キーホルダーを売るカンボジアの女の子_0001.wmv
アンコールワットの遺跡を訪ねると、
あちらこちらでこうした子供たちが寄ってくる。
中でもこの女の子はなぜか印象的だった。
ボクに、目で訴えかけてきている。
しかし、
いつものクセが出た。
外国へ行くと、
特に発展途上国では、妙にセコくなる自分がいる。
急に大阪のオバちゃんになったかのように
値切り倒す。
だいたい相手が最初にいい出した値段の半額を目安とする。
外国人観光客には、倍額で吹っかけてくる場合が多いからだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/2c/0f5769fcfe4d708de6808578f4ae05e2.jpg)
この時も、6個綴りのキーホルダーが
最初7ドルから始まって
あっという間に、4ドルまで下がった。
そして、件(くだん)の女の子が寄ってきた。
裸足(はだし)だった。
最初、買う気は全くなかったが、
不思議にこの子からなら買ってもいい、
イヤ、買ってあげなければならない、
という気になった。
ただ、
「3ドルだったら買うよ」 と
いつもの値切り癖で、
シビアな値段がボクの口から突いて出た。
女の子は、一瞬悲しそうな表情を浮かべたが、
3ドルで同意した。
そして、ボクが3ドルを渡すと、
彼女はか細い声で、
「4ダラー」
とつぶやいた。
「No!」
ボクは冷たく突き放して、
キーホルダーを受け取った。
そして、
してやったりと、
最初のいい値の半額以下に値切った自分を誇らしげに思いながら
待っていたトゥクトゥクに乗り込んだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/47/a285701aaf9adac841b1fc6495df4715.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/c8/b49c4ed8014e416b761b5435736b8905.jpg)
そのあと、
急激な後悔の念が湧きあがってきた。
アー、ボクはなんてことをしたんだろう、と。
10歳だといったあの女の子は、
このキーホルダーを一体いくらで仕入れたんだろうか。
2ドルだろうか、3ドルだろうか。
3ドルだったら、彼女は原価でボクに売ったことになる。
最後に彼女が、4ダラーといったのは、
1ドルが彼女にとってのわずかな利益だったのかもしれない。
後で親に怒られはしないだろうか。
彼女の顔を思い出すと、
ボクは申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。
なんとケチくさいことをしたんだろう。
この国は、
1ドルあればレストランで食事をすることだってできる。
ボクはゲーム感覚だったかもしれないが、
彼女にとっては、死活問題だったのだろう。
トゥクトゥクが切る風を受けながら
目頭が熱くなった。
ごめんね、
今度行って、
もしもまた会うことができたら、
お詫びをしたい。
イヤ、
彼女に会うために、
ボクはも一度ここへ戻らねばならないだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/57/1b6d90af478b3b679173761c85cb3a63.jpg)
アンコールワットの遺跡を訪ねると、
あちらこちらでこうした子供たちが寄ってくる。
中でもこの女の子はなぜか印象的だった。
ボクに、目で訴えかけてきている。
しかし、
いつものクセが出た。
外国へ行くと、
特に発展途上国では、妙にセコくなる自分がいる。
急に大阪のオバちゃんになったかのように
値切り倒す。
だいたい相手が最初にいい出した値段の半額を目安とする。
外国人観光客には、倍額で吹っかけてくる場合が多いからだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/2c/0f5769fcfe4d708de6808578f4ae05e2.jpg)
この時も、6個綴りのキーホルダーが
最初7ドルから始まって
あっという間に、4ドルまで下がった。
そして、件(くだん)の女の子が寄ってきた。
裸足(はだし)だった。
最初、買う気は全くなかったが、
不思議にこの子からなら買ってもいい、
イヤ、買ってあげなければならない、
という気になった。
ただ、
「3ドルだったら買うよ」 と
いつもの値切り癖で、
シビアな値段がボクの口から突いて出た。
女の子は、一瞬悲しそうな表情を浮かべたが、
3ドルで同意した。
そして、ボクが3ドルを渡すと、
彼女はか細い声で、
「4ダラー」
とつぶやいた。
「No!」
ボクは冷たく突き放して、
キーホルダーを受け取った。
そして、
してやったりと、
最初のいい値の半額以下に値切った自分を誇らしげに思いながら
待っていたトゥクトゥクに乗り込んだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/47/a285701aaf9adac841b1fc6495df4715.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/c8/b49c4ed8014e416b761b5435736b8905.jpg)
そのあと、
急激な後悔の念が湧きあがってきた。
アー、ボクはなんてことをしたんだろう、と。
10歳だといったあの女の子は、
このキーホルダーを一体いくらで仕入れたんだろうか。
2ドルだろうか、3ドルだろうか。
3ドルだったら、彼女は原価でボクに売ったことになる。
最後に彼女が、4ダラーといったのは、
1ドルが彼女にとってのわずかな利益だったのかもしれない。
後で親に怒られはしないだろうか。
彼女の顔を思い出すと、
ボクは申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。
なんとケチくさいことをしたんだろう。
この国は、
1ドルあればレストランで食事をすることだってできる。
ボクはゲーム感覚だったかもしれないが、
彼女にとっては、死活問題だったのだろう。
トゥクトゥクが切る風を受けながら
目頭が熱くなった。
ごめんね、
今度行って、
もしもまた会うことができたら、
お詫びをしたい。
イヤ、
彼女に会うために、
ボクはも一度ここへ戻らねばならないだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/57/1b6d90af478b3b679173761c85cb3a63.jpg)