○ブルックナー 交響曲第7番 チェリビタッケ/ベルリン・フィル 1992年3月31日、4月1日(ライヴ)
こちらも近々ブルーレイ&DVDが出るということで、かなり以前に購入したものの聴いていなかったものを掘り出して聴いてみました。
何日か前に紹介した8番よりしっくりいく感じがし、ゆったりと深遠な世界に引き込まれるようです。1、2楽章が特に遅いテンポですが、といってそれほど違和感が感じません。曲自体がチェリビタッケのふところの深い音楽にマッチしているのではないかと思います。
1楽章のコーダに入るところの静かなところで、弦楽器のざわめきがとても効果的に聴こえてくるのがとても印象的です。そして盛り上がって終わるところのテンポの遅さは、格別です。2楽章もとても深遠で美しい音楽がゆったりゆったり流れていきます。
○バッハ ロ短調ミサ
市原愛(S)、手嶋眞佐子(Ms)、大島博(T)、河野克典(Br)
広上淳一/群馬交響楽団、富岡・群響と第9をうたう会
この演奏会は、昨年3月に予定されていて、私も聴きに行く予定でしたが、東日本大震災に伴う計画停電により中止になってしまったものです。
1年が過ぎ、ようやく演奏会が実現しました。
富岡・群響と第9をうたう会は、2007年11月にも、ロ短調ミサを歌っており、今回は再演になります。
前回は、チェンバロ奏者の辰巳さんが、チェンバロとオルガンをかけもちして、1曲毎にいったりきたりで、大変そうだっのが記憶に残っていますが、今回はチェンバロだけでの演奏でした。とはいえ通奏低音は、2時間の間、ほんとんど休む間がなく、やはり大変なのでしょう。
さて、演奏ですが、宗教曲ということで、天上に昇るような気持ちにさせられます。
中でも、メゾソプラノの手嶋さんが素晴らしかったです。グロリアの「父の右に座したもう主よ」では、とても真っ直ぐで澄んだな声で、とても印象に残りました。アニュス・デイも良かったです。また、グロリアの「主のみ聖なり」ではホルンが表情豊かで、バリトンとのかけあいが素晴らしかったです。
(富岡市かぶら文化ホール)
○ブルックナー 交響曲第8番 チェリビタッケ/ミュンヘン・フィル 1990年10月20日(サントリーホール、ライヴ)
ようやく、1990年の東京公演でのブルックナーの映像がDVD化されるということで、購入しようかどうか迷っています。
ということで、当時、NHKで放送されたものを録画しておいたビデオを久しぶりに観ました。
映像的には、当時のテレビを録画したものなので、今になってはまったく及びません。そういう点からは、ほしい気持ちはやまやまです。
肝心の演奏ですが、素晴らしいというのと、はてなと思うところが入り混じっています。
一番の聴きもの、見ものは、終楽章の死の行進と呼ばれるところです。ここでは、ティンパニのペーター・サドロが渾身の力を込めて叩いているのが映され、音の迫力と映像の迫力と両方から迫り、比類なき音場を構築しています。
1楽章の出だしのテンポの遅いのには、驚かされます。3楽章も、幽遠なテンポで、じっくり聴かせます。
一方、終楽章の出だしは、躍動感、迫りくる迫力に欠け物足りなさを感じてしまいます。
あと、購入しても果たして何回聴くことがあるかということもあり、まだ迷っている状態です。
ベルリン・フィルとの7番も出るということで、しばらくは悩みが続きます。
○三善晃 祝典序曲
○バルトーク ヴィオラ協奏曲
○ショスタコーヴィチ 交響曲第4番
今井伸子(Va)、沼尻竜典/群馬交響楽団
ショスタコーヴィチは迫力満点、素晴らしい演奏でした。大音量のあと最後は、急に静かになり余韻を惜しむように消えていきました。もっともっと余韻に浸りたい気分でした。
ヴィオラ協奏曲は、ヴィオラの魅力満点、よかったです。
(群馬音楽センター)