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信越線住民の好きなもの~フリッチャイ、鉄道・・・

フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その21

2024-06-30 12:22:56 | フリッチャイ
○ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
セッション録音とライヴ録音各1種の2種があります。
(1) ベルリン・フィル 1958年10月7、13日(セッション録音、DG)(S)

(2) ベルリン放送交響楽団 1961年2月5日(ライヴ録音)(M)
 ア PASSION & CONCENTRATION盤
 イ EMI CLASSICS盤


演奏時間
 (1)  Ⅰ 15’37 Ⅱ 15’27 Ⅲ 6’22 Ⅳ 12’38
 (2)ア Ⅰ 16’27 Ⅱ 18’18 Ⅲ 6’42 Ⅳ 13’12
 (2)イ Ⅰ 17’12 Ⅱ 19’06 Ⅲ 7’05 Ⅳ 13’10

演奏について
(1)は、手術の直前の録音ですが、そんな感じは微塵もなく、生命力溢れる演奏です。第3楽章トリオのホルン三重奏はとても豪快です。また、終楽章はコーダから曲の終わりまで緻密な造形のもとスケールの大きな音楽を構築していると思います。
(2)を最初に聴いたときは衝撃でした。(2)は(1)より6分以上遅くなっていて、暗く深淵な音楽を奏でています。随所に聴かれる地の底から鳴り響いてくるようなティンパニは神々しいまでのようです。特に第1楽章での力の限りを振り絞っているかのような連続和音の箇所では、驚いてのけぞってしまうようでした。第2楽章では遅いテンポの中、厳粛な祈りが込められているようです。前回の「四季」で紹介したエールマンが、同じ紹介文の中で「フリッチャイによるベートーヴェンの第3と第5交響曲の演奏は、経験や知覚を越えた驚くべき啓示とでもいうべきもの」と評していますが、それがまさにこの(2)の演奏であり、また次に紹介する第5の演奏であると思います。(1)、(2)とも同じようなところでテンポを変化(リタルダンド)させていますが、(1)がさりげないのに対して、(2)では驚くほど強調されています。
もし、あえて楽章ごとに好みを言うならば、1、2楽章が(2)、3、4楽章が(1)でしょうか。(と言っても、これを通して聴いてみたらおかしなものになってしまうでしょうが)

(2)の音質等について
アは第1楽章冒頭の最初の和音が少し欠けています。また、アとイでは再生速度が若干異なっています。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その20

2024-06-29 13:12:15 | フリッチャイ
○ハイドン 四季
セッション録音とライヴ録音各1種の2種があります。
(1) トレッチェル(S)、ルートヴィヒ(T)、グラインドル(Bs)
  RIAS交響楽団・室内合唱団、聖ヘドヴィッヒ大聖堂聖歌隊 1952年1月21~28日(セッション録音、DG)(M)

(2) シュターダー(S)、ヘフリガー(T)、グラインドル(Bs)
  ベルリン放送交響楽団、聖ヘドヴィッヒ大聖堂聖歌隊 1961年11月11日(ライヴ録音)
 ア DG盤(フリッチャイ・エディション)(M)
 イ DG盤(a life in music)(M)
 ウ DG盤(DG録音全集)(M、冬のみS)


演奏時間
 (1) 春 33’43 夏 41’49 秋 33’03 冬 32’03
 (2) 春 33’35 夏 40’42 秋 31’21 冬 29’59
 ((2)は、冬の34番のカヴァティーネがカットされています)

演奏について
(2)は、結果としてベルリンでの最後となった演奏会のライヴ録音です。この演奏には、人生の最後に近づいたフリッチャイが、達観しているかのような深遠な音楽があるように思えます。音楽評論家のヴェルナー・エールマンが、没後15年を記念して発売されたフリッチャイ・エディションでのフリッチャイの紹介文の中で、「ハイドンのオラトリオ《四季》はフリッチャイにとって、生きていることへの喜ばしい回顧となり、同時にそれは、彼岸の高き世界を敬虔な心で仰ぎ見る結果となった」と記しているように、まさに記念碑的な演奏と思います。(1)の演奏は、真面目、几帳面なものですが、(2)の演奏を聴いてしまうと表面的で少し物足りないと感じてしまいます。

