ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

シエムリアップは観光客でいっぱい!!

2013年01月23日 | カンボジアで感じたこと

 

2日間参加している、「女性に対する暴力:経済負担の計算手法についてーアジア・太平洋の知見共有セミナー」。

↓60名くらいが参加、フィージーやアフガニスタン、ブータン、ネパールなど数多くの国から参加

プレゼンは、ほとんどが女性のエコノミストで、KPMGの人までしゃべってるので、なんだかジェンダーの会議じゃないみたいなのである。

↓参加者の大多数は女性

 

久しぶりのシエムリアップというのに、自由だったはずの時間も、ずーっとホテルに缶詰め・・・・・座ってるのはお尻が痛いし、かといって床に寝転んで足をあげてごろごろしながらまじめなプレゼンをきくわけにもいかないし、なかなか難しいのである。

シエムリアップ滞在、子どもは、生まれて3か月後?にいっしょに来て以来、2年ぶり。

↓DinnerのためにPub Streetへとお出かけ

6時過ぎについたときには、お店がけっこうこんでるだけだったんだけれど、9時前には道路がすさまじい人ごみで、大変な事態に。

↓とりあえず、生ビールで乾杯!!

The Red Pianoへとお出かけしたわたしたち。

↓子どもはピアノで遊んでいて、しっかり注意されるのである

↓サーモンの前菜、おいしい~

↓同僚がオーダーしたタイ料理のココナッツカレー

↓子どもはチキンカマンベールサラダ

さすがシエムリアップ、「すぐにフレンチフライもってきて!!」って笑顔で注文すると、5分くらいで出てきたのである・・・・超満員の店内をみてると、この対応の早さはすごすぎる!!ってとっても感激。

それにしても、Pub Streetは、すさまじい混雑で、この時期になんでこんな観光客が?ってかんじなのである。

 

 


暴力にかかる経済的負担に関する国際会議

2013年01月22日 | 女性の自立

 

 

UNWOMENが主催するアジア・太平洋地域からの専門家を招へいしての今回の会議。

↓朝、ホテルの中を子どもと散策

今は観光シーズン?ホテルは満室、大量の観光客がきてるのである。

↓準備会合の第一目はこじんまりとした会合

テーマは、Costing Violence Against Women

世界で初めて開催される、この議題での会合だそうで、ニューヨークからも出張者が来てるし、60名くらい参加しての国際会議。女性に対する暴力って、司法改革・警察改革・意識改革とかいろんな側面から検討されてきているんだけれど、経済的側面からのアプローチはまだ始まったばかり。

↓子どもは、長髪になってきてて、かわいい髪形になってるのである

 

女性に対する暴力にかかる国家規模でのおカネは、フィージーでGDPの1割程度を最高に、だいたいGDPの7%と見積もられていて、ざくっと国家予算と比較すると、教育費と同じくらいの予算規模。女性が暴力の被害にあうことによって、もちろん医療サービス費がかかるってこともあるんだけれど、女性が労働できなくなったり(このロスは大きい)、労働生産性が落ちたり、どうやって計算するんだか不明だけれど、ともかく経済的なマイナスが大きいのだ。

↓コース料理のランチ、前菜はとっても辛い?のか子どもがちょっと大変・・・・

わたしがとりまとめてるカンボジアの「女性に対する暴力を撲滅するための国家計画」でも、暴力の被害にあった女性にサービスを提供するのにどのくらいおカネがかかるのか、っていうCosting(おカネの計算)をすることになってる。わたしはその道の専門家ではないので、国連の専門家に教えてもらいながら(さらに予算部分については作成してもらいながら)、カンボジアの国家計画を作っていくのである。

↓メインはごちゃごちゃの料理盛り合わせで、シエムリアップのセンスを疑うのである

女性に対する暴力の予算は、Unit Cost (年間で一つのサービスにいくら総計でかかるか)のアプローチと、Impact Cost(一人の被害者保護にいくらかかるか)の二つのアプローチがあるそう。エコノミストの女性が、いろいろむつかしい理論を紹介してくれるのである。

