2015年6月号
今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら
今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
表紙は、『蒼き鋼のアルペジオ』より、イセ&ヒュウガ姉妹!
どうもヒュウガさん、イセ姉さんには弱そうなイメージですね~。
珍しく、可愛らしいヒュウガさんといった感じです。
『超人ロック ラフラール』 (聖悠紀 先生)
帝国大臣ブリアン・ド・ラージュの思惑とは・・・?
メルルの修行も進む中、テトは大学へ行くこととなり、色々と変化のある時期に・・・
テトの出生、「電竜の木」、来たる試練など、興味深い話も様々でしたね。
そして、ロックとブリアンの会話。
帝国のラフノールへのあたりの厳しさについて問うロックに、ブリアンが答えた内容は、
あまりに酷なものでありながらも、帝国がラフノールへ向ける懸念も大きな不安要素。
そこで、ロックが提案した事柄は、ラフノールに何をもたらしたのか、気になります。
また、ジェフにも修行の成果が見え始めたものの、彼の内面は変わっておらず、
そのことがまた、不安を残す展開となっていましたが、ここから何が起きるのか・・・
そして、ラフノールに起きた出来事と、現在とのリンク、真相解明が楽しみです!
『リュウマのガゴウ』 (宮下裕樹 先生)
強敵と戦うヤツハ!
ジン、そして武王という2体の強敵を相手に、ヤツハが苦戦。
多くの人々の「目」を使っても、見切れない武王の剣に圧倒され、大ピンチに・・・
なんて流れにハラハラさせられましたが、そこで人を憎み始めたリュウマが、
どう動くかというあたり、さらなる緊張感を伴って、物語に引き込んでくれましたね。
ロクサの危機に、リュウマが思い起こしたのは、母の言葉、そして愛・・・・・・
そこからの展開が熱く、盛り上がるものになるのは当然でしたけど、
ラストで「おっ!」となれたのは、なかなか面白かった!
この2人も、一行に加わったりするのですかね? はたまた、敵となるのか・・・?
『スピリットサークル -魂環-』 (水上悟志 先生)
いよいよ、始まりの物語へ・・・
第1の過去生=フルトゥナ、彼とフータが重なる重要な話になっていますが、
フルトゥナは自分を天才だと自認しつつ、師から離れて、霊学を研鑽しており、
イーストに師となるよう請われたり、ルンを「つくった」りと、なかなかの人物。
そんな彼の慢心と挫折が描かれつつも、やがてコーコとの“出逢い”を経て、
平和なひと時を穏やかに過ごしている様子が、後の因縁を感じさせませんね~。
「コーコ」や「レイ」という名前の意味も語られていましたけど、これも伏線でしょうか?
そして、イーストに起きた異変・・・ これが、何かのタブーに関わってくる?
フルトゥナも思った以上に、フータに近い雰囲気でしたし、ここから大きく変化がある
ということになりそうですので、何が起きるのか・・・ 不安半分で、楽しみです!
『ますらお 秘本義経記』 (北崎拓 先生)
敵の情報を集める義経・・・
平家残党を討伐すべく、敗れた兵から話を聞く義経。
そこから、恐るべき弓の名手がいることをつかみますが、もちろんそれは与一。
追っ手が返り討ちにあったことを知り、義経、さっそうと飛び出しますが・・・
いやはや、ここでの森に敵が隠れている可能性を察知する
義経の戦闘センスが、あざやかすぎて、たまりませんでしたね~。
そこから、与一を上回る義経の“嗅覚”が、これまた脱帽で、痛快でしたよ!
そして、私が好ましいと思ったのは、梶原景時の描き方。
義経にとっては嫌な目付け役といったキャラクターにされがちな彼を、
真面目さゆえに、常識にとらわれない義経とは相性が悪いといった印象で、
そのあたりに感服してしまいました。 まあ、これが悲劇のもとでもありますが・・・
『夜鳴きのシィレエヌ』 (今村陽子 先生)
第2話! 街中で戦う少女と魔法人形・・・
マドラスの危機に、声を出せないハイネでしたが、マドラスの言葉を受けて、
精霊を使役する歌を歌い、アシストできた場面は、清々しいものでした。
これが、シィレエヌと呼ばれる少女の力・・・
そして、少女2人の関係はより親密になりつつ、マドラスの母の真実から、
街の異変、ハイネの歌声と、物語は“乾燥”から“湿度”を帯びたものとなり、
なかなかに楽しませてくれましたね~。
シィレエヌと呼ばれる少女たちが、「忌まわしき乙女」と恐れられるのも、
この力ゆえなのでしょうけども、彼女たちの「夜が明けるまでの物語」とあるので、
どのように、その夜明けが描かれるのか・・・ 期待です!
