○ロッシーニ 「ランスへの旅」序曲
○R.シュトラウス ブルレスケ
○コダーイ ガランタ舞曲
○B.A.ツィンマーマン バレエ組曲「アラゴアナ」からカボクロ
○オネゲル コンチェルティーノ
○ラヴェル ボレロ
M.ウェーバー(Pf)、フリッチャイ/南ドイツ放送交響楽団 1955年10月10日(ライヴ)
フリッチャイがヒューストン交響楽団の常任指揮者を辞任して、フリーで活動していた時に南ドイツ放送交響楽団に客演した演奏会のすべての演目が収められています。
この演奏会は軽音楽(Leichte Musik)週間と銘打った音楽イベントの一環として行われた演奏会です。プログラムを見ると、今でいう軽音楽とはちょっと異なるようです。
全体に残響が長く、若干こもり気味な感じもしますが、それが却ってスタジオ録音と違って臨場感あるものとなっています。
ランスへの旅は、ライヴの緊迫感、躍動感はありますが、一部力まかせで明晰感に欠けるところあり、スタジオ録音のほうが良いように感じました。
ブルレスケは、スタジオ録音や、RIASとのライヴ版と比べ、オーケストラの細やかな表情づけと力のこもったスケールの大きな合奏が特徴的です。
ガランタ舞曲は、ウィーン・フィルとのライブが素晴らしいですが、こちらも中々緊迫感あふれるものとなっていて、聴きものです。
ツィンマーマンの曲は、初めて聴く曲ですが、なんと表現してよいか・・・金管をバンバン鳴らすジャズ?
コンチェルティーノも、素晴らしい演奏です。
なんといっても一番良かったのは、ボレロです。
ボレロは、スタジオ録音が速いテンポで最初から音が大きく一本調子でつまらないのに比べ、適正なテンポ、臨場感、スケールの大きな長く続くクレッシェンドと雲泥の差を感じます。