(2)の音質等について
アは没後15年を記念して発売された「フリッチャイ・エデイション」(LP)、イは生誕90年を記念して発売された「a life in music」(初めてCD化)ですが、音質は同じです。ウは没後50年、生誕100年を記念して発売されたDG録音全集で、冬のみステレオとなり臨場感が格段に増しています。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その19

2024-06-28 13:25:45 | フリッチャイ
○ハイドン 交響曲第101番「時計」
セッション録音1種とライヴ録音2種の3種があります。
(1) RIAS交響楽団 1951年9月18、19日(セッション録音、DG)(M)

(2) ボストン交響楽団 1953年11月(ライヴ録音)(M)
 ア MOVIMENT MUSICA盤
 イ Theatre Disques盤

(3) ローザンヌ室内管弦楽団 1951年11月19日(ライヴ録音、ETERNITIES)(M)


演奏時間
 (1) Ⅰ 6’41 Ⅱ 7’38 Ⅲ 5’58 Ⅳ 4’32
 (2) Ⅰ 6’01 Ⅱ 7’24 Ⅲ 7’48 Ⅳ 4’15(3楽章に一部(1)にない反復あり)
 (3) Ⅰ 6’39 Ⅱ 7’58 Ⅲ 7’38 Ⅳ 4’16(3楽章に一部(1)にない反復あり)

演奏について
(1)は真面目な演奏と思います。一方(2)のライヴは、驚くほど大胆に強弱をとるなど、覇気が感じられます。フリッチャイは「ボストン交響楽団はとてもいいオーケストラだ」(フェレンツ・フリッチャイ著、フリードリヒ・ヘルツフェルト編/野口剛夫訳『伝説の指揮者 フェレンツ・フリッチャイ』)とオーボエ奏者のストーチによく語っていたといいますが、まさにそのよいオーケストラに接した気持ちが伝わってくるようです。(3)は、切れ味の鋭い演奏ですが、アンサンブルがちょっと危なっかしいところがあるなど少し劣っているように感じます。

(2)の音質等について
ア、イともそれほどの差異はないと思います。セッション録音ほどのクリアさはありません。
(3)の音質等について
ライヴ録音ではありますが、とてもクリアな音です。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その18

2024-06-27 13:08:59 | フリッチャイ
○ハイドン 交響曲第98番
セッション録音とライヴ録音各1種の2種があります。
(1) RIAS交響楽団 1954年9月14、16日(セッション録音、DG)(M)

(2) ケルン放送交響楽団 1952年6月23日(ライヴ録音、audite)(M)


演奏時間
 (1) Ⅰ 8’03 Ⅱ 7’16 Ⅲ 6’32 Ⅳ 6’07(第1楽章提示部反復あり、反復を除くと6’12)
 (2) Ⅰ 6’18 Ⅱ 7’34 Ⅲ 5’58 Ⅳ 6’07

演奏について
(1)、(2)との差異は、ほとんどありませんが、1楽章では(1)が躍動的、(2)が落ち着いた感じ、3、4楽章では一部(2)が(1)より表情豊かな箇所が見受けられます。

(2)の音質等について
44番と同様、ライヴ録音ではありますが、(1)のセッション録音にひけをとらないほどクリアな音です。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その17

2024-06-26 13:18:34 | フリッチャイ
○ハイドン 交響曲第44番
セッション録音とライヴ録音各1種の2種があります。
(1) RIAS交響楽団 1953年6月20日(セッション録音、DG)(M)

(2) ケルン放送交響楽団 1953年10月5日(ライヴ録音、audite)(M)


演奏時間
 (1) Ⅰ 7’23 Ⅱ 4’01 Ⅲ 5’37 Ⅳ 3’42
 (2) Ⅰ 7’21 Ⅱ 4’10 Ⅲ 5’17 Ⅳ 3’39

演奏について
(1)、(2)ともにシンプルで見通しのよい演奏と思います。特に第3楽章は美しいです。

(2)の音質等について
ライヴ録音ではありますが、(1)のセッション録音にひけをとらないほどクリアな音です。また、(1)と比べ若干ですが臨場感もあるように思います。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その16