『こいコイ!』 (石田敦子 先生)
兄の受験の結果は・・・
恋子さんのお兄さん、その受験結果は第2志望には合格できたものの、第1はダメ。
しかし、国立に落ちたため、学費のことで悩んでいるのは、親孝行ですよね。
そんなことがありつつ、カープ戦のチケットをもらい、恋子さんと観に行く兄。
そこで、黒田選手が帰って来たことについて、「どれだけ考えて決断したか」と述べ、
自分もまた「選ぶ」ことから逃げない心構えを抱けていたのは、爽やかでありました。
兄が野球観戦で選んだ道は、恋子さんとは相反するも出笑いましたけど、
これもまた新たな一歩として、祝福されるべきなのでしょうね~。
そして何と、次回で最終回ですとー!?
『鬼を飼う』 (吉川景都 先生)
アリスを気にする鷹名くんですが・・・
四王天さんは、アリスさんに対して「本気になったら地獄」だと忠告してます。
その意味が、何となくわかる話になっていた今回、奇獣「ヨワルデパズトリ」を
欲するお客への対応が、冷たい闇を感じさせましたね。
奇獣を求めたお客が見せ物にしようと企むも、「ヨワルデパズトリ」の特性を
理解できなかった彼には悲劇が待っていて、ちょっと残酷な展開にハラハラでした。
そして、そんな状況にも眉一つ動かさず、冷たく対処するアリスさん。
彼女のそうした一面を、いまだ知らない鷹名くんと、奇獣をめぐる物語は、
2人の関係を中心に、ますます気になってきましたよ~。
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
【『アオバ自転車店へようこそ!』11巻、発売中!】
●並木橋通りアオバ自転車店 (宮尾岳 先生)
自転車でダイエット?
今回は、うどん大好き加藤くんと、彼の上司・石田さんのお話。
1年前は痩せていたのに、香川県出身だからか、うどんをたくさん食べて食べて、
今では良い体格になってしまったという彼。
そんな彼が、石田さんに求婚したものだから、石田さん、痩せたらOKなんて話に。
と、同時期に、海外へ行く話なんかも出てきて、いろいろ大変そうです。
そこで石田さん、加藤くんを痩せさせようと、自転車に乗せようと考えるのですが、
アオバさんが、そもそも自転車に乗りたがらないのでは? なんて言ってきて、
困った石田さんでしたけど、そこでアオバさんが勧めたのは・・・?
なんて感じのお話でした。
うどん大好きという点を考慮して、自転車選びにまで活かしてしまうとは、
さすがアオバさんといったところでしょうか。
そして、3ヵ月以内のダイエット指示と、その結果が爽やかに楽しかったのですが、
加藤くんが自転車に乗ろうとした理由には、苦笑せざるを得ませんでしたよ(´▽`;)
いや、アオバさんの母上には感服でしたけどね!
などなど、自転車でダイエットという相性のよさそうな話でした。
ラスト、岳先生のドキドキに笑いつつ、今後も楽しみです!
【ゲスト作品・・・?】
●ブタ美とメガネ (小野寺浩二 先生)
太った彼女と、モテる彼のお話かと思いきや・・・?
モテるメガネの流一くん、何事も優雅にそつなくこなすタイプのようですが、
そんな彼のお付き合いしている相手が、わがままで太った少女・ブタ美さん。
周囲も、なぜこの2人が付き合っているのか?
と、いぶかしがってますけども、どうにも太った女性が好みらしい流一くん。
ブタ美さんのわがままに振り回されても、大喜びでお世話するあたり、
何と言うか、筋金入りです(^^;
そんな2人のラブコメ話かな~と思って読んでいたら、
なんだか、とんでもない方向へ物語が展開していって、燃えましたよ!
ブタ美さんのみごとな変わりっぷりなど、見どころとなってましたけど、
いかんせん、ページ数が少ないのが残念でしたね~。
それでも、わかりやすく、かつ面白く、話をまとめた小野寺先生の手腕に感服。
つづきなりの話を、また読んでみたいと感じました!