デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

やけあと闇市と野毛の陽だまり

2016-05-29 19:26:41 | 買った本・読んだ本
書名 「やけあと闇市と野毛の陽だまり」
著者 伊奈正司  出版社 ハーベスト社 出版年 2015

朝日新聞横浜版で太田記者が大きくとりあげた記事で知り、すぐに購入した。闇市が立っていたころの野毛の都橋交番で勤務していた警察官の回想。野毛が一番活気があったころの話しが、著者自ら描いたスケッチとともに綴られる。昭和23年頃花咲街丁目を描いた一枚のスケッチが、印象に残る。カストリ横町、オジヤの屋台、石炭ビルを蠢く人、人、人。このスケッチを見れば、いかにこの時代の野毛が活気に満ちていたかがわかる。闇市があるところに集まる悪い奴らに浮浪児に、売人たちや風太郎たちを相手にする新米警察のなんとも間抜けで心情あふれる姿が微笑ましい。闇市と言えば、「仁義ない闘い」の広島や新宿や新橋などが思い出されるが、野毛がちょっとそこらと違うのはこの間抜けなところなのかもしれない。ヤクザもいれば、縄張り争いもあったのだろうが、なんとなく間抜けな人たちが集まっていたのだろう。これはいまでも綿々と野毛に伝わっている。
若い女性の死体があるからと現場に行ってみると、この死体ノーパン、死体を調べようとしたらおしっこをかけられた警官の話しが出てくるが、これが野毛らしい。どこか間抜けなのである。
野毛の闇市、楽しかっただろうな・・・・
新聞記事の写真を見ると、この90歳になる著者の元警察官、どこかで見たような気がしてしようがない。いまでもこうして70年ぐらい前のことを生き生きと書いているのだから、ほんとうにいい思い出になっているのだろう。
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