英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルスに関する疑問 その28「新規感染者数シミュレーションのグラフ」の【修正と補足】

2020-05-10 12:49:47 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)
【今回の記事ですが、安倍晴明さんからご意見・情報を戴き、前記事が情報収集・考察不足だったと悟り、その修正・補足です】

以下が、安倍晴明さんからの意見・情報です
1、横軸のゼロ地点は、接触制限のスタート地点ではなく、初の感染者発生時点のようです。yahooニュースにそのような記述がありました。
2、接触制限のスタート地点は、1つ目のグラフでは30日目、2つ目では20日目に設定されているようです。極端に単純化されたモデルのようで、潜伏期間などは考慮されていないようです。なので、グラフが急に曲がったりするのもうなずけます。
3、「4割減→6割減→8割減」というパターンを取り上げているのは、一挙に8割減にしないと、グラフの面積分の患者が増えてしまうという説明をするためのようです。テレビニュースでそのような説明がされていました。
4、実はここからが本題です。このグラフはあくまでも政府が8割減を国民に納得させるためのものですが、本来は検査を大幅に増やすことによる感染者の把握・隔離と接触制限を組み合わせれば、もっと効果があるようです。九州大学の小田垣名誉教授の試算では、接触5割削減でも検査数を2倍に増やせば、新規感染者が10分の1になるまでに14日しかかからず、接触8割減でも検査数が現状のままなら23日もかかるとなっています(BS「報道1930」による)。

………………順次、考察していきます

1、横軸のゼロ地点は、接触制限のスタート地点ではなく、初の感染者発生時点のようです。yahooニュースにそのような記述がありました。

 「横軸のゼロ地点が初の感染者発生時点」だとすると縦軸の数値が0という点と合致する。
 しかし、その「初の感染者発生時点」というのはいつを指すのか?
 NHKの特設サイトの日ごとの感染者数のグラフでは、最も最前は1月30日で6人の値を示している。累計のグラフに切り替えると2月8日の26人の累計者数が確認される最初。とにかく、現在の縦軸の目盛りが17500人まで伸びているので、パッと見の棒グラフの高さはゼロ、日付にカーソルを置いても反応しないのかもしれない。
 厚労省のHPによると、1月15日、神奈川県在住の30代男性から同ウイルスが検出されたというのが第1例。上記の特設サイトのデータはクルーズ船の感染者数も含まれているのかもしれない。
 これらのどの日付もグラフと合致しない。(詳しくは観点2で)

 それと、さらにおかしいのは縦軸の設定
 縦軸に「新規感染者数」を設定するのは妥当なのだが、その数値が分岐点の4日ほど前で2000人、1日前で4000人強、分岐点で6000人になっている。ちなみに特設サイトによると4月初旬の日ごとの新規感染者数は250~360人で推移している。これまで最も多かったのが4月11日の719人。桁が違う。グラフが示す6000人(1日の新規感染者数)というのは、既に感染爆発状態だ。
 この6000人という数値は、宣言発表直前の4月6日の4097人の方が近い。西浦教授の試算を基に作成したというが、グラフの作成者が良く理解していなかったのではないだろうか?

2、接触制限のスタート地点は、1つ目のグラフでは30日目、2つ目では20日目に設定されているようです。極端に単純化されたモデルのようで、潜伏期間などは考慮されていないようです。
 「接触制限スタート」日時は「宣言発令日」を想定していると考えられるが、発令日が4月7日なので、グラフの曲線のスタート地点は、1つ目のグラフでは30日前の3月8日、2つ目では20日前の3月18日となる。
 しかし、これは項目1で挙げた最初の国内感染者確認の1月15日とは、まったく一致しない。
 だとすると「横軸のゼロを初の感染者発生時点」と考えるのは間違いという気がする。そもそも、最初のグラフでは初の感染者発生時点が30日前、2つ目のグラフでは20日前と違うのはおかしい。

 また、「極端に単純化されたモデルのようで、潜伏期間などは考慮されていない」だが、確かに、実践的には接触制限の効果は即時的に表れるはずなので、シミュレーションモデルとしては適正なのかもしれない。ただし、国民に説明する場合は、実際に新規感染者の確認数の想定モデルも示さななければならない。

 
3、「4割減→6割減→8割減」というパターンを取り上げているのは、一挙に8割減にしないと、グラフの面積分の患者が増えてしまうという説明をするためのようです。
 国民を納得させるためのシミュレーション……最初のグラフの極端さといい、この不自然な段階的接触抑制のシミュレーションといい、まさに、そうである。「4割減→6割減→8割減」という施行は実践的ではなく、「8割減→6割減→4割減」が求められるシミュレーションである。

4、このグラフはあくまでも政府が8割減を国民に納得させるためのものですが、本来は検査を大幅に増やすことによる感染者の把握・隔離と接触制限を組み合わせれば、もっと効果があるようです。九州大学の小田垣名誉教授の試算では、接触5割削減でも検査数を2倍に増やせば、新規感染者が10分の1になるまでに14日しかかからず、接触8割減でも検査数が現状のままなら23日もかかるとなっています(BS「報道1930」による)。

 田垣名誉教授の試算については、「そうなのかもしれない」としか言えません(ごめんなさい)。
 検査が必要と判断される人にはいち早く検査が実施する上でPCR検査数を増やさなければならない。(加藤厚労相が検査のハードルを下げてしまったのは逆効果)
 それと同時に、無作為にPCR検査を行い、実際の感染状況を把握するという観点からも検査数を増やす必要がある。ノーベル物理学賞受賞者の山中教授によると、大学の研究室を活用すれば、検査数は飛躍的に増えるそうだ。
 そして、現場は大変かもしれないが、検査の精度を上げてほしい。
コメント (2)
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