【第7パラグラフ】
7.1 Today, though, our lives are such that we cannot live them without relying on the fruits of scientific and technological progress.
【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】
<such ~ that …>のかたちは、まづ such により「そんな~(!)」と讀者の注意をひきつけ、讀者は「どんなものかな?」と思ひつつ讀み進むと、that 節にその説明が示される、といふものです。ここでは~の部分がありませんが上に準じて解します。
[例文]
7.1 The force of the explosion was such that all the windows were broken. |
爆發の威力はすべての窓がこはれるほどすごかつた。 |
[語句]
7.1 rely on ~ |
~にたよる |
[意味] 7.1 だが今日私たちの暮らしは、科學や技術の進歩の成果にたよらずには送れない(やうなものとなつてゐる)。
7.2 Modern people would find it difficult to live a life without electricity, for instance.
【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】
it は形式目的語(preparatory object)で、find の目的語として置いておき、あとから 詳しくその内容を説明します。つまり it = to live a life without electricity です。
would ~ は假定法過去の歸結節のかたちで、斷定しないで「~であらう」と婉曲な表現をするものです。假定條件がかくれてゐますが、ここでは主語か目的語でせうか。「現代人であるならば」、あるひは「もし電氣の(使へ)ない生活を送るとしたら」などの條件を補つてみるとわかりやすいでせう。
[語句]
7.2 for instance |
たとへば |
[意味] 7.2 たとへば、現代人は電氣のない生活を送るのは難しいと思ふだらう。
7.3 It will not, of course, be possible to return completely to the lifestyles of pre-electric Edo, but we have much to learn from the wisdom and ways of life of that earlier age.
[語句]
of course |
もちろん |
pre- |
接頭辭で、「以前の」などの意味をもつ語をつくる |
[意味] 7.3 もちろん、電氣以前の江戸時代の暮らし方に完全に戻るのは可能ではあるまいが、さうした過去の時代の智慧や暮らし方に學ぶことは多い。
7.4 Japan’s ideal vision for the future may well lie in a blending of Edo culture with today’s civilization.
[語句]
ideal |
アクセント注意 |
may well ~(原形不定詞) |
たぶん~だらう / ~するのももつともだ |
lie in ~ |
~にある / ~に見出される |
[意味] 7.4 日本の理想的な未來展望(/未來の理想像)は、たぶん江戸(時代)の文化と今日の文明との融合(したもの)に見出されるだらう。
[用例] rely on
(BLONDIE By Dean Young & Stan Drake)
1 So that’s the way you think we should handle it?
「それぢや、さういふ方法でわれわれがそれを處理すべきだと考へるんだな?」
1 Yes, it’s the very best way.
「ええ、本當に一番良い方法なんです」
2 You rely very heavily on Dagwood’s advice, don’t you, Mr. Dithers?
・rely on ~: ~にたよる
「Dagwood の助言をすごくたよりにしてるんですね、社長?」
2 I treasure it.
「貴重だと思つてるよ」
3 Because once I’ve heard what he has to say, I always do the opposite.
・once は接續詞。「いつたん~すると」
・what he has で切れます。to say は後から説明を加へるものです。
「いつたんやつの言ふことを聞いたら、ワシはいつも(助言と)反對のことをするんだからな」