mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

「実際にやってみましょう」

2015-04-21 16:23:58 | 日記

 車のディーラーから6ヶ月点検に日取りを決めたいと来た。それはすぐに予定を組むことができた。ほんのことのついでにという風情で「何か気になるところはありますか」と聞く。ふと思いついて、naviの使い方のことを尋ねた。

 


 「目的地」検索をする時、「住所」でやると、都道府県と市町村を聞いてくる。たいていそこまでは五十音順の検索で入り込めるのだが、大字や字を入れる段になると、ア行のあとが長いから、次々と頁を繰らなければならない。ところが、指をあててスーっとやると、画面が行き過ぎてしまう。元に戻そうとすると戻りすぎてしまうか、最初に指をあてたところの画面に入り込んでしまって、意図するページに留まらない。どうやったら、狙い通りに画面をとどめることができるかと、尋ねた。

 

 去年就職したばかりという若いディーラーの担当者は、何を訊いているのかちょっと考えていたようだが、すぐに了解し、指を上へスクロールするように動かして、こうやってもダメですか? という。
 いや、そうやったら行き過ぎたり、指をあてたところに入り込んだりして、スムーズに検索できない。それ以外に、一ページずつ送るようなボタンはないのか、と尋ねる。ない、のだそうだ。しばらく考えた彼は、「では今度、車をお持ちになってください。じっさいにやってみましょう」という。

 

 それを聞いていて、ハッと了解したのだが、スクロールがうまくできないというのは、今の若い人には理解できないほどブキヨウなことなのだろう。まあ、(お客だし)年寄りだから仕方がない、少しばかり習熟するまで面倒見るしかないと、覚悟したように見えた。

 

 そうしたら今日の新聞に、教科書をデジタル版にするかどうかの検討に入ったとニュースが報道されている。その中で、タブレットを児童全員に支給するのか、家庭のインタネット通信の受信機能が整っているのかなどを調べて、結論を出すとしている。つまり幼いころから、タブレットの操作に習熟し、スクロールなどはそろばん玉をはじくように軽々とこなす子どもたちの時代なのだ。年寄りが、そろばん玉がどうしても二つ一緒に動いて困ると、若い人のご教授を願ったようなことなのだろうね。「実際にやってみましょう」という若い人の返事は、それくらい明解で、私の困っていることがなぜ困難なのか「やってみて」みようと思ったようであった。

 

 そこまで私は、時代の辺境に位置するようになっているんだなあと、しみじみ思った次第。


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