観・環・感

野鳥観察や旅行、映画などの趣味と日常生活や世の中の状況について、
感じる事を書いています。

白い野鳥3 アマサギ

2013年08月26日 | 野鳥


写真の中の小さい鳥(サギ類最小の体長51cm)がアマサギだが、撮影が8月の後半なので、繁殖期の色をしているのは少ない。また一部にその色が
残っているいるのも見られるが色も薄くなっているようだ。
ところで、アマサギの漢字名は、このブログを書くまで亜麻鷺と思い込んでいた。
しかし、それは誤りで「あまさぎ」という名前は、鎌倉時代から使われているが、その頃は「亜麻」の存在そのものが知られておらず、亜麻色という色名
は江戸時代以前には存在していなかったようだ。この鳥のアマサギという名前は、「あめさぎ」が変化した考えるのが妥当らしい。ここでの「あめ」は、
食べる飴のことで、飴色をしたサギという意味のようだ。私のブログのこの記事。2枚目の写真の左側の個体の色が比較的はっきりしていて分かりやすい。
アマサギには古名や地方名が多く、猩々鷺・黄毛鷺・尼鷺と書かれているのもある。中でも「猩々鷺」がよく使われている。
最初の猩々鷺の猩々とは、オランウータンのことだといわれている。しかし、アマサギの色は、オランウータンの体毛の赤みがかった茶色よりむしろこの写真
あるようにオランウータンの口の周りの色に似ている。
しかし、なぜ、アマサギを「亜麻鷺」と思うかといえば、クラシックファンならドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」。これは、ルコント・ド・リルという
詩人・劇作家の『スコット ランドの歌』という詩集中の同名の詩に影響を受けて作曲されたらしい。この詩の中では「亜麻色の髪の乙女」 を“夏の明るい陽
をあびて、ひばりと ともに愛をうたう、桜桃の実のくちびるをした 美少女”と歌っている。
私は、1968年のヴィレッジ・シンガーズのヒット曲『亜麻色の髪の乙女』の“亜麻色の長い髪を風がやさしくつつむ………”の影響だ。
亜麻色の色をもう少し調べると、「亜麻」は「麻」と呼ばれる植物の一種。背丈は小さく約1mぐらいで白または紫色花をつける。茎からできたその繊維も麻の
中では細く柔らかいために、シャツやシーツなどに利用されている。亜麻色とは、この亜麻の花の色ではなく、繊維の色のことである。熟練した職人がつくった
糸はその表面が光っているようだ。その繊維は肌ざわりがよく薄手の織物「リネン」を織る。
実際の色は、黄色がかった淡い褐色で、西洋では毛髪の色を形容する。ついでに亜麻の種子を絞ってできたのが健康にいいと評判の「亜麻仁油」。