【第4パラグラフ】
4.1 Objects were carefully repaired when they became unusable.
[意味] 4.1 物品は、使へなくなると入念に修繕された。
4.2 There were professional menders of every imaginable sort, from knife sharpeners to potters who mended broken earthenware.
[意味] 4.2 庖丁の研ぎ屋から毀れた陶器をなほす陶工にいたるまで、ありとあらゆる種類の修繕職人がゐた。
4.3 There were even wax collectors, who bought drippings from paper lanterns and candlesticks and used them to make new candles.
【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】
4.3 <~, who…> のかたちは、關係代名詞 who の繼續用法です。先行詞についての説明・情報を追加するもので、「そして(人)は」と前から讀み下ろしてゆけば可いのです。
關係代名詞の繼續用法(非制限的用法、追敍用法、連續用法とも呼ばれる)は、who, whose, whom, which,( as* )にあります。繼續用法の which には前文の一部または全部を先行詞とする用法もあります。
*as は擬似關係代名詞と呼ばれるもので、愛知縣立大學の第2パラグラフの第1文(2.1)に出てきました。
[意味] 4.3 蝋を集める者までをり、彼らは行燈や蝋燭の垂れた蝋を買ひ、新しい蝋燭を作るのに使つた。
4.4 This was all part of the wisdom / necessary for Japan’s thirty million people to survive on the country’s limited resources.
【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】
4.4 necessary~ 説明後置のかたちです。wisdomといふ名詞の後に形容詞necessaryが續くところから、このかたちを見拔きます。
4.4 for Japan’s thirty million people は「不定詞の意味上の主語」として、不定詞の前に置かれてゐます。
[例文] on ~(~に頼つて)
4.4 The panda feeds on bamboo grass. |
パンダはささを常食としてゐる。 |
[意味] 4.4 かうしたことは全くのところ、三千萬の日本人が限られた資源で生き續けるのに必要な智慧の一部であつた。
[用例] 不定詞の意味上の主語 for
(BLONDIE By Dean Young & Stan Drake)
1 I think you’re taking this thing about Blondie moving her business too hard.
・Blondie は動名詞 moving の意味上の主語です。
「Blondie が仕事を(家から外部に)移すことについての君の受けとめ方は嚴し過ぎるんぢやないかと思ふんだ」
2 These are the ’90s! You can’t tell a woman what she can’t do anymore!
「今は90年代だぞ!女性に何をしちやあいけないなんてもう言へないんだよ!」
3 So you think it’s okay for wives to do whatever they want?
・wives が不定詞の意味上の主語として置かれてゐます。
「さうすると女房が何でも望む通りにしていいと考へてるんですね」
4 Sure, as long as it’s not my wife.
「さうとも、自分の女房ぢやないかぎりはな」
【ユーモア】
Dithers 社長の奧さん Cora は無類の浪費家であるため、社長はいつもこぼしてゐる、といふ背景があります。