↓デザート、子どもはすいかをりんごと間違えてるんだけれど、おいしそうに食べる

 政府の立場からは、女性省はいったいいくらくらいの予算が必要なのか、保健省・内務省・司法省・社会福祉省などなど、女性に対する暴力にかかわってる役所がどのくらいの予算を見積もって、それを財務省からとってくるような手法を知りたい・・・・って思うんだけれど、なかなかそういったCosting調査は難しいみたい・・・・・質問してものれんに袖押しなのである。

ま、いいか、23-24日はアジア太平洋地域の専門家とCosting VAWについての会議なので、ちょっと勉強して、わたしたちの国家計画にどういかしていけるか検討してみよう。

 

 

 

 


シエムリアップへの出張

2013年01月21日 | カンボジアで感じたこと

 

 

今日から6日間のシエムリアップ出張。すでに臨月なので、6時間バス移動は大変、子どもといっしょにフライトで移動することに。

一週間留守にするので、いろいろと雑用を片づけないと・・・・・朝からばたばた車でプノンペン市内を移動。

↓おなかがすいたので立ち寄ったシャンゼリゼで間食、ワンタン麺おいしい!!!!

雑用を片づけて帰宅すると、バスでシエムリアップに移動してもらうお手伝いさんが、自分の娘にはピアノの発表会できるようなひらひらのドレスを着せてて、うちの子どもにはネクタイのついてる洋服を着せてくれてて・・・・・シエムリアップに行くことがどのくらい大事な出来事なのか、なんとも目からうろこなのである。わたしなんて超カジュアルなのにい。

↓お手伝いさんのいない隙に自分の好きなアウトフィットを選んだ子ども

空港で一緒になった国連のチームのみんなからは「ジェンダーに敏感な男の子になるね!!!!」って大絶賛。

↓「しょうちゃんの!!!」ってなんでも自分のものだと主張したがる時期の子ども

それにしても、全身すさまじくピンク。つい最近母が買ってきた靴も、しっかりピンクなのである。もうちょっと大きくなったら、「ピンクばっかり、へんやで~」っていじめられるかな?カンボジアだったら、大丈夫かな?

フライトは45分なので、あっという間にシエムリアップ。明日から4日間、ホテルに缶詰めなのがちょっと残念だけれど、いまさら遺跡見ても仕方ないし、出産前最後の大きなアジア・太平洋地域の国際会議出席なので、しっかり勉強しよう。シエムリアップで会議してくれてよかった~☆

↓ホテルからウエルカムプレゼントのクロマーも赤色・・・・・

移動中、雑談は子どものこととか家族関係のことに集中。自分に子どもがいなかったら、そういう話題はいやかもなあ・・・・わからないかもなあ・・・・・って思うんだけれど、そういう考え自体が間違ってるのかな。子育てはみんなでやることだしなあ。

子育ての経験話を通じて、世界が広がって、今回の国債会議のテーマである女性に対する暴力を経済的側面から分析して暴力にかかる予算を計算するっていうむつかしい学術的な世界の課題にもつながっていくかな。

 

 

 


日本料理屋「神戸」

2013年01月20日 | 女性の自立

 

とっても久しぶりに、レストラン「神戸」で食事。

↓お店が拡張してたなんて知らなかった・・・

ランチタイムの12時半過ぎに行ったら、満員で座るところがない・・・ので、入口カウンター席でランチすることに。

↓4人分なんだけれど、すごい量の肉~

↓久しぶりに食べる、神戸の焼肉・にんにく

↓すっごく手間をかけて作ってたエビ焼き

↓最後は焼き飯、ちょっと味がうすいかな?

昼からコース料理は多すぎた・・・・・・・でもぺろっと食べちゃったのである。魚とイカはいまいちだったけれど、肉とサーモンはとってもいいかんじだったので、大満足。

 


Gallet Ches Nois

2013年01月20日 | カンボジアの生活

 

役所での会議に、フランス人の同僚がケーキを持って登場。

↓Gallet Ches Noisと呼ばれるケーキ

 

このケーキは、一年で今の時期しか販売されないそうで、フランスでも地方によっていろいろ味とか焼き方とかバリエーションが違うそうな。

キリストの誕生日の3週間後に、3人の王様がイエス誕生のお祝いに来たことをお祝い?するために作られた伝統行事だそう。

↓中が空洞になってる、これはクリスピーなケーキ

アーモンド味がちょっとついてるかんじかな。コムアラメゾンのが、同僚にとっては自分の地方の味に似てるそう。もってきてくれたのはTHE SHOPのもの。

このケーキを食べるには、ちょっとややこしいプロセスがあるんだけれど、要は中に隠されている貴石の代わりになるものをゲットした人が王様になれるゲームみたいなものだそう。長官が、「あなたは子どもがいるから2キレもらいなさい!!」って主張してくれたおかげで、貴石はわたしのところで発見!!

