mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

異次元世界の交差点の開陳ショー

2020-12-17 15:22:22 | 日記

 先日通信会社を変える工事をしてもらった。モデムを新設してもらい、インターネットにアクセスできることを確認して、ご苦労さんとなった。ところがその二日後、プリンタをつかおうとしたら、やたら時間がかかる。プリント指示を出して10分くらいかかってやっと動作が始まる。封筒のあて名書きを指示すると、一枚に10分かかる。これでは手書きにした方が早い。工事をしてくれた通信会社のカスタマーセンターに電話をした。「混みあっていますので、後で電話をするか、このまましばらくお待ちください」というアナウンスを繰り返し聞きながら、15分も経った頃やっと人の声に代わった。
 こちらの症状を話す。パソコンは手元にありますか? という。電話機の傍にもってきて用意する。こちらの画面が見えるらしい。
「遠隔操作をして症状のチェックをしたいと思いますが、よろしですか?」と問う。了承してネットにあるその会社の「遠隔操作」をクリックして「同意する」と画面の上をマウスの指先に当たる矢印が動き回る。途中電話でプリンタをONにしたり一度OFFにしたりしたのちに、パソコンの何かをチェックしたり動かしたりして、「ドライバを入れ替えますね」と電話で話しながら何かを操作しているのだが、手早くて何をいじっているのかわからない。そうして30分ほどしてプリンタに「test」印刷をすると、すぐにさかさかと、以前のようにプリントアウトしてきた。いや、すごい。
 しかも、「このMa**というソフトはご自分でいれたものですか」と聞く。「いや、それが何か、いつ入ったものかもわからない」と応えると、「これはウィルスソフトです。パソコンの動きを重くしてしまいます。右クリックして、そうそう、アンインストールをクリックして」という。クリックするが、消えない。もう一度やってみるが、なお消えない。「では、このソフトウェアが悪さをしないように「無効」にしておきましょう」といって、これも何やら操作をしてくれた。
 15分待ったのもすっかり帳消しにするほど、その後の操作の見事さに感心してしまった。と同時に、そこまでインターネットがつながってしまい、なおかつ、外から入り込んで動かしてしまえるのだということに気づいた。これは、たいへんな事だ。抑々パソコンの持っている能力の1/1000も使っていないのだから、乗っ取られるとかを心配することはほとんど無用なのだが、こういう操作を目の当たりにしてみると、アメリカの大統領選にロシアが介入したとか、中国が企業秘密を盗んだということも、十分ありうること。防衛力整備にあれだけのお金をかけるよりも、サイバーで介入し、相手のデジタル回路を攪乱する方がはるかに安上がりで、しかも人的損失を出さなくていいんじゃないかと、要らぬことが思い浮かぶ。それが昨日のこと。
 そして今日。メールを受信できるが送信できないというトラブル。こんなことは初めてだ。
 プロバイダのサイトを覗くとメールソフトのプロパティを開いて、どこどこをこれこれこのように変更してくださいとあった。騙りメールが続発しているため本人確認をより厳しくするように対応したのだと、変更のわけを書いている。みると2016年のことと言う。えっ? てことは4年も私はそれを放置していたのだろうか。
 そういうお知らせが「メール」であったかもしれないが、それ以外にわんさとコマーシャル・メールが来るから、みることなくどんどん「迷惑メール」の屑籠に放り込んできたから、私は目にしていない。でもそうか、わかったとメールのプロパティを開こうとしたが、何処にあるのかわからない。知人に問い合わせてみたら「そのソフトは使ったことがないのでgoogkeで「メールソフト;設定」を検索してみたら」と返信。だがそれをやるとわが家のメールソフトと同じ画面が現れて、行き詰る。
 光通信の通信会社がプロバイダもまとめているので、通信会社のショップに行って相談した。一人の販売員は「わからない。プロバイダの会社に問い合わせて」という。代わった販売員は私のもっていた「契約書」を覗いて、「ここにあるプロバイダのカスタマーセンターに電話して聞いてください」と親切に応対してくれた。そのカスタマーセンターの電話番号は、私がプロバイダと「契約」を結んだ20年前のお客様電話と違い、無料になり、かつ、固定電話、ひかり電話、携帯電話とこちらの電話の種類によってかける先が異なっている。
 早速家に帰って電話をする。昨日のことがあったから、パソコンを電話機の傍にもってきている。やはり8分ほど待たされて人の声に代わる。受信ができないと状況を説明する。パソコンが手元にあることをきいて、「では、受信ができるようになるのをお手伝いします」と言って、メールソフトを開く、その何処どこをクリックして、左端の方に青い色のついた項目があるでしょうという。いえ、ありませんと言うと、私のメールソフトの年式を確認するために別の場所を開くように指示する。そののtに、もう一度「設定」に戻り、その画面の右下の方にある「詳細設定」をクリックするようにいう。すると、これまでになかった場面が現れる。受信の設定を番号を確認し、その下の送信の番号を訪ねる。●●番というと、そこを○○○に変えてくださいと別の番号を言う。それを入れ替えて、元に戻すと、もう大丈夫だという。テスト送信をしてみましょうと、自分への送信を「test11:05」と時刻を入れて送る。「送受信」をクリックすると、来た来た。今送ったものが、すぐに届いた。また、今朝ほど送ろうと「下書き」に入っていたメールも、すでに送信が済まされていた。これで全部解決。
 そういう時代になったんだ。外と中の区分けが簡単に取り外せる。それに乗じて割り込む輩がいる。それをブロックするために、プロバイダなどはあの手この手の防護壁を築く。それをいちいち感知していたらメンドクサイという私のような連中がいるから、今回のような突然の不調に見舞われる。「いまたいへん混みあっています。後程改めて電話をくださるか、このまま暫くお持ちください」というアナウンスが、ただたんに人手を節約するために混んでいるのではなく、一つひとつがなんとも手間暇のかかる修理過程を必要としているんだ。そう思った。デジタルとアナログの目下、行き交う交差点にいる。カスタマーセンターは、出くわす異次元の世界をうまく調整して、次の世代の世界を標準化するために人類が支払う代償なのだろう。ご苦労様。この先、同じようなことでまた、電話をするかもしれません。よろしくお願いしますよ。