○モーツァルト ヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョ
○モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第3番
○ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
○ビゼー 「アルルの女」第1組曲から「アダージェット」(アンコール)
オーギュスタン・デュメイ(Vn、指揮)/群馬交響楽団
こんな凄い「運命」初めて聴きました。個性豊か、いや好き放題やったという感じでしょうか?
1楽章のいわゆる運命の動機。最初は、早め。いったん弦楽器で主題の提示が終った後、管楽器でまた運命の動機を奏するときは、ちょっと遅めのテンポ。おやっ、ちょっと変わっているなと思っていたら、再現部に移るときは、もっと遅く、それも2回目のダッダッダッダーは大芝居を打ったという感じ。ティンパニも凄い。さらには、最後のコーダ。再現部のときよりももっともっと堂に入った遅いテンポ。のけぞりそうでした。
2楽章も同じようにテンポに変化を持たせていました。特にゆったり、時に止まるようなテンポになることもあり、印象的でした。クライマックスでは、1楽章の終わりと同様、堂に入ったもので、ここでものけぞりそう。
3楽章の出だしもゆったり、ホルンの主題が出る前は、また止まりそうになったり・・・
一転して、終楽章は早いテンポで、しかも力強く、激しいことこの上ない。
フルトヴェングラーもフリッチャイをも超えたのではないかと思われます?もう普通の運命が聴けなくなってしまいそうです。
来月の「音楽の友」の演奏会レビューが楽しみです。絶賛か酷評か?
アダージョと協奏曲は、ヴァイオリンの音色が艶やかで、早いテンポのときも余裕を感じさせ、素晴らしい演奏でした。
(群馬音楽センター)
高崎駅の自由通路に、えびす様が鎮座していました。