DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

あの試合から30年(WBAジュニアバンタム級、WBAジュニアウェルター級)

2022年04月10日 05時10分49秒 | ボクシングネタ、その他雑談

30年前の1992年4月10日、東京体育館で行われた試合結果です。
WBAジュニアバンタム級戦(王座決定戦):
鬼塚 勝也(協栄)判定3対0(116-114、115-114x2)タノムサク シスボーベー(タイ)

*当時の日本ボクシング界の牽引車の一人であった鬼塚。同王座の19連続防衛に成功したタイの英雄、カオサイ ギャラクシーの引退により空位となった王座を、カオサイの後輩タノムサクと争う事になりました。

試合前の予想では、「相手が無敵カオサイならともかく、元OPBF(東洋太平洋)王者タノムサクが相手なら鬼塚の圧勝だろう」と楽観視する雰囲気が蔓延していました。しかし蓋を開けて見ると、世界初挑戦からの緊張からか、鬼塚は初回から押されっぱなし。中盤以降奮戦するも、試合終了のゴングが鳴った時、「ああ~、負けた...。」という印象で会場は包まれました。しかし出された判定は鬼塚の勝利を支持するもの。当時も、そして現代も「こんな判定でいいのかな?」という思いが強くあります。

(良くも悪くも鬼塚らしい試合内容と結果だったタノムサクとの第一戦。名前と写真が逆です...)

 

30年前の同じ日(日本では翌11日)、メキシコ・シティーで行われた試合結果です。
WBAジュニアウェルター級戦:
挑戦者平仲 明信(沖縄)TKO初回92秒 王者エドウィン ロサリオ(プエルトリコ)

*上記のジュニアバンタム級(現スーパーフライ級)戦の試合内容と結果のため、何となく沈んだ気持ちで迎えた翌11日。海外から嬉しく、そして衝撃的なニュースが飛び込んできました。

何度も世界再挑戦が決まりながらも、その都度、試合中止と延期を繰り返してきた平仲。「今回の試合も、このまま行われないのでは?」と思っていた矢先、敵地(実際は第3国)で世界王座を奪取する離れ業を演じてしまいました。しかも平仲が破ったロサリオは、1980年代中盤からこの時期まで、世界中量級戦線を代表する選手です。平仲のこの勝利は、もっともっと評価されるべきでしょう。

(ロサリオの強打をもろともせず、攻める平仲)

(強豪ロサリオを追い込んでいく平仲)

(メキシコで、殊勲の世界王座奪取を果たした平仲)

*この二試合が行われた約半年前に、辰吉 丈一郎(大阪帝拳)がWBCバンタム級王座を奪取しています。辰吉、鬼塚、平仲、そして井岡 弘樹(グリーンツダ/一翔の叔父さん)、大橋 秀行(ヨネクラ/大橋ジムの会長)、ユーリ アルバチャコフ(露/協栄)、オルズベック ナザロフ(キルギスタン/協栄)が次々に世界のベルトを腰に巻き、1990年代前半から中盤に花咲いた、日本ボクシング界の黄金時代を築いていく事になりました。あの時代からもう30年経つんですね。

 

*私(Corleone)にとり、鬼塚と言えばこちらの方が印象が強いです。

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