蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『富の蔵@新宿御苑』さんの「鴨九条葱焼」

2013-04-13 23:54:52 | 東京23区(新宿区)

今日はうちの奥さんと2人で朝から新宿御苑を訪れ、2時間ほどブラブラと桜見物をしてから新宿御苑・大木戸門近くにある『手打ちそば・富の蔵』さんへ向いました。

お店に到着したのは開店時間を少し過ぎた11:35頃でしたが、暖簾が掛かっておらず準備中のようです。
扉が開いていたので中を覗いてみると、「中でお待ちください。」と声を掛けられ、明るく清潔感漂うゆったりした店内で待たせていただくことにしました。

待っている間に店内を見渡してみると、セラー(?)の中で出番を待つ瓶ビールに描かれている赤い星に目が止まりました。どうやら、瓶ビールをお願いすると「赤星」が出てくるようです。また、テーブルに置かれているカードケースのメニューを見てみると、蕎麦も一品料理も品数が多く、どんな料理をいただくことが出来るのか楽しみです。


さて、料理をお願いする時間になったことから、瓶ビールと一緒に「出汁巻玉子焼」、「あさりしぐれ煮」、「鴨九条葱焼」、「穴子天ぷら」をお願いします。少々多いかな?とも思いましたが、今日は2人だし、蕎麦前のために朝食を抜き、新宿御苑内でも水分を取らずに訪れたので、きっとあっさり食べてしまうことでしょう。

まず登場した「赤星」(サッポロラガービール)とお通しの「揚げ蕎麦」ですが、味に集中しながらいただいてみると、シナモン(?)のような香りが微かに感じられる「揚げ蕎麦」で、お土産に購入することも出来るようだったので、購入してくれば良かったかな?と思う美味しい「揚げ蕎麦」でした。
 
追って運ばれてきた「あさりしぐれ煮」は、こちらも注意深くいただいてみると、生姜だけではなく山椒(?)のようなピリッと感じる味付けがされているようです。事実は不明ですが・・・。
 

まだまだ蕎麦前が始まったばかりではありますが、今日はうちの奥さんが同行しているので残りの瓶ビールは任せてしまい、さっさと日本酒に切り替えることにします。
 
ということで、カードケースになっている日本酒のメニューを見てみると、「影虎」、「黒龍」、「獺祭」、「十四代」、「磯自慢」といった、「確かに美味しいけど・・・。」というラインナップです。
 
「どうしようかな?。」と迷いましたが、そんな銘酒達に混ざって、飲んだことの無い神奈川県の地酒「吟望・天青」と飲む機会を何度も逸している秋田県の地酒「一白水成」があったので、「一白水成」をお願いします。
 
しかし、残念ながら「昨日の夜、天青と一白水成はみんな出ちゃったんですぅ~。」と愛想の良いお店の女の子に言われてしまいます。やはり「一白水成」には縁が無いんだろうか?と思っていると、「実はメニューに書いていない日本酒があって・・・。」と切り出され、「おっ!。」と期待しましたが、「酔鯨があります。」と続けられ、悪くはありませんが飲んだことの無い日本酒を期待していただけに少々ガッカリです。

「今日は日本酒やめとこうかな?。」と思いましたが、気持ちが日本酒になってしまっているので「酔鯨」と「黒龍」でどちらにするか悩み、「黒龍」をお願いします。
ちなみに、悩んだのは「どちらにするか。」ではなく、「どちらを先に飲むか。」です。

そんなやり取りをしているうちに「出汁巻玉子焼」が運ばれてきます。
頼んだのは1つでしたが、2人ということで半分ずつ2皿に分けてくれたようです。
 

そんなちょっとした心づかいを嬉しく思っていると、続いて「鴨九条葱焼」が登場します。
早速一ついただいてみると、焼き加減も絶妙で、鴨肉の柔らかさがとても美味しいです。もちろん、肉自体が美味しいと思いますが、まるで炭火で焼いているかのような味わいが何とも言えず美味しいです。
 
先程、日本酒のやり取りをしたお店の女の子に「炭火ですか?。」と確認しましたが、「厨房の中に入ったことがないので分らないです。」とのこと。結局、答えはわかりませんでした。
 

「出汁巻玉子焼」と「鴨九条葱焼」をいただき、残るは「穴子天ぷら」ですがもう少し時間が掛かりそうです。
そして、このまま待っているのもどうかと思ったので、お店の女の子お勧めの「酔鯨」と一緒に「もろみ豆腐、」をお願いします。


時間が掛からず出てきた「もろみ豆腐」は、クリーミーな、まるでチーズのような食感で、「まぁ、日本酒のおつまみだからこんなんかな?。」という感じです。
 
そしてようやく登場した「穴子天ぷら」をサラッと美味しくいただいて、蕎麦をお願いします。
 

いつもなら「せいろもり」をいただくところですが、季節の変わりそばがあったので、度々登場するお店の女の子に「季節の変わり蕎麦は何んですか?。」と聞いてみたところ、「しそ切りです。」とのこと。

「ちなみに一つ前は何?。」と聞いてみると、「桜切りです。」との答え。
「やっぱりそうだったか、残念!。」と思っていたら、「かすかに桜の味がして美味しいんですぅ~。」と桜切りが美味しいということを説明してくれます。「でも、無いから頼めないんでしょ?。」って思いながら説明を聞き、その説明を聞き終えたところで「しそ切り」をお願いします。
なお、うちの奥さんは「鴨九条葱焼」が好印象だったことから「九条葱おろしそば」をいただくことにしました。

せいろ2段で運ばれてきた「しそ切り」は、キリッとした食感と喉越しがなかなか良い感じで、思っていた以上に美味しい蕎麦です。なお、蕎麦汁は甘過ぎず辛過ぎずの美味しい蕎麦汁でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ちそば・富の蔵』さんは、料理に少々時間が掛かるかな?という印象でしたが、美味しい蕎麦前と蕎麦をあれこれ楽しくいただくことの出来るお蕎麦屋さんでした。

また、若いのにしっかりお客さんと接することのできる女の子の接客も、『手打ちそば・富の蔵』さんの特徴の一つかもしれません。確かに、「居酒屋のノリ」に近い物があるかもしれませんが、何ら問題は無く、美味しい料理とお酒を楽しく食べたり飲んだりすることの出来る明るい雰囲気を作ってくれているように思います。

そんな明るく馴染みやすいお店の雰囲気は、会計を済ませてお店の外に出た時、通用口からわざわざ外に出てきて「ありがとうございました。」と挨拶してくれたご主人の人柄からも感じられるように思います。

そんなことを思いながら、スッキリした気分でお店を後にしました。
楽しい一時と美味しい料理をごちそうさまでした。