朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

メキシコ国境に、壁をつくる

2016-04-29 | もろもろの事

米国大統領選挙の有力候補者にトランプ氏がいます。現在、共和党(保守主義政党)でトップの票数を獲得しています。もしかすると、共和党の候補者指名を得るかもしれません。

彼は選挙戦で「メキシコ国境に万里の長城を築く。その費用をメキシコに払わせる」と発言しています。その理由はメキシコからの密入国者が、低賃金で米国労働者の仕事を奪うから。

映画「ボーダーライン」を見てきました。(※) 画像出典:http://border-line.jp/

ここで言うボーダーラインとは、米国とメキシコの国境のことです。麻薬カルテル組織が国境にトンネルを掘って密輸を繰り返しています。組織はその協力者やメキシコ側の住民に、とてつもない残酷な暴力をふるい、多数の殺人をおこなっています。密告者への見せしめに惨殺死体を高架道路にぶら下げたりして、恐怖心をあおり秘密を守らせています。メキシコ警官の多くが買収され、アメリカの警官にすらその手が伸びています。

FBIの女性警官ケイトは本来、誘拐事件捜査のベテランですが、特別にスカウトされて麻薬カルテルの捜査に加わります。

よくもまあ、こんな過激なヴァイオレンスがあり、死体が山ほど写され、軍隊のような重装備警察官、警察車両と銃が画面いっぱいに展開する映画を撮影出来たものだと。

映画向けに過剰な演出がされているとは思いますが、こんな状況が国境付近に存在していて、コロンビアやメキシコには麻薬組織があり、その販売先が米国。多くの米国人が麻薬で人生を破滅させています。トランプ氏の主張も多くの有権者の支持を得る、この映画からもよく理解できます。

欧州にとってのシリア難民問題、その根源であるイスラミック・ステイト(IS)。米国には、貧困にあえぐ中南米諸国とその治安不良、その根源の麻薬カルテルと汚職。

日本が島国で、国境が海であることは幸いだと率直に感じました。

(※)「ボーダーライン」なる用語は、受験の際の合格最低点のことかと思って、映画を見に行きました。(嘘)

 

 

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