○オルフ カルミナ・ブラーナ ヤノヴィッツ(S)、シュトルツ(T)、F=ディースカウ(Br)、ヨッフム/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団・合唱団 1967年10月
この曲を最初に聴いたのは、30年以上前の学生時代、故中村洪介氏の西洋音楽史の講義ででした。当時は、西洋音楽とは趣を異にし、東洋的な感じや、一部では坊さんのお経のように聴こえ、おかしな曲というイメージだけでした。
この曲をちゃんと聴こうと思ったきっかけは、2004年だったかのベルリン・フィルのジルベスター・コンサートでラトルがこの曲を指揮したのをNHKが放送したときでした。冒頭の迫力ある部分で、中央に配置されたティンパニが印象的でした。余り興味をもっておらず、録画しなかったので悔やんだものでした。
そんなわけで購入したのが、評判の高いヨッフム盤です。
ヨッフムはこの曲の最初のレコーディングを行った指揮者とのことで、この録音は2回目の録音で、作曲者のオルフ自身が監修したものです。
演奏は、まことにオーソドックスな素晴らしい演奏で、まさにスタンダードの地位を保っているといえるのではないかと思います。
余談ですが、フリッチャイが1948年12月にベルリン・フィルにテビューできたのは、ヨッフムがベルリン封鎖を嫌って指揮をキャンセルしたことで、当時ベルリンに滞在していたフリッチャイに代役が回ってきたからです。
フリッチャイもこの曲を指揮していますが、一部のみの録音が残っているだけで、全曲の録音は確認されていません。