in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

生と死

2006年05月10日 | Weblog
4月30日にC大ボスの息子が生まれた。彼が生まれる前に夢に出てきたとかで、すでにOtto君と命名されていた。暗い話題が多かった中で、事務所に幸せなムードが広がった。C大ボス一家は、事務所から20mほどのところに住んでいるので、ほぼ毎日お目にかかる。事務所のマスコット的存在(失礼かな?)になりつつある。

非常に残念なことに、5月3日にR親方の奥さんが流産した。妊娠6ヶ月だった。彼女がbathroomでシャワーを浴びていたときに、足を滑らせて転倒し、お腹を強く打ったらしい。緊急入院した後、手術して胎児を母体から取り出した・・・と淡々と話すR親方の心のうちを察する。その3人目の子供を心待ちに、奥さんは服やベットを作っていたらしいが、R親方が彼女が退院する前にすべて整理したという。

5月8日、C大ボスの秘書だったT嬢(今は、Project Assistantに昇進)の兄上が自宅の寝室で急死した(享年24歳)。朝になっても起きてこなかったらしい。翌日のお葬式に職場の同僚らと参列した。最愛の家族を突然亡くした方々の悲しみは測り知れない。涙をこらえきれずに、泣き崩れるT嬢を見ていられなかった。式の後、墓地で埋葬される時に、参列者たちによって賛美歌が歌われた。その中に、以下のような歌詞があった。

"I don't need to understand but I just need to hold his hand....”

このhisは、多分イエス・キリストのことを示すのだろうが、亡くなった彼を思う身内の気持ちを察すると、”理屈ではなくて、ただただ彼の手を握っていたい”という描写が彼らの心情と重なってとても胸にしみ、辛かった。

式に参列しながら、T嬢の兄上、R親方の子供さん、そして最近知ったのだが、友人の生後すぐに亡くなった息子さんのことを思い、ご冥福を祈った。