平成20年4月12日、飯田駅で撮った「ワイドビュー伊那4号」です。
この日は、三遠南信自動車道第一工区開通を記念して、飯田で群響の演奏会があるということで、やってきました。
飯田線は、これまで紹介してきたように、学生時代に旧型電車やED18、19を撮りに何回か訪れてたことや、所属していた「かるた部」の最初の合宿地も飯田であったことから、いつかは再訪したいと思っていました。
しかし、ただ行きたいと思っていても、どうにも腰が上がりませんでした。そんなときに群響の飯田公演、それもドヴォルジャークの8番、池田さんも出演される、この機会を逃したら一生行けないと思い、足を運びました。30年振りでした。
朝、10時に家を出て、新幹線、快速列車を乗り継ぎ、飯田に着いたのは16時前、6時間弱の列車の旅でしたが、車窓はいたるところで桜が満開で、懐かしい伊那谷の景色を満喫できました。
飯田駅は改装されていて、赤い屋根の派手な駅舎になっていました。
○高木麻早/はじめて女になったとき
・ひとり案内
・ふられた女
・LOST LOVE
・愛を食べ残して
・人待ち顔
・騙され上手
・私小説
・愚痴
・朝はこない
・忘れたいのに
高木麻早さんの1978年発売のアルバム。彼女のアルバムの中で、一貫性のある一番よくまとまったものと思っています。
以前、飯島真理さんの「midori」を紹介し、ハイティーンの女の子の憧れ、恋愛、失恋などを描いたアルバムと表現しましたが、こちらの高木麻早さんのアルバムは、大人の女性の恋、それも失恋をテーマとしたものです。
それゆえ、非常に辛く哀しい切なさが漂っています。そんな中で彼女の代表作「忘れたいのに」はもちろんてすが、「ひとり案内」も素晴らしい曲と思います。
○チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
○ブラームス 間奏曲 作品117の1(アンコール)
○ショスタコーヴィチ 交響曲第12番「1917年」
マクロス・グロー(Pf)、沼尻竜典/群馬交響楽団
今年度、最初の定期演奏会。沼尻竜典さんの首席指揮者、芸術アドヴァイザー就任披露演奏会でもあります。
沼尻さんは、昨年度の定期で「英雄」を指揮しましたが、そのときは、ちょっと大人しい印象を受けましたが、今日は、パワー全開という感じでした。
チャイコは「素晴らしい」、ショスタコは「凄い」演奏でした。
チャイコフスキーは、ピアノがよかったです。一音一音がはっきりとしていて、透明感、清涼感あふれていました。1楽章は、ゆったりとスケールを大きく、大きく表出しているようでした。途中のオーケストラのみの部分も素晴らしかったです。また2楽章はとても美しかったです。ピアノも、フルートも、中間部のヴィオラも。
アンコールのブラームスは、心にしみいる思いがしました。ただ、最後の音がすーっと伸びて消え入るかどうかの時に拍手があり、ちょっと残念でした。
ショスタコーヴィチは、特に1楽章が、複雑でテンポが早く、指揮者も奏者も疲れたのではと思いました。終楽章は、盛り上がりが最高潮に達し、もう凄いの一言です。
開場まで音楽センター前のベンチで待っていた時、小さな花が可憐に咲いていたので、思わず写真を撮りました。
(群馬音楽センター)
○ドヴォルジャーク 交響曲第9番「新世界より」 アンチェル/チェコ・フィル 1961年12月5、6日
几帳面で素朴、しかし、ばさっばさっと切りさばいていくような即物的なアプローチはトスカニーニを思わせます。ティンパニは、ひと際雄弁かつ豪快で、この演奏をキリリと引き締めています。
ところで、皆さんはこの曲の標題の日本語訳、「新世界より」と「新世界から」、どちらが好きですか。
この曲は、ドヴォルジャークが「新世界であるアメリカから故郷のチェコに宛てた便り」ですので、「より」でも「から」でも誤りではないと思います。
私は、「新世界より」の方が好きです。理由といってもうまく説明できませんが、印象が「より」の方が柔らかい感じがします。
○バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 漆原朝子(Vn) 1996年1月8~11日
○バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 漆原朝子(Vn) 1996年1月8~11日
○バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 漆原朝子(Vn) 1996年1月8~11日
3年前の10月、漆原朝子さんが高崎でリサイタルを開催した際、会場で販売されていたCDを購入したものの1枚。(このときは勢いにまかせて4枚購入し、全てにサインをいただき、さらに一緒に写真も撮らせていただきました。)
ということで決してこの曲が好きで購入したわけではありませんし、正直、好んで聴く作曲家ではありません。
だから、バッハについて大風呂敷を広げてコメントするつもりはありませんが、唯一、ヴァイオリン一挺だけで、これだけ大きな音楽を紡ぐということは、偉大なことと思うことだけ触れさせていただきます。
他の演奏と比較したことはありませんので、なんとも言えませんが、伸び伸びとした澄んだ音色が素晴らしいと思います。解説に「自然に流れ、聴きての胸底に染みいるバッハ」と書いてありますが、まさにそのとおりと思います。