2015年12月号
表紙は、りんご食べてる、らいかさん!
ランドセル背負った姿が、小学生らしさを感じさせます。
一ノ瀬さんもリンゴな恰好で、月英さんもウサギ型リンゴむいてるし、
リンゴづくしな雰囲気が面白いです!
今月の「手元に残らなくとも・・・で賞」は、『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』!
今回、食玩を集めているパトラちゃん。
そんなわけで、れあさんにもコレクションの楽しさを伝えるものの、
「いずれ飽きて捨てちゃうし無駄じゃん」なんて言われて、ちょっとお冠。
れあさんの母上も、かつては何かを集めていたとのことでしたが、
いつの間にか、集めていた物はなくなっていたと述べていますが・・・?
そこで、れあさんが「どうしていつか失くしちゃうのに集めていたの?」と
聞いていましたが、これに対する母上の答えが、とても素敵なものでありました。
いつか捨てる・失くすような物は、手元に残らない物でありますけど、
じゃあ、それが無駄な物かと言われると、そういうわけではないのですよね。
そこには、集めるなり遊ぶなりしたときの「楽しさ」があったはずで、
「楽しさ」というものは、手元に残るものではないのですが、
あるのとないのとでは、人生・生活に大きな違いがあるものだと感じます。
それは、あって無駄になるものでは決してないわけで、
手元に残らないゆえに軽視しがちですが、大事にできれば、日常を豊かにするはず。
なんてことを考えてしまうお話でした。
【最終回!】
●坂の上の職人工房 nest (胡桃ちの 先生)
コミックス2巻は、12月7日発売! ・・・ですが、最終回!!
最後は、これまで起きてきた謎の数々が解明されての最終回となりました。
消えたトモくんとランくん、そして突如現れた姉とロクさん・・・?
その真相が、ここに明らかに!
なんて感じのお話でしたが、梯子くんへの気持ちで大いに揺れるテラさんの内心を、
バンバン暴露してゆく姉に笑゜(*゜´∀`゜)゜ 情緒もへったくれもねぇ~!
そして、そんな姉の妹テラさんへの想いが、“こちらの世界”でのトモ&ランの来訪へ
つながっていたというわけで、色々なるほどといった感じでしたね。
誤算だったのは、トモくんがテラさんを好きになってしまったこと。
このあたりは切なくて、彼が少しだけ気の毒でありました。
そして、真相を聞いたテラさんが、2人のことを気にしていたことを考えますと、
nestで過ごした日々は、テラ&梯子だけでは成り立たないものだったと、
しっかり伝わってきますね。
【nestからnextへ】という4コマタイトルもさながら、
「幻の巣」という言葉にこそ、タイトル「nest」の意味が込められていたのだな~
と、しみじみしちゃいました。
姉とロクさんが去った後、日常を取り戻すテラさんと梯子くん。
去り際の2人が、これからの可能性について思わせぶりな言葉を残していたのは、
希望を感じさせるものでしたが、さて、そのあたりはどうなってゆくのやら・・・
梯子くんが去るトモスさんに、粉かけようとしていたのには苦笑でしたし、前途多難?
テラさんの気持ちは、ガンガン暴露されたので、梯子くんはどう思っていたのか、
気になる所ではあるのですけどね・・・ はてさて。
などなど、消えた2人と入れ替わるように現れた、いるはずのない2名について、
真相が明かされての最終回・・・ではありましたが、個人的にはもっと普通に、
トモ&ランを加えた4人のドラマを展開して、収束してほしかったかな~と思いました。
ちょっと唐突だったなと感じたもので・・・ とはいえ、
いるはずのない2人が現れたことにも、不思議ワールドがらみとはいえ、
納得の理由があって、うまいこと話になっていたのは、なかなか面白かったです。
なんて感じに、楽しませていただきました!
●いぬにほん印刷製版部 (瀬野反人 先生)
コミックス2巻は、1月7日発売! ・・・ですが、最終回!!
最後は、会社が倒産危機!?
そんな状況におびえる紙谷さんでしたが、時間が来ると体が勝手に出勤するとか、
身に染みついちゃってますね、会社生活(´▽`;)
しかし出社するや、社長から社員全員に話があるとかで、戦々恐々。
いちいちおびえて涙目な紙谷さんが面白かった(酷)
そして、社長さんからお話は、やはりお得意先からの仕事がなくなるということで、
重く、いかにも「終わり」といった雰囲気でしたが・・・?
そこへ、会長さんが入って来て、深刻な空気をものともしない一言をはなったから、
なかなか愉快でありました。
お得意先とは、付き合い長いという話をする会長さん。
人情ですがるのか~それは難しいだろ~・・・と思ったのですが、
どうも人情話ではなく、「もっと即物的なもの」というから、痛快でありました!
なるほど、人情というものも近年軽視されがちですが、大事なものであります。
それがあるのとないのとで、違いが生じる事態もあるわけですからね。
ただ、いざという時、人情だけでどうにかなるかというと、残念ながら望みは薄い。
こうした時には、まさに「即物的」な事柄が、命綱となりうるのだな~と感じさせる
会長さんの狙いに、大笑いでありました!
