英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・熊本大學 2009 (6) 5パラ

2011-10-07 | 出題英文讀解

【第5パラグラフ】

5.1  But there is a side to this change which is more an art than a science: understanding how we can reconnect with one another in our communities.

 

【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】

・<more than …>: 「…といふよりはむしろ~」。例文のやうに、more のあとに形容詞や副詞が置かれた場合、比較級に變はることはない、つまり sadder とはならないことに注意します。

[例文]

The news made me more sad than angry.

その報せを聞いて、腹がたつといふよりむしろ悲しくなつた。

 

[語句]

5.1

 

one another

お互ひ

 

[意味] 5.1  だがこの變化には、科學的營みといふよりはむしろひとつの技といつた側面がある。つまり、地域のなかで(孤立してゐる)お互ひをどうやつたら再び結びつけられるかを理解するといふことである。

 

5.2  I believe that to ignore the creative, emotional, even spiritual aspects of this transformation is to fail.

 

【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】

・不定詞の名詞的用法: 5.2の文では、that節の中の主語と補語が不定詞の句になつてゐます。「~を無視すること」は「失敗すること」であると述べてゐますが、意味内容から考へて、前者は條件、後者はその結果(の推測)を示してゐると判斷できます。

・語の言ひ換へ: 5.1change transformation に言ひ換へ、side aspect に言ひ換へてゐますが、ともに似た趣意で使つてゐます。英語によくある言ひ換へで、文體に關はる美意識に由來するものです。

 

[意味] 5.2  この變貌の、創造的で、情にまつはり、精神の深いところにも關はる側面を顧慮しないと失敗すると私は思ふ。(※地域住民の絆を再構築する局面を想定するとわかりやすいでせう。)

この記事についてブログを書く
« ・熊本大學 2009 (5) 4パラ | TOP | ・熊本大學 2009 (7) 6パラ »

Recent Entries | 出題英文讀解