2024-06-25 13:01:50 | フリッチャイ
○モーツァルト 魔笛
セッション録音が1種あります。
□ グラインドル(Bs)、ヘフリガー(T)、シュトライヒ(S)、シュターダー(S)、フィッシャー= ディースカウ(Br)、オットー(S)、ボルイ(Bs)
  ヴァンティン(T)、ボルヒェルト(Bs)、ヴァンデンブルグ(Bs)、シュナイダー(Bs)、シェヒ(S)、ロッシュ(S)、ローゼ(Ms)
  ギョーム(S)、ライト(S)、エウストラーティ(S)
  RIAS交響楽団・室内合唱団、ベルリン・モテット合唱団 1955年6月1~15日(セッション録音、DG)
 ア DG盤(ヘリオドール)(E)
 イ DG盤(日本盤)(M)
 ウ Cascade盤(DVD(PAL)、ザルツブルク・マリオネット劇場、ZDF制作)(M)


演奏時間
 ア、イ 序曲 6’44 1幕 58’32 2幕 77’28
 ウ          1幕 44’29 2幕 38’55

演奏について
序曲の後のタミーノが大蛇に追われる場面で、フリッチャイは極めて速く演奏することで、非常に緊張感に満ちた場面を演出しています。フィッシャー=ディースカウが歌うパパゲーノは若々しく雄弁、そしてシュトライヒの夜の女王のアリアはとても美しいです。ヴァンティンのモノスタートスは、語り掛けるような歌い方が異色。

音質等について
アは疑似ステレオです。確かにステレオ感は少しありますが、やはりステレオにはかないません。最近はオリジナルのモノラルがほとんどです。ウは「後宮」と同様、ザルツブルク・マリオネット劇場でのものです。序曲はナレーションのときにほんに一部分が聴こえるだけです。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その15

2024-06-24 13:17:20 | フリッチャイ
○モーツァルト ドン・ジョバンニ
セッション録音、放送録音、ライヴ録音各1種の3種があります。
(1) フィッシャー= ディースカウ(Br)、コーン(Bs)、クレッペル(Bs)、ユリナッチ(S)、ヘフリガー(T)、シュターダー(S)
  サルディ(Bs)、ゼーフリート(S)
  ベルリン放送交響楽団、RIAS室内合唱団 1958年9月15~26日、10月9日(セッション録音、DG)(S)

(2) フィッシャー= ディースカウ(Br)、ベリー(Bs)、グラインドル(Bs)、グリュンマー(S)、グローブ(T)、ローレンガー(S)
  サルディ(Bs)、ケート(S)
  ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団・合唱団 1961年9月23日(SFB放送録音)(M)
 ア BMGビクター盤(LD)
 イ ARTHAUS盤(DVD)

(3)フィッシャー= ディースカウ(Br)、ベリー(Bs)、グラインドル(Bs)、グリュンマー(S)、グローブ(T)、ローレンガー(S)
  サルディ(Bs)、ケート(S)
  ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団・合唱団 1961年9月24日(ライヴ録音)(M)
 ア Golden Melodram盤
 イ KARNA MUSIK盤


演奏時間
 (1) 序曲 6’04 1幕 80’42 2幕 78’52
 (2) 序曲 6’13 1幕 83’50 2幕 82’37
 (3) 序曲 6’02 1幕 84’56 2幕 83’26

演奏について
(1)の演奏は、弾力性に満ちています。弦楽器、木管楽器がとてもいきいきしています。(2)、(3)ともベルリン・ドイツ・オペラこけら落とし公演の演奏です。(2)はドレス・リハ、(3)は初日(とされている)の演奏。(2)は全体にわたって緊張感を持続させ、引き締まった演奏をしています。時々晩年特有のおどろおどろしい音が響きます。(3)は、よりスケールの大きな演奏で、またいくつかの部分でよりテンポを落としているところが印象的です。前日のドレス・リハとティンパニの打ち方が異なるので、奏者が交替しているのではないかと思われます。

音質等について
(1)は、ステレオ録音ですが、ドン・ジョバンニの「乾杯の歌」の終わる前で少しの間、音声がモノラルになってしまっています。(2)は、ア、イとも音質の差異はそれほどなく、序曲の後半で少しの間、音声がこもったような感じになります。映像については、アよりイのほうがよくなっています。(3)は、ア、イとも音質にそれほど差異はなく、一部音が同じ箇所で歪んでいます。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その14