だって、これって、紙谷さんをはじめ社員一同が苦しめられる“ブラック要素”こそが、
会社を救ったということですからねえ・・・ 複雑かも(^^;
などなど、いぬにほん印刷は、倒産危機を乗り切れるのか? といったお話でした。
本作は、印刷業におけるブラックさが、割と切実ながらもマイルドに描かれて、
興味深く読むことができましたね。
そうした点で評価高いですし、内容も面白かったので、かなり好き作品だったのですが、
残念ながら最終回を迎えてしまいました・・・ とはいえ、コミックス2巻が、
1月7日に発売とのことで、そちらを待ちつつ、楽しませていただきましたー!
【コミックス1巻、発売中ゲスト!】
●けいさつのおにーさん (からけみ 先生)
警察官のお兄さんとおじさまを描く4コマ作品。
「まんがタイムジャンボ」にて連載中! コミックス1巻も、7日に発売しました。
警察官の巡査・穂苅士朗くん(26)と、巡査部長・手塚衛さん(42)のコンビが、
警察業務にいそしみます。
ゲストの今回は、通報を受け、さっそく現場へ駆けつける2人・・・
でしたが、そこには、クモに困って家に入れないご婦人が(^^;
つまり、クモを追い払うために110番をしたということで、
笑顔で応対しつつも、ちょっと困惑した様子の2人でありました。
けれど、通報してきたご婦人も、冷静になってみれば、
くだらない件で110番したことを恥じて、反省していたので、ひと安心。
2人も、困惑はしたものの、とくに怒ってはいなかった点は、よかったですね。
そこで手塚さんが、緊急を要しない通報例をいくつか語っていましたけど、
実際にこうした話はよくあるそうで、その割合についても説明がありましたが、
まあヒドイものですねえ(´▽`;) 便利屋だと思ってそう。
けれど、さらに述べられていましたが、そのために本当に緊急を要する通報が、
繋がりにくくなってしまうと問題だとのことで、割と深刻な話でもありそうでした。
そんな話を聞きながら、ますます困惑したり、落ち込んだりする穂苅くんの純心が、
何とも微笑ましかったりでしたけど、最後はきちんと奮起できていたのも好感触。
なんて感じに、日々を頑張る警察官さんたちのお話が、興味深かったり楽しかったり・・・
コミックス1巻が発売となりました本作品、ますます今後も、注目です!
【ゲスト作品】
●となりの宇宙人 (けんち蛍 先生)
隣に住むのは、宇宙人!?
「普通の人には見えないモノが見える」という少女あかねさん。
そんな彼女が、お隣のお兄さんの頭に、変なアンテナが生えているのを目にし、
宇宙人だと考えているようですが・・・
といった感じに、他の人には見えないアンテナが見えるあかねさんが、
お隣のお兄さんを宇宙人だと疑って、接する様子が面白可笑しな4コマ作品です。
姉あきさんは、お隣のお兄さんに好意をもって接していますが、
あかねさんは、宇宙人である証拠をつかもうと、虎視眈々と狙っている様子。
なんて風に、何かとお隣のお兄さんを観察するあかねさん。
学校へ迷い込んできたお隣の犬・桃太郎を追って、お兄さんと母上がやって来ますが、
お兄さんは桃太郎に圧倒されて、普通の人間っぽいものの、母上が謎の力で、
桃太郎をおとなしくさせていたのは、やはり宇宙人なのか? と思わせたり(^^;
などなど、宇宙人(かもしれない)お隣さんの正体を、何とか確かめようとする
少女のお話でしたが、宇宙人要素が楽しくも、結局真相は闇の中・・・
なので、つづきに期待です!
【新人展・拡大版】
●凸凹ガールズ (二角定規 先生)
恥ずかしがり屋と、目立ちたがり屋な少女たち!
高校1年の深沢亜菜さんは、極度の恥ずかしがり屋。
その友人の大滝美咲さんは、相当の目立ちたがり屋。
そんな2人の凸凹ぶりが楽しい4コマ作品です。
いや、恥ずかしがり屋といっても、内気なくらいかと思っていたら、
恥ずかしすぎて行動がおかしくなってしまう深沢さんが、かなり面白かったです。
転んでしまったのを恥じた彼女が、アイス屋さんのソフトクリーム型の置物から、
上の部分を取り去って、頭にかぶっていたのは、恥の上塗りなのでは(^^;
さらには、目立ちたがり屋の大滝さんを「謙遜を知らない友人」だと恥ずかしがったり、
憧れの長瀬くんを目の前にすると、穴に入りたいと言い出して、大滝さんの鼻の穴に
入ろうとするなど、深沢さんの諸々の言動が、愉快でありました!
また、深沢さんは何だかんだで、物怖じしない大滝さんを尊敬しているのですが、
大滝さんも大滝さんで、物怖じしなさ過ぎて、授業中ですらマイペースで、
そうした姿もまた、面白味になっていましたね。
などなど、恥ずかしがり屋と目立ちたがり屋、共に度が過ぎている点が、
かなり楽しい内容になっていました! これはぜひとも、つづきに期待です!