空をみながら

 地球規模、宇宙規模で考える。死角のない視野の獲得。憲法9条を守ろう。平和のための最高の武器だと思う。

大江さんに学ぶ・・・明視と異化

2007年02月07日 09時49分19秒 | 思考試行
 人という字は、二人の人が支えあっている姿を示している。と何度も聞かれたことがあると思う。しかし、その意味を痛切にというか、真剣に考えていない、ヒトは案外多いのではないか。まず、筆者自身が、その傾向が強い。いつも、感謝を忘れないとか、なんとか、日記には書いてもホンモノかどうかは、疑わしい。感謝をしているのなら、それらしく、謙虚であるはずだし、行動ももう少し品のあるモノになるはずだからだ。まあ、ヒトに厳しく自分にアマクという、このイヤシサだけは、自覚しておかなくてはならない。一歩一歩良くなっていこう、ということにしてと。さて、大江健三郎さんの本で、自分の小説家としての、ノウハウというか、手の内というか、人生にどのように、向き合ってきたのか、を真面目に、披瀝してくださっている。これは、小説家になろうとする人にとっては、勿論、非常に参考になることだろう。しかし、そういうことをこころざしていなくとも、すごく、有効で、意味がある示唆を幾つももらった。特に、「明視することと異化という考え方」を小説の方法論だとはっきり思えるものにめぐり会うことになった。として、紹介している。(「私という小説家の作り方」新潮文庫p86ないしp93)
 このくだりは、人間として生きていくのに、有用な方法論だと思う。ハッキリ自分の目でみて、そして、自分を使って、「異化」するのである。そこに、主体性があり、生きている意味があるように思うのである。是非、ご一読をお勧めする。そして、このような、「手の内」をさらけ出してくれる人に、本当に「支えられている。」という実感を与えられのである。

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