2024-06-23 12:41:18 | フリッチャイ
○モーツァルト フィガロの結婚
セッション録音と放送録音各1種の2種があります。
(1) フィッシャー= ディースカウ(Br)、シュターダー(S)、ゼーフリート(S)、カペッキ(Br)、テッパー(Ms)、ベニングセン(Ms)、キューン(T)
  レンツ(T)、サルディ(Bs)、ヴィーター(Bs)、シュバイガー(S)
  ベルリン放送交響楽団・室内合唱団 1960年9月12~22日(セッション録音、DG)(S)
 ア DG盤(ヘリオドール、日本盤)
 イ DG盤(輸入盤)

(2) シェフラー(Br)、グリュンマー(S)、ギューデン(S)、クンツ(Br)、シュレム(Ms)、ベニングセン(Ms)、キューン(T)、カセック(T))
  シルプ(Bs)、ヴィルヘルムス(Bs)、ヴァイゲルト(S)、デニケ(S)、イェンケル(S)
  ケルン放送交響楽団・合唱団 1951年5月16~20日(WDR放送録音)(M)
 ア WALHOLL盤
 イ Relief盤


演奏時間
 (1)ア 序曲 4’15 1幕 39’13 2幕 44’39 3幕 38’06 4幕 31’51
 (1)イ 序曲 4’20 1幕 40’29 2幕 46’04 3幕 40’09 4幕 33’19
 (2)ア 序曲 3’49 1幕 35’04 2幕 39’10 3幕 33’53 4幕 27’52
 (2)イ 序曲 4’07 1幕 37’18 2幕 41’29 3幕 35’50 4幕 29’42


演奏について
(1)は、温かみのある穏やかな演奏です。華やかではありませんが、弦と木管の掛け合いなど、一音一音に至るまで、フリッチャイの細やかな息遣いを感じます。カペッキはおどけた感じのフィガロを演じています。
(2)は、(1)より速めのテンポで演奏しています。クンツのフィガロ、ギューデンのスザンナ、シェフラーの伯爵、グリュンマーの伯爵夫人と歌手が粒ぞろいで、中でもシュレムの歌うケルビーノがかわいらしく、憧れに満ちた歌唱で魅力的です。

音質等について
(1)はテイクの異なる2種の盤があります。第2幕の中の効果音が異なるのと、第3幕でのスザンナと伯爵夫人のレチタティーヴォとデュエット「そよ風によせて」と第4幕でのスザンナのレチタティーヴォとアリア「とうとうその時が来たわ~早くおいで、美しい喜びよ」のテンポが異なっています。現在は、遅いほうのテイク(イ)が使用されています。
(2)は、アとイでは再生速度が大きく異なっています。またアは再生レベルが低く、遠くから聴こえている感じです。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その13

2024-06-22 15:13:17 | フリッチャイ
○モーツァルト 後宮からの誘拐
セッション録音と放送録音各1種の2種があります。
(1) シュターダー(S)、シュトライヒ(S)、E. ヘフリガー(T)、ヴァンティン(T)、J. グラインドル(Bs)、フランク
  RIAS交響楽団・室内合唱団 1954年5月16~24日(セッション録音、DG)(M)
 ア DG盤(LP)
 イ DG盤(CD、日本盤)
 ウ Cascade盤(DVD(PAL)、ザルツブルク・マリオネット劇場、ZDF制作)

(2) バラバス(S)、シュトライヒ(S)、デルモータ(T)、クレプス(T)、グラインドル(Bs)、テルンブルク
  RIAS交響楽団・室内合唱団 1949年12月19、21日(RIAS放送録音)(M)
 ア MOVIMENT MUSICA盤
 イ MYTO盤
 ウ audite盤


演奏時間
 (1)ア 序曲 4’10 1幕 32’14 2幕 43’42 3幕 26’52
 (1)イ 序曲 4’10 1幕 32’14 2幕 47’15 3幕 26’10
 (1)ウ 序曲 3’18 1幕 26’57 2幕 33’09 3幕 29’36
 (2)  序曲 4’05 1幕 32’23 2幕 41’22 3幕 28’06

