英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・假定法の讀み方 (14) 「propose」

2011-07-20 | 英文法ミニ解説

 

■今囘の「propose」型と次囘の「It is desirable」型とに共通してゐるのは、that 節で述べられる内容がまだ頭のなかにある idea(考へなど)であるといふことです。現在や過去の事實ではないため、直説法での時制をとらずに、假定法現在( subjunctive present )が使はれることがある、といふわけです。このかたちをとる動詞、形容詞の數は多いのですが、すべて「頭のなかにある ideaを傳へようとする場合に假定法現在( subjunctive present が使はれることがある」と考へればわかりやすいと思ひます。いづれも formal な文體と言へます。

 

9  propose」型: ≪propose* that 原形*.

 

【諳誦例文】

S.9  He proposed to us that the plan be put into practice at once.

彼は、その計畫をただちに實行に移すことを私たちに提案した。

 

9.1  that 節のなかに、subjunctive present 假定法現在(かたちは原形不定詞と同じ)が置かれます。イギリス英語では<should 原形不定詞*>が好まれるとされます。

 

9.2  このかたちで表はされる意味は、提案、要求、主張、決定、命令などですが、上述したやうに、that 節のなかの動詞の動作はすべて「頭のなかにある idea」だといふ共通點があります。

使はれる主だつた動詞*を擧げてみます。

  advise(忠告する)、ask(頼む)、command(命令する)、decide(決定する)、demand(要求する)、determine(決定する)、insist(主張する)、order(命令する)、propose(提案する)、recommend(勸める)、request(頼む)、require要求する)、suggest(提案する)、urge(強く迫る)、warn(警告する)など

 

9.3  例文により、「propose」型の出現パターンを紹介します。

[例文]  否定の not は動詞の前に置きます。should を使ふ時はshould not / shouldn’t となります。

9.3.1  We advised that the company not raise its prices.

私たちは會社がその價格を上げないやう助言した。

 

[例文]  關聯語句でも「頭のなかにある idea を述べる」場合には同樣となります。次の例文は<名詞+同格の that 節>といふかたちになつてゐます。

9.3.2  The weather forecast gave a warning that people (should) prepare for heavy snow.

天氣豫報は、大雪に備へるやう警告した。(←~やうにといふ警告を發した)

 

[例文]  preparatory it につづく節で「頭のなかにある idea」を述べてゐます。

9.3.3  It was decided that the plan be put off.

その計畫が延期されることが決まつた。

 

[例文]  補語のthat節の中で「頭のなかにある idea」を述べてゐます。

9.3.4  The regulation is that no student stay out of the dormitory after midnight.

寮生は午前0時までには歸寮するのが規則だ。