↓貴石ならぬ、ベトナムの少数民族の置物がはいってた・・・・・

援助の世界にいると、いろんな国の人が仕事でかかわってくるから、それぞれの文化とか習慣をちょっとだけでも知ることができて、楽しい。こんな習慣、ぜんぜん知らなかった~

 

 

 

 


女性に対する暴力撲滅のためのワーキングルループ会合

2013年01月19日 | 女性の自立

 

第5回、女性に対する暴力撲滅のためのワーキングルループ会合を開催。新年最初の大きな会議の開催なのだけれど、なんと予定していた人数では場所がせますぎて、ぎゅうぎゅうの会議場となってしまったのである。メンバーだけなら30名程度のはずなのだけれど、大量にオブザーバーが来てくれたのだ。

↓ありがたいとはいえ、合計64名が参加

今回の会議では、「女性に対する暴力撲滅のための国家計画」への提言の発表をずらずらとしてもらうように計画していたので、わたしが国家計画の枠組みを紹介して、そのあとはたくさんのプレゼンテイターに登場してもらう。セックスワーカーの懸念事項、縫製工場で働く女性たちの意見、LGBTの視点、NGO職員たちが集まって協議した結果をまとめてもらった視点、などなど、いろんな角度から、政府の作成する国家計画へのインプットをもらう。政府高官が多数参加する会議で、実際に人権侵害(暴力)の被害にあっている人や、問題に取り組んでいる人たちの意見をヒアリングするのは、とっても重要なことなのだ。

↓高齢者の問題について発表する社会福祉省の職員

 3月上旬までに国家計画の草案が形になってないといけないので、これからが真剣勝負のわたし。多くの関係者を巻き込んでいる仕事なので、いろんな人にあえて話を聞けるので面白いんだけれど、なんとも時間のかかる仕事。出産と国家計画作成のふたつ、両方なんとか乗り切ろう・・・

 

 

 

 

 

 

 


みんなでお出かけ☆

2013年01月19日 | カンボジアの母子保健

 

子どもが二人増えて、大家族になった我が家。

↓新年初めてエレファントバーにお出かけ

今年もエレファントバーにはお世話になるかな?

↓食欲旺盛の子ども、遊んで食べて寝て、幸せだなあ~

↓朝食も大勢で賑やか

↓自宅での食事もとっても賑やか

それしても、お行儀がいいカンボジア育ちの子どもたち・・・・・片づける方は大変なんだけれどなあ。

 

 

 


アルゼンチンまでもぐりたい

2013年01月18日 | 女性の自立

 

「ピアニストという蛮族がいる」で、ピアニストとしてだけではなくてエッセイストとしても有名になった中村紘子さん。彼女の演奏はそれほど好きではないんだけれど、エッセイのほうは大好きだったわたし。たまたま本棚に「アルゼンチンまでもぐりたい」があるのを発見して、20年ぶり以上?に開いてみることに。

*************

どんなに優れた完成度の高い演奏であっても、それが私の想像力を超えないものである場合は感動を得ることは難しい。

*************

「アルゼンチンまでもぐりたい」では、中村さんがコンクールの審査員として活躍している時の裏話が多いので、とても厳しい内容のエッセイもあっておもしろい。昭和天皇が有名なコンサートでこっくりこっくりし始めた話や、とある国の王女がコンサート中に鞄の中身を出して前に並べ始めた話とか(コンサートの演奏が実はたいしたことなかった)、いろいろ面白いのである。

世界でも通用するプロフェッショナルとして、その道を追求した人の書く文章は、素晴らしいし、ストレートに伝わってくるものがある。

↓お散歩がてらの朝食ローカル食堂

アルゼンチンまでもぐりたいかあ・・・・アルゼンチンは、ワインもおいしいし刺身などの食べ物も超おいしいので、滞在を満喫した国のひとつ。毎夜のタンゴバー通いのためにまた行きたいなあ・・・でも地球の裏側だし、もう無理かな? 