演奏について
どちらも魅力的な演奏です。(1)文句なしに均整のとれた素晴らしい演奏です。一方、(2)は多少粗削りな感じはありますが、とてもエネルギッシュで若さに溢れる溌剌とした演奏です。

音質等について
(1)アは第2幕のベルモンテのアリア(15番)をカット(間延びしてしまうため、よくあるようです)し、それを第3幕の17番のアリアのかわりに使用しています。なお、その17番のアリアも録音されましたが、使用されることなく長い間、お蔵入りしていました。その録音はCD化(イ)された際に所定の位置の収録されました。(1)ウは、ザルツブルク・マリオネット劇場で使用されているもので、セリフは別の録音になっているほか、効果音が追加されています。また序曲の一部をはじめカットがいくつかあります。15番のアリアは(1)アと同様です。(2)は、音がこもったり音飛び、テープの伸びと思われる箇所がわずかにあります。何回も聴き比べているわけではないのでなんとも言えませんが、その中ではイが一番状態が良いように感じます。アリアのカットは(1)アと同様です。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その12

2024-06-21 12:33:00 | フリッチャイ
○モーツァルト イドメネオ
ライヴ録音1種とバレエ音楽の放送録音1種の2種があります。
(1) クメント(T)、ヘフリガー(T)、グリュンマー(S)、ローレンガー(S)、カペッキ(Br)、ヴェヒター(T)、リタシー(Bs)、シュタドラー(S)
  ネッセル(S)、エクイルツ(Bs)、ケレンス(Bs)
  ウィーン・フィル、ウィーン国立歌劇場Cho 1961年7月26日(ライヴ録音、ザルツブルク音楽祭)(M)
 ア MERODRAM盤
 イ DG盤

(2) RIAS交響楽団 1951年12月19日(RIAS放送録音、JubeClassic)(M)


演奏時間
 (1) 序曲 5’02 1幕 48’10 2幕 42’50 3幕 56’53
 (2) 30’52(抜すいなので比較になりません)

演奏について
(1)は、1961年のザルツブルク音楽祭でのライヴ録音で、フリッチャイ晩年の陰影の濃いスケールの大きな表現とウィーンPOの伝統ある音色が融合した格段に素晴らしい演奏と思います。特に、エレットラを演じるグリュンマーは声に張りがあり、第3幕のアリアは真に迫っています。
(2)は、(1)より遅めのテンポで、少し大きく構えた感じの演奏になっています。(2)は(1)では演奏していない部分が含まれています。

(1)の音質等について
ア、イともに音質にそれほどの違いはないと思います。違うのは、拍手等の収録です。アでは第2幕のイリアのアリア「たとえ父や祖国や安らぎを失ったとしても」歌唱後の拍手が終わり次の演奏が始まると、歌手がお辞儀をにしたのか再び拍手が起こります。そのため演奏を中断、同時に拍手も止まりり、間をおかずにまた最初から演奏を開始しています。一方イでは、拍手に伴う演奏中断部分はカットされています。
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クレープ屋さん

2024-06-20 13:06:17 | グルメ
最近、磯部の駅前通りを通ったとき、喫茶店のようなものが開店しているのに気づきました。何かなと思っていたのですが、散歩中に久しぶりに会った従妹に「塩クレープ」屋さんであることと美味しかったことを教えてもらい、今日行ってきました。
お店の名前は「CREPE SALT」。
頼んだのは、ホイップ(クリーム増量)とみかんジュース(100%)です。塩と謳ってはいますが、それほど強烈ではなく、ほのかに塩味という感じで、とても美味しかったです。
磯部では、お宿がパン屋さんを開業するなど、ちょっとずつ変化が起きています。今後が楽しみです。

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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その11

2024-06-20 12:36:44 | フリッチャイ
○モーツァルト レクイエム
放送録音が1種あります。
◎ グリュンマー(S)、ピッツインガー(A)、クレプス(T)、ホッター(Bs)、RIAS交響楽団・室内合唱団、聖ヘドヴィッヒ大聖堂聖歌隊
  1951年3月5日(放送録音)(M)
 ア DG盤(フリッチャイ・エディション)
 イ DG盤(フリッチャイ・ポートレート)
 ウ DG盤(フリッチャイ・エディション日本盤)


