3人の青春模様が繰り広げられるのかと思いきや、ルクミニさんが拾ったサボテンを
 めぐって、とんでもない方向へ話が進んでいたのには、度肝を抜かれちゃいましたね。

 大家さんも気づけなかった彼女の心のすき間。
 将来への不安、親との関係、そして友人たちの裏切りと、それまで普通だった彼女に
 起こった変化には、切なさを感じましたねえ。 普通の裏側で生まれる狂気。
 それでも、ライプニッツはそこにいる・・・か。

 

 

【コミックス15巻、発売中!】
●それでも町は廻っている (石黒正数 先生)

 

 「Detective girls final」!

 そんなタイトルに、ちょっとした寂しさを予感してしまう今回。
 実家の紺先輩が可愛かったり、それを歩鳥に見られて、取り繕うように
 カッコつけたりする冒頭が可笑しかった!

 そして、メインの話は、歩鳥とタッツンの関係。
 やたらと周囲でカップル成立が続く中、タッツンも一大決心をしています。

 そこで、歩鳥に「真田君の事 どう思っているの」と、真面目に聞いちゃったり。
 歩鳥の答えは、友達や幼なじみといった無難なものでしたけど、
 「男として意識したことはないの?」なんて問われ、「は~て・・・?」と、
 はぐらかすように述べていたのは、少し意外だったかもしれませんね。

 

 

 

 そこから始まるピンポンポン。

 真田くんに告白しようと思っていると、歩鳥に告げるタッツン。
 このあたり、親友に対してフェアな彼女の潔さが感じられましたが、
 歩鳥の方は、自分に許可とる必要なんてないと、張り合いのない態度。

 タッツンは、歩鳥との間に壁があると感じている様子。
 そこで、歩鳥の表情から何かを読み取っていたり、鋭いことを言っていたのは、
 いつも探偵役である歩鳥のお株を奪う主役っぷりで、面白かったですね~。

 さらに、歩鳥の愛する日常が変化してしまう可能性を、突きつけるタッツン。
 これには、さすがの歩鳥も打ちのめされつつ、けれど、むしろタッツンの言葉を
 「尊い」なんて表現していたのが、印象的でした。

 そんな親友同士のやりとりが、めちゃめちゃ楽しく興味深かった今回。
 ラスト、歩鳥の目の前で、真田くんに告白しようとするタッツンの気持ち、
 よ~くわかりますよね(´▽`;) あれだけシリアスに来て、このオチ、さすがでした!

 それにしても、ここ最近、何やら物語がまとめられてきているような感覚があって、
 もしや終わりが近いのか? なんて感じてしまうのですが、今月号の巻末での
 石黒先生インタビューでも気になることをおっしゃっていたのは、注目かもですね。

 時系列がバラバラであるにもかかわらず、「終わり」が近づいているというのも、
 話の組み立て方が秀逸だからこそ、感じられるものなのだと思えます。
 正直、とても寂しい気分ではありますが、それでも、今後も楽しみです!