 

 


LGBTボランティアの活躍

2013年01月17日 | カンボジアのジェンダー規範

 

 

LGBT(Lesbian, Gay Bisexual and Transgender)の人たちのエンパワメントを進めている、Rockというボランティアグループの代表にインタビューすることに。

今年引き受けている大きな仕事である「女性に対する暴力撲滅のための国家計画」作成にあたって、LGBTへの配慮を十分に盛り込もうと働きかけているわたし。フンセン首相が12月に「GAYの人たちを差別するのをやめよう」って発言したことを受けて、女性省もLGBTに対する厳しい態度がかなり軟化していて、わたしの仕事がやりやすい環境が整りつつあるのだ。フンセン首相にたまには感謝するのである。

ROCKは、以前大学の同僚でレズの先生がイニシアチヴをとってセミナーを開催してくれたことがあって、直接話を聞いたことがあったのだけれど、一対一でお話を聞くと、いろんな差別やStigmaの問題が身近に感じられて、とても勉強になるのである。

↓ブルーパンプキンでアイスクリームを食べる子ども、1月なのにとっても暑い

LGBT支援とはいっても、ROCKはレズビアンに特にネットワーク網を張り巡らしていて、教えてもらう事例のほとんどはレズへの差別。一番の問題は、社会的差別よりも、「母親からの差別・暴力」だそう。子どもにとって、母親は一身近な存在なのに、その母親が先頭にたって子どもを「まとも」にするためにいろんなことをやるそうな。

↓女の子たちも、アイスクリームを楽しむ

LGBTの権利擁護のための弁護士確保の問題もあって、国連人権センターでも対応できないそうな。昨年レズビアンのカップルの女性の親が、娘の恋人(もちろん女性)に対して、裁判を起こした事件では(娘がだまされて誘拐されて云々・・・・)、弁護士がどう弁護していいのかわからずに右往左往したそう。

2-3月と国家計画をまとめていく段階で、LGBTの人たちの意見や懸念が反映されるようにするのがわたしの使命。ROCKはサポートしてくれるって言質をとれたので、心強いのである。

 

 

 

 

 

 

 

 


Women, peace and security (WPS)

2013年01月16日 | カンボジアのジェンダー規範

 

 

女性と紛争に関する分野、Women, Peace and Security (WPS)は、国連安全保障理事会も優先事項であるとして決議を5本も採択している分野で、紛争化・紛争後・紛争予防における女性への配慮についての枠組みを定めている。有名なのは安保理決議1325号で、50か国以上が1325号を実際に国家レベルで実施している。

WPSを「女性に対する暴力撲滅のための国家計画」に盛り込もうと昨年から画策していたわたし。UNWOMENの組織力の恩恵をうけて、ニューヨークから専門家を招へいして、さらに、実際にわたしが作成する国家計画策定過程でコーチングと技術支援を受けれることに。まあ、簡単にいうと、わたしに家庭教師がついて、女性に対する暴力と平和・安全の問題の関連性をしっかりつける筋道を手伝ってくれるってことなのだ。今回の仕事では、WPS以外にもいろんな分野の専門家から技術支援を受けられるので、とってもとっても勉強になって、胎教にもいいかしらんって思ってしまったりするのである。

↓WPSに関する安保理決議に関する政府高官を対象としたセミナー

ニューヨークから2名きてもらったんだけれど、一人は持病?とかで動けない羽目に・・・・・せっかく来てもらったのに残念。

WPSは、平和部隊とか警察への研修がメインになってるんだけれど(レイプ被害者の保護とか、平和部隊の兵士が派遣先の国でその国の女性をレイプしないようにとか)、カンボジアでは具体的なことよりも、まず国家計画に安保理決議の理念をとりこもうという手法。

↓女性に対する暴力ワーキンググループのメンバーとのセミナー

こういった取組は、世界で初めてだそうで、Cambodia is making a history と絶賛され、政府高官は嬉しそうなのである。実務をやってくわたしとしては、楽しみだし勉強になるけれど、政府高官にはちゃんと実施の枠組みをそれぞれの役所内で作っていく方向でイニシアチブをとってほしいなあと思うのである。