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徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

マッキントッシュのいす☆千年の恋

2005年01月04日 | スポーツ/芸術/コラム
マッキントッシュというとAppleコンピューターを思い浮かべる人が多いだろうな。私が今思っているのはチャールズ・R・マッキントッシュというスコットランド出身の工業デザイナーであり画家の事。彼の代表的な作品に背もたれが高~くて和テイストな格子のようなデザインのいすがある。きっとどこかで見かけたことがあると思う。CMにもPVにも映画にもありとあらゆるところに置かれるいすだから・・・私はこのチャールズに恋をした。そうもうだいぶ前だ。といっても彼の存在を知った時にはすでにこの世に彼はいなかったわけだから、過去の人に恋をしてしまったわけだ。100パーセントの片思いだね。彼を知ったのは美術史でアール・ヌーボーという時代のアートを勉強していた時。彼のデザインした家や家具やファブリックや室内装飾にとにかく惚れた。私は当時スコットランドのエジンバラ大学というところでスコットランドの文化を勉強していた。その中の授業で「建築」というのがあって、そこで彼の事をより詳しく知った。日本にいる時から少しは知っていたのだが、知れば知るほどもっと彼の作品に触れたいと思った。そこで授業をさぼってまで、私はエジンバラから高速バスで(料金が安いし、あちらはバスを使う手段が進んでいて便利なんだ)片道3時間かけて3往復すなわち3日間グラスゴーまで通った。

彼のデザインによる代表的な建物はグラスゴーアートスクール。ここ出身のバンドもいくつかいる。たとえば、トラヴィス。最近ではFranz Ferdinandも確かそうだったと思う。私はそこへ一番に行った。構内は頼めば案内してくれる。どうやらそこの学生がアルバイトでやっているようだ。見るからにアートなスタイルだったもの(笑)1室1室案内されるとそこに広がるマッキントッシュワールド。ワードローブはまるで衣紋掛けのようなデザイン。図書館は天上から吊るされている電燈が日本の家屋を連想させる。そして私はその図書館の椅子にすわりながら「かつて彼もここに座ったんだろうか・・・」と胸を熱くさせた。彼が作ったもの、触れたもの、すべてが愛おしい。
見れる範囲で町を歩き、また郊外まで足を伸ばして、1つでも多く彼の作品に触れようとした。彼がすべて家のデザインから内装や庭まで手掛けた(ベッドのカバーや枕カバーに至るまですべてだよ!)一戸建ての家を訪れた時、私は彼のぬくもりを確かに感じた。彼に包まれているような気がした。そんな時、あるイギリス人の人に声をかけられた。「あなたの国のイメージがすると思いませんか?」そう、まさに日本の伝統の建物のテイストがちりばめられていたんだ。私は思った。きっと私が生まれ変わる前にあなたと出会っていたんだ。そしてその時に私の国とあなたの国の文化が融合したんだ・・・って。千年越しの恋はいつかどこかで実るのかな?アートを介して・・・

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