デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

文化座の誕生日

2015-02-26 13:06:33 | お仕事日誌
雨の一日。
15時から川崎で打ち合わせ。帰りはいつものように駅前のあおい書店に寄る。目的は船戸与一さんの満洲国演義の9巻目が出たというので、それを見ること。出ていた、出ていた。あれだけの本がやっと完結したことはなによりうれしい。アートタイムズで満洲特集を組んだとき、仕事場に行って取材をさせてもらった。取材の最中にふと遠くを見るように「完結できるのかな」とつぶやいていたのが忘れられない。でもこうして完結させたこと、すごいなあ・・・・拍手である。荷物が重いので今日は買わずにおく。そのまま田端に向かい、文化座へ。20分ぐらい前に入ったのだが、すでに満員。「稲葉小僧」という三好十郎の芝居。「強い血」という表現に胸を打たれる。いつものように駒込のおでんやで一杯やってから帰ろうかと思ったら、愛さんにつかまり、軽く一杯やるからと打ち上げに参加することに。今日は文化座の73回目の誕生日ということもあるので、いつも一緒に見る人も誘って参加。この前ほうろうで小出の会をやった時に愛さんも見に来てくれたので、その話しがでたら、「あの話しほんとうに感動した、火照ってしまって家まで歩いた」とのこと。うれしい。今日の芝居について話しになったら、創始者の佐々木さんと三好十郎が戦後の日本の姿にあきれてこの芝居をつくったという。あの「俺にも強い血が流れている」という言葉のもつ直截性は、そういうことなんだなと思う。この時代にこの芝居をあえてもってきたところに文化座のスピリットを感じる。
とてもいい気分で駒込まで歩く。何故か品川駅で降りて、久しぶりにかきあげそばを食べる。美味かった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2015年2月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

バックナンバー