朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

ホイッスラー展

2014-12-05 | 京都の文化(秋)
京都国立近代美術館にて11月16日まで開催されていた展覧会です。(12月6日から横浜美術館にて開催)



この画家の名前を知らなかったのですが、10月の中頃、NHK Eテレ日曜美術館の放送を見て興味がわきました。

19世紀後半にロンドンとパリで活躍し、ジャポニスム、すなわち当時の日本美術にいち早く着目してそのデザインや技法の影響を受けた画家の一人です。

印象派の魁ともいえモネなどと交流がありました。

この屋外ポスターの絵は、着物を着たモデルとその背景には陶磁器が飾られています。欧州の人々には、当時、日本のことなど殆ど知られていない時代でしたから、この絵はとても異国情調があふれるものであったことでしょう。

ホイッスラーは、音楽にも着想を得て創作しています。

”「白のシンフォニーNo.3」、「灰色のアレンジメント」、「ノクターン:青と金色」・・・、クラシックの曲名ではない。ある画家が名付けた"絵画のタイトル"だ。
 イギリスで絶大な人気を誇るジェームズ・マクニール・ホイッスラー(1834~1903)。いま京都国立近代美術館で、日本で27年ぶりとなるホイッスラーの展覧絵が開かれている。ホイッスラーは、19世紀、ロンドンやパリを拠点に活躍。多くの画家たちが、絵画の革新を目指して格闘を続けていた時代、「音楽が音の詩であるように、絵画は視覚の詩である」と語り、色彩と形のハーモニーに"美"を見出そうとした。いち早くジャポニスムに注目。みずから浮世絵などを収集して、構図や色彩を研究するなど、さまざまな模索を重ねた。”
(引用:NHKウェブ「日曜美術館」2014年10月19日放送「色と形が奏でる“ハーモニー”革新の画家・ホイッスラー」) 



この絵は、「ノクターン:青と金色-オールド・バターシー・ブリッジ」。
モデルのロンドンにあった実際の橋は、こんなに高い橋桁ではありませんでした。

歌川広重の「京橋竹がし」にインスピレーションを受けて創作したとされています。


(引用:Wikipeida「名所江戸百景」)

さらに、ホイッスラーの庇護者であり資金的スポンサーであった富豪の応接室を留守中に徹底的に東洋趣味と緑色で飾りました。その部屋の巨大な写真と映像が展示されていました。ですが、その装飾は富豪の意見とはあわなかったため、喧嘩別れとなり生涯にわたって絶交されました。



富豪の偉いところは、その部屋をそのまま維持し続けたので、現在はアメリカのフリーア美術館に収蔵されています。(画像はここ:http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2014/1019/photo/03.jpg

京都には、立派な博物館や美術館がおおく集まっているのでとても素晴らしいと思います。
コメント
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