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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その21

2024-06-30 12:22:56 | フリッチャイ
○ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
セッション録音とライヴ録音各1種の2種があります。
(1) ベルリン・フィル 1958年10月7、13日(セッション録音、DG)(S)

(2) ベルリン放送交響楽団 1961年2月5日(ライヴ録音)(M)
 ア PASSION & CONCENTRATION盤
 イ EMI CLASSICS盤


演奏時間
 (1)  Ⅰ 15’37 Ⅱ 15’27 Ⅲ 6’22 Ⅳ 12’38
 (2)ア Ⅰ 16’27 Ⅱ 18’18 Ⅲ 6’42 Ⅳ 13’12
 (2)イ Ⅰ 17’12 Ⅱ 19’06 Ⅲ 7’05 Ⅳ 13’10

演奏について
(1)は、手術の直前の録音ですが、そんな感じは微塵もなく、生命力溢れる演奏です。第3楽章トリオのホルン三重奏はとても豪快です。また、終楽章はコーダから曲の終わりまで緻密な造形のもとスケールの大きな音楽を構築していると思います。
(2)を最初に聴いたときは衝撃でした。(2)は(1)より6分以上遅くなっていて、暗く深淵な音楽を奏でています。随所に聴かれる地の底から鳴り響いてくるようなティンパニは神々しいまでのようです。特に第1楽章での力の限りを振り絞っているかのような連続和音の箇所では、驚いてのけぞってしまうようでした。第2楽章では遅いテンポの中、厳粛な祈りが込められているようです。前回の「四季」で紹介したエールマンが、同じ紹介文の中で「フリッチャイによるベートーヴェンの第3と第5交響曲の演奏は、経験や知覚を越えた驚くべき啓示とでもいうべきもの」と評していますが、それがまさにこの(2)の演奏であり、また次に紹介する第5の演奏であると思います。(1)、(2)とも同じようなところでテンポを変化(リタルダンド)させていますが、(1)がさりげないのに対して、(2)では驚くほど強調されています。
もし、あえて楽章ごとに好みを言うならば、1、2楽章が(2)、3、4楽章が(1)でしょうか。(と言っても、これを通して聴いてみたらおかしなものになってしまうでしょうが)

(2)の音質等について
アは第1楽章冒頭の最初の和音が少し欠けています。また、アとイでは再生速度が若干異なっています。
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