■今囘の「propose」型と次囘の「It is desirable」型とに共通してゐるのは、that 節で述べられる内容がまだ頭のなかにある idea(考へなど)であるといふことです。現在や過去の事實ではないため、直説法での時制をとらずに、假定法現在( subjunctive present )が使はれることがある、といふわけです。このかたちをとる動詞、形容詞の數は多いのですが、すべて「頭のなかにある ideaを傳へようとする場合に假定法現在( subjunctive present )が使はれることがある」と考へればわかりやすいと思ひます。いづれも formal な文體と言へます。
9 「propose」型: ≪propose* that 原形*.≫
【諳誦例文】
S.9 He proposed to us that the plan be put into practice at once. |
彼は、その計畫をただちに實行に移すことを私たちに提案した。 |
9.1 that 節のなかに、subjunctive present 假定法現在(かたちは原形不定詞と同じ)が置かれます。イギリス英語では<should 原形不定詞*>が好まれるとされます。
9.2 このかたちで表はされる意味は、提案、要求、主張、決定、命令などですが、上述したやうに、that 節のなかの動詞の動作はすべて「頭のなかにある idea」だといふ共通點があります。
使はれる主だつた動詞*を擧げてみます。
advise(忠告する)、ask(頼む)、command(命令する)、decide(決定する)、demand(要求する)、determine(決定する)、insist(主張する)、order(命令する)、propose(提案する)、recommend(勸める)、request(頼む)、require(要求する)、suggest(提案する)、urge(強く迫る)、warn(警告する)など
9.3 例文により、「propose」型の出現パターンを紹介します。
[例文] 否定の not は動詞の前に置きます。should を使ふ時はshould not ~ / shouldn’t ~となります。
9.3.1 We advised that the company not raise its prices. |
私たちは會社がその價格を上げないやう助言した。 |
[例文] 關聯語句でも「頭のなかにある idea を述べる」場合には同樣となります。次の例文は<名詞+同格の that 節>といふかたちになつてゐます。
9.3.2 The weather forecast gave a warning that people (should) prepare for heavy snow. |
天氣豫報は、大雪に備へるやう警告した。(←~やうにといふ警告を發した) |
[例文] preparatory it につづく節で「頭のなかにある idea」を述べてゐます。
9.3.3 It was decided that the plan be put off. |
その計畫が延期されることが決まつた。
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[例文] 補語のthat節の中で「頭のなかにある idea」を述べてゐます。 9.3.4 The regulation is that no student stay out of the dormitory after midnight. |
寮生は午前0時までには歸寮するのが規則だ。 |