デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

おれ にんげんたち

2010-08-27 00:43:10 | 買った本・読んだ本
書名 「おれ にんげんたち」
著者 岡本武司 出版社 ナカニシヤ出版  出版年 2004

先日読んだ「渡りの足跡」の中でこの本のことがでており、気になりすぐに購入した。やはり読んでよかった。黒澤明が不遇時代にソ連が金を出し、ソ連でロケした「デルス・ウザラー」の原作となったアニセニエフの本に魅せられたジャーナリストが新聞社退社後、極東にわたり、まさにジャーナリストらしく丹念に取材し、さらにはロシア語も学び、デルスが実在したのかどうか、さらにはアルセニエフが描いたデルスと実在のデルスの間にあるものはと迫っていく。その情熱にまず圧倒される。デルスに魅せられ、アルセニエフに魅せられた著者が追いかけていくなか、ふたりの人間が非常に魅力的に蘇ってくる。圧巻は最終章。アルセニエフが革命後たどる悲惨な道のり、さらにそれに巻き込まれ彼の死後もスターリン制の犠牲になる二番目の妻や子供の道のりをたどり、一番目の別れた妻の子どもが、デルスと過ごした二ヶ月ばかりのことを回想した記録で締めるのだが、この回想記が限りなく美しい。デルスもアルセニエフもこの息子の回想録の中で、さらに美しく蘇る。悲惨なアルセニエフ一家の悲劇を知ったあとだけに、なにか救われたような気持ちになる。
長谷川濬は最晩年訳しつづけていたのがアルセニエフだった。何故か、ずっと気になっていたのだが、この本を読んで少しヒントを得たような気がする。著者と濬さんを会わせたかったなあ。
この著は実は未完成のものだったのをかつての新聞社仲間がまとめて本に仕上げたもの。本になって良かったとつくづく思う。いい本である。


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出張前夜

2010-08-26 05:45:22 | お仕事日誌
銀座の床屋で散髪。明日から長期出張になるので、少しすっきりしたかった。このあとロシア大使館へ。この出張が終わってすぐにサンクトで開催されるサーカスフェスに招待された。その査証申請。なんと25人待ち。前に来た時はこんなには人はいなかったはず。それだけロシアへ行く人が多くなったということか。まさかなあ・・・・とにもかくにも1時間半ほど待ってやっと申請を受理される。来週に出るので査証代は無料。これが一日前に出してもらうと2万円かかる、ぼったくりじゃん。
炎天下14時ごろ帰社。精算をしてもらい、明日からの出張の仮払いなどをもらう。会社のPCに入っているデーターをドロップボックスや念のためUSBに入れておく。こんなことをしても絶対なにかは忘れている。今日はトゥイチーの誕生日、電話でお祝い。明日お前が来てからパーティーだという。別にいいのに、今日やってもらえば。
必要なものをもって、17時半退社。今日は久々の気功の日。このところ土踏まずのところが足首をねじったらしく痛くてしかたがなかったのだが、ここを治してもらう。
21時過ぎ家帰ってから明日からの準備。どんどん荷物が増えてくるのは毎度のこと。結局1時過ぎまでバタバタやっていた。

