HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

やっぱり君に言いたいんだ

2007年04月20日 | ELLEGARDEN
細美くんは絶対にここを見てくれないってわかっている。ネットヘイターって言ってたからね。わかっているけれど、やっぱり言いたいんだ。

いつかどこかでふと間違ってここに辿り着くかもしれないってこと、完全否定にはしたくないんだ。

今日「ROCKIN'ON JAPAN」のインタビューを読んでいて、泣きそうになった。実際は私は幕張には行ってないけれど、なんだか見えるようだった。君の涙が・・・

君が言うようにステージを降りた君はそこらへんのセブンイレブンとかで缶コーヒーを買っている若者と変わらないだろう。こんなすごいことをやってのけた人だとは君を知らない人は想像もしないだろう。

オールスタンディングで3万人。しかも皆一体化して・・・

君は音楽を身にまとうと、まるで世界を変えちゃうんじゃないかと思えるほど光を放つ。小さなライブハウスだろうがどこだろうが、君はそこを特別な場所に音楽だけで輝かす。

もちろん私が今さらどうこう言わなくてもファンの人たちはどれだけELLEGARDENというバンドが凄くて、最高だってわかっている。

でも、そういう次元だけではない存在に私には思えるんだ。


君たちをまったく知らない10代前半の子どもたちが「風の日」の歌詞を知り、そしてそのメロディを聞いて、頭をかかえた。それは彼らの知りたかったことがそこにあって、衝撃を受けたからだと思う。10代の子どもたちはいつも本当は答えを求めている。でも、誰もそれを答えてくれはしない。

自分はおかしいのか?
自分はだめなやつなのか?
自分は弱虫なのか?

そんなことをあえて友達にも先生にも母親にも聞けやしない。


そんな時に「風の日」は答えてくれたんだ。



・・・・・そんなもんだ  って


細美くんの言葉はストレートに見事に多感な時期の子どもの痛みの特効薬となる。



もちろん、彼はインタビューでも言っているけど、革命家にも政治家にも宗教家にもなりたくないって・・・


それは大丈夫。子どもたちってそう簡単に革命家も政治家も宗教家も作りあげたりしないから・・・っていうかそういう発想はないんだ。これらは皆大人たちが必要とするものだからね。

だから、純粋に「この歌が好き」って思うんだ。ELLEGARDENが好きになり細美さんの歌が好きになる前に「これは大事な何かだ」ってただ思うんだ。何度も何度もくりかえし歌うんだ。


最近のヒットチャートにのる曲では8割がた、私にとってはどうでもいい曲ばかりだ。そんな曲をトップチャートにあげるやつらっていうのはだいたい「おっ、かっこいいじゃん。CD買ってカラオケで歌っちゃおう」っていう軽いノリで買うやつらか顔だけ見てファンになっているやつらなんじゃないかな?もちろんすべてではないけれど、購入者の半数ぐらいはいるんじゃないかな?だからブックオフでは在庫がありすぎて(すなわちすぐに売るやつが多い)お荷物になるんだ。

ブックオフとかにいけば、どのアーティストが愛されているかすぐにわかる。CDがほとんど見つけられないバンドほど愛されているんだよ。だって、好きなバンドのCDを売るなんて考えられる?一生ものに決まっているよね。

そんなやつらに比べて、子どもっていうのはほんとうにまっすぐだ。「風の日」を聴いたからってELLEGARDENのアルバム買わなきゃ・・・なんて思わない。何度も何度も口づさんで「風の日」の歌詞を自分に確かめる。それが大事なんだ。細美くんが誰だとかELLEGARDENのライブがいつあるとか、そんなことを思いもつかない。ただ、ひたすら何度もくりかえして聴く・・・あるいは口づさむ。


彼らはELLEGARDENを知らないがゆえに一層深くその歌を自分の中に取り込める。

でも、だからこそ細美くんの作る曲は素晴らしいんだと改めて思うんだ。


彼らはやがて成長し、何人かは本当にELLEGARDENのファンになってライブに行くのかもしれない。そして、そこで生の歌を聴くとき、そしてそれを自分が完璧にいっしょに歌える時、他者が知り得ないほどの感動を覚えるんだろうな。


改めて言うよ。


細美くんを革命家にも政治家にも宗教家にもしようなんて、未来を担う10代たちは思ってはいやしない。ただ、君が歌で彼らの求める何かを答えてくれる。それだけで、彼らは自分の未来に、それはほんの少しであるかもしれないけれど、光を見つけることができるんだ。それが今の子どもたちにとってどれほど大事なことかきっと君は気づいてないんだよね。もちろん、気づく必要もない。誰かのためにとか、そういうことはまったく考えずに、自分のままでこれからもいてくれたらいい。


でも、君の歌と出会えない子どもたちはきっとまだ答えを見つけられて無い。だから、もっともっと歌い続けて、泣けない子には泣いていいんだよって、笑えない子には笑っていいんだよって、肩をたたいてあげてほしい。


そして私が言う「答え」っていうのは生き方の完全無欠な答えのことではない。いうなれば、「希望のしっぽ」みたいなもんだ。そのしっぽをつかむことを「答え」って私は思いたい。つかめなかったしっぽをほんの少し、先っちょを指先でもつかめたら、その子はこれから頑張れる・・・ってそう思えるんだ。


私は別に細美くんを特別な存在として、それこそ何かの祖みたいに崇める気なんて毛頭ない。君みたいな人はいないって、それは当たり前のことで、それはここを見てくれている人たちにも私自身にも皆平等に言えることであって、誰もがそれぞれに特別な存在だ。

だけど、同じ時代に同じ日本人としてここに細美くんと存在できることがとてもうれしい。

本当にうれしい。










コメント
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