演奏時間 56’28

演奏について
大げさな素振りは一切見せず、淡々と演奏しているように感じますが、そこにはひたむきな祈りがあるように思えます。

音質等について
没後15年を記念して発売されたフリッチャイ・エディションで初めて商品化(LP)されたものです。アのLPでは、「レクイエム・エテルナ」でグリュンマーが歌い出しててすぐのところで、声が裏返ったような感じ(録音テープの伸びか)になっていましたが、生誕80年を記念して1994年7月に発売されたフリッチャイ・ポートレートでCD化されたイでは改善されています。ところが、同年11月に発売された没後30年を記念して発売されたフリッチャイ・エディションの日本盤のCDウでは、改善されていませんでした。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その10

2024-06-19 13:37:39 | フリッチャイ
○モーツァルト 大ミサ
セッション録音とライヴ録音が各1種あります。
(1) シュターダー、テッパー(S)、ヘフリガー(T)、サルディ(Bs)、ベルリン放送交響楽団、聖ヘドヴィッヒ大聖堂聖歌隊
  1959年9月30日、10月4、10日(セッション録音、DG)(S)

(2) シュターダー、テッパー(S)、ヘフリガー(T)、サルディ(Bs)、ベルリン放送交響楽団、聖ヘドヴィッヒ大聖堂聖歌隊
  1959年9月28日(ライヴ録音、tahra)(S)


演奏時間
 (1) 57’11
 (2) 58'47

演奏について
病気療養から復帰して2回目、そして自由ベルリン放送会館大ホールの再開の演奏会のライヴ録音(2)と、引き続きDGのために録音された(1)、どちらもフリッチャイによって厳格に統率されて研ぎ澄まされた音によって、清らかで、敬虔深い音楽が奏でられています。特に「グローリア」の第2部「われら主をほめ」でのシュターダーの歌唱は清らかかつ伸びやかで、大変魅力的です。その「われら主をほめ」の出だし、(1)は厳しく決然とした感じなのに対して、(2)は柔らかく優しい感じになっています。
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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その9

2024-06-18 11:19:07 | フリッチャイ
○モーツァルト 踊れ、喜べ、幸いなる魂よ
セッション録音が2種あります。
(1) シュターダー(S)、RIAS交響楽団 1954年1月3、4日(セッション録音、DG)(M)

(2) シュターダー(S)、ベルリン放送交響楽団 1960年6月3、4日(セッション録音、DG)(S)


演奏時間
 (1) Ⅰ 4’49 Ⅱ 0’49 Ⅲ 5’56 Ⅳ 2’31
 (2) Ⅰ 5’08 Ⅱ 0’57 Ⅲ 8’17 Ⅳ 2’42

演奏について
(1)はとても軽快な演奏です。(2)は(1)に比べ、より優しく柔らかい演奏になっています。この(2)の録音が好評になり、この後、シュターダーがアメリカで契約した際、「ミセス・エクスルターテ」と呼ばれました。
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今日聴いた曲

2024-06-17 21:13:50 | フリッチャイ
〇モーツァルト 「フィガロの結婚」から序曲コーダ、「恋とはどんなものかしら」
 テッパー(Ms)、フリッチャイ/バイエルン州立歌劇場管弦楽団 1958年6月13日(ゲネプロ、放送)

序曲は、フリッチャイのドキュメンタリー「Remembering Ferenc Fricsay」のDVDに収録(40秒)されているもの。「恋とは・・・」は、昨日YouTubeに投稿されたバイエルン放送局アーカイブ「Das Cuvilliés Theater einst und jetzt」の映像の一部(2分32秒)です。
序曲はコーダだけですが、ケルン放送交響楽団との録音よりも速いテンポです。「恋とは・・・」を歌っているのは、フリッチャイのセッション録音と同じテッパーですが、セッション録音よりも情熱的な感じします。オーケストラはでしゃばることはなく、優しく寄り添っているように思えます。
(DVDの画面)                (YouTubeの画面)
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