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シベリア鉄道9300キロ

2010-08-25 23:01:14 | 買った本・読んだ本
書名 「シベリア鉄道9300キロ」
著者 蔵前仁一  出版社 旅行人 出版年 2010

先日57歳になった。所謂アラカンだ。若い頃夢見たことが、できるかどうか整理整頓しつつ、なにをすべきかということを真剣に考える年になったということだ。つい最近までそうした夢のひとつ日本海を見れるところから山を登り、日本を縦断、太平洋を見れるところに下りるということの実現を真剣に考えていた。体力的にもそれができるかどうかギリギリではないかと思ったのだが、やはり体力的な問題よりも、時間がとれんだろうということが段々見えてきた。そんな時この本の広告に出会った。そして思い出した。高校の頃五木寛之の「青年は荒野をめざす」を読んでから、酒を飲んでは(飲んではいけない年令ではあったが)自分の夢はシベリア鉄道に乗ってモスクワへ行くことだとわめいたことを。確かにモスクワには何度も行っている、ロシアの辺地にも行った。だがシベリア鉄道でロシアを横断するという夢は叶えていない。夢を実現してみようかという気になった。それで購入したのだが、写真は一杯あるし、地図もあるし、著者は旅の達人なのに、正直言ってシベリア鉄道でロシアを横断するという楽しみがまったく感じられなかった。ワクワク感がまったくないのだ。それは著者があとがきで書いているように、個人で旅行できないというソ連から引き継いでいる悪しき制限のせいなのだろう。事前にホテルを予約し、バウチャーがないと旅行できない、そんなことは旅の達人には許しがたいことだったろうと思う。それ故ロシアへの悪口が底流をなし、そのために食べたもの車窓から見たものだけのつまらない旅行記になっているのだと思う。人とのふれあいが感じられないのだ。きっと著者自体楽しくなかったのだと思う。
そんなことは正直自分にはどうでも言い話で、高校の頃の夢を実現するためにこの本がブレーキとなったかというと、そうでもない。シベリア鉄道に乗って車窓を見て、駅で買ったものを食べて、街をちょっと歩いて感想を書き留めるこの旅行記は、いまのロシアで許されている状況の限界内。ただ自分だったらこれを突き破る旅ができるような気がした。一ヶ月あればできるかな、シベリアは津太夫、善六も、澤田豊も、ヤマダサーカス団も、玉井喜作も横断したところ、もちろんその頃には鉄道はなかった、でもこんな先達者を追って、鉄道に乗るだけだけではなく、寄り道しながら、シベリアを横断するっていうのはどうだろう。シベリア鉄道を寄り道する旅、それがアラカンの自分の夢かな。旅はいつでもフレックシブル、いつまでもフラフラしながらあやふやな目的地というか次の出発地へ行きたい。それがシベリア鉄道の旅に賭けた自分の夢だったような気がす<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=deracinetuush-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=494770263X" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
る。


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ルナレガーロ

2010-08-25 15:20:18 | お仕事日誌
暑いなんて口にも出したくない、でも朝の風は涼しい。出社して澤田さんに電話で、紹介していただいた波屋書房にアートタイムスを納品したことを報告。家からずっと送りつづけていたのだが、エラーになってしまうロシア領事部宛てのFAXを会社から送る。一発でいく。歯医者で定期検診。大使館から間違いなく招待状が来ていますというFAXが入っていた。
18時に長女と待ち合わせ、日比谷で開催中のルナレガーロを見る。娘と会うのも久しぶり。料理がメイン、サーカスが刺身のつま。ステージが狭く、高さもあまりないので、迫力にかける。料理もメインのふた品はいまいち。特に中華のメインはしょっぱい、娘がドリンクを買わせるための企みではと言っていたが、ありうる話。なんせ水が500円もする。リズリーアクトを演じるアレーシンファミリーは、まえに一度キャナルで仕事してもらったことがある。あの時の少年がもう21だと。年をとるはずだ。
会社の同僚がレガーロが終わってラーメンを食べたくなったと言っていたが、さすがにそこまでは・・・・十分おなかは一杯にはなった。きっと最後のデザートがその満足感を与えてくれたのだと思う。それ以外はなあ・・・・
娘と別れて帰宅。


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ボリショイサーカスを見る

2010-08-24 11:44:15 | お仕事日誌
ここのカプセルホテルはストレッチができる。安いし、駅から近いし、いいかもしれない。
11時指定された郵便局前で三原さんと落ち合う。二年ぶりの再会ということになるが、アートタイムスでずいぶんメールのやりとりをしたから久しぶりということでもない感じ。今日はいま大阪で公演中のボリショイサーカスを一緒に見ることにした。プログラムは冬のドームのサーカスとほぼ同じ。ネコとジギトと空中吊り輪ぐらいが違った演目かも。ただ構成がいいのか、横浜で見たボリショイよりはずっと楽しめた。照明も良かった。三原さんも馬の走る音が聞こえると興奮。
公演後近くのオーガニックレストランでランチ。アートタイムスの話で盛り上がる。14時次の打ち合わせがあったので、泣く泣くお別れ。次回は横浜で会いたいねということで別れる。
14時すぎ吉本の近くの喫茶店で打ち合わせ。
16時前の新幹線で帰宅の途へ。
家に帰ってびっくり、台所のガスコンロが壊れてしまったということで、携帯ガスコンロで料理していた。よく聞くと、早くて土曜日の修理、しかもえらい高いらしい。まあ25年近く使っていたのだから寿命ということなのだろうが・・・・


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