朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

インドネシア10 (ボロブドゥール)

2014-07-06 | 外国の風物
この仏教遺跡は西暦792年頃に当時の王朝により建立されたのです。高さが33.5メートルあり、5層の方形壇、さらにその上に3層の円形壇があり、全体で9層の階段ピラミッド状の構造となっています。



日の出に間に合うように、急な石段を登りました。



東の方角を狙って多くの人が参集していました。



少しずつ東の空が赤くなってきました。

遠くにはムラピ火山が見えていました。この火山は2010年10月にも大きな噴火があり被害を出しています。

日の出が近づく頃、朝霧が立ち込めてきてあたり一面が白くなってきました。



諦めていると、すこし霧が薄れて太陽の形がストゥーパの上に現れました。



石仏はストゥーパの石組の中に収められていますが、それを取り除いてある仏像もあります。



最上段の大きなストゥーパには登れないのでその周りをまわりました。





基壇の周囲には数多くのレリーフが飾られていて、ブッダの生涯の逸話などが示されています。文字が読めない民衆に仏教の教えを広めるために、絵や彫刻で教え諭しています。



あまりにも多くの彫刻があり、とても見学しきれません。



我々についた現地ガイドのアンドレアスさん、キリスト教徒。スマトラ島の農家の四男として生まれ、農村を飛び出して都会にでたのですがまともな働き口がなく、中華料理店の手伝い、観光客への物売りも経験してきた努力家でした。日本語が完璧に上手で、現在の日本のニュースも通暁していました。おまけにオヤジギャグも時々。



彼は観光ガイドになりたくて、ここの寺院の仏様に願をかけてたと言っていました(ホントかな?)。



巨大な遺跡を降りてきて、全体の眺めです。



この寺院は完成後しばらくするとすっかり忘れ去られてしまい、密林と火山灰などで埋もれていました。1814年にイギリス人のトーマス・ラッフルズ(当時ジャワ総督代理)とオランダ人技師コルネリウスによって森のなかで再発見され、その一部が発掘されました。

その後、オランダ政府の発掘と修復があり貴重な遺跡であることが判明しました。

戦後、ユネスコがこの寺院遺跡を保護し自然からの劣化を防ぐために、1973年から10年の歳月と2,000万ドルの資金を募って徹底的な修復工事を実施しました。一旦、全ての石を取り外し、その下にある基礎をコンクリート等で作りなおして再び組み上げるという大工事でした。



遺跡からの降り口には、お決まりのおみやげ物販売人がしつこく付いてきました。

最後の最後に、元値の1/4程度まで下げたのでこの遺跡の案内書(英仏日3ヶ国語、フルカラー80ページ)と絵葉書10枚を約900円で購入しました。



外人価格の入場料を払っている我々には、山から降りてくると、こんな休憩所でお茶とお菓子の接待が用意されています。

遺跡の全体を上空から見ると、こんな構造になっています。


(引用:売り子から買った絵葉書)


その後、近くにあるもう一つの遺跡、ムンドゥッ寺院に向かいました。



ボロブドゥールとともに世界遺産に指定(ボロブドゥール寺院遺跡群)されています。



中央の如来倚座像はとても美しい仏様でした。その両脇にもきれいな石造仏が控えていました。

コメント
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