DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ロマチェンコと中谷が対戦!?(色々:03‐31‐21)

2021年03月31日 05時38分01秒 | 世界ボクシング

最近(2021年3月31日ごろ)のニュースです。

1)前ライト級王者ワシル ロマチェンコ(ウクライナ)が、日本が世界に誇る同級の強打者中谷 正義(帝拳)と今夏での対戦するという話が進んでいるようです。

2)井上 尚弥(大橋)が6月19日、米国ネバダ州ラスベガスのリングに登場。IBFバンタム級1位のマイケル ダスマリナス(比)を相手に、保持するWBA(スーパー)とIBF王座の防衛戦を行う予定です。このカードは噂話ではなく、最終決定に向け着実に話が進んでいる模様です。

3)今年1月にOPBF(東洋太平洋)バンタム級王座を獲得した井上 拓真(大橋)。世界再挑戦に向け同王座を返上しています。これは2度目の世界挑戦に向け、具体的な話が進展しているという事でしょうか?ひょっとしたら兄・尚弥の防衛戦と同一興行でその試合が組まれるかもしれませんね。

4)すでに拓真の返上した王座の決定戦が決まっており、その一戦は5月13日に後楽園ホールで行われます。その試合に出場するのは井上兄弟の同僚である中嶋 一輝と千葉 開(横浜光)。

5)昨年の大晦日にWBOアジア太平洋バンタム級王座を獲得した比嘉 大吾(Ambition)が来月26日、故郷沖縄の沖縄コンベンションセンター初防衛戦を行う事が決まっています。比嘉が迎えるのは、一階級上の国内ランカー西田 凌佑(六島)。

6)昨年師走に母国南アフリカで防衛戦を予定していたIBFフライ級王者モルティ ムタラネ。その試合は現地のプロモーターの不手際(ファイトマネーが準備出来なかったとか)で、試合直前にキャンセルとなっていました。このムタラネが4月30日に英国のリングでサニー エドワーズ(英)の挑戦を受ける事が発表されています。フライ級より一階級上のスーパーフライ級を主戦場としているエドワーズ。15戦全勝(4KO)の軽打の持ち主です。

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ホワイトが王座に返り咲き(WBCヘビー級:暫定王座)

2021年03月30日 05時35分23秒 | 世界ボクシング

先週末27日・土曜日、英国領ジブラルタで行われた試合結果です。
WBCヘビー級戦(暫定王座):
挑戦者ディリアン ホワイト(英)TKO4回2分39秒 王者アレクサンデル ポベトキン(露)

*昨年8月に拳を交えている両雄。その時はポベトキンがダウンを跳ね返し逆転KO勝利。自身が2013年10月に手放したWBA王座以来、7年ぶりに世界のベルトを腰に巻くことに成功していました。

本来ならこの再戦は11月に行われる予定でした。しかしその試合はロシア人がコロナウィルスに感染してしまい中止に。今回まで延期となっていました。

激しい打ち合いを展開した両選手。今回もその続きが見られるのではと期待されていました。しかし初回から様子のおかしいポベトキン。何でもないパンチで足元がグラついてしまい、その後も普段ならよけているパンチを幾度も被弾していました。結局は4回、連打からの左フックでダウンを喫してしまいました。カウント内に立ち上がるも、レフィリーは試合の継続を許さず。英国人があっさりと暫定ながらも世界王座への返り咲きを果たしています。

その不調はひょっとして「コロナウィルスの影響では?」と危惧されているポベトキン。もう41歳となります。今後はどのような路線を歩んで行くのでしょうか。7ヵ月ぶりに元の鞘に収まったホワイト。前WBC正規王者ディオンティー ワイルダー(米)との対戦話が持ち上がっているようです。

 

WBC暫定王座の持ち主が元に戻った最重量級。2021年3月30日現在の、ヘビー級王者たちの顔ぶれは下記のようになります。

WBA(スーパー):アンソニー ジョシュア(英/防衛回数1)
WBA(休養):マヌエル チャー(独/0)
WBA(レギュラー):トレーバー ブライアン(米/0)
WBC:タイソン フューリー(英/0)
WBC(暫定):ディリアン ホワイト(英/0)
IBF:アンソニー ジョシュア(英/1)
WBO:アンソニー ジョシュア(英/1)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:デムシー マッキーン(豪/0)
日本:上田 龍(石神井スポーツ/0)

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オルティス、フーカーをも飲み込む(ウェルター級)

2021年03月29日 05時41分14秒 | 世界ボクシング

今月20日、米国・テキサス州で行われた試合結果です。
WBOインターナショナル・ウェルター級戦(王座決定戦):
バージル オルティス TKO7回36秒 モーリス フーカー(共に米)

*共に試合が行われたテキサス州ダラスを本拠地とする人気者同士の対戦。勢いとパワーで上回るオルティスが、経験で勝っていた一階級下の元WBO王者フーカーをも飲み込む形に。全勝全KO記録を17に伸ばすと同時に、WBO王者テレンス クロフォード(米)への挑戦権も獲得しました。

実力者フーカーとの激戦も勝ち抜いたオルティス。これまでに7ラウンド以上戦った経験が無いなど未知数な所も多分にあります。23歳とまだまだ若年ですが、消耗の激しいボクシングを展開する選手なだけに、世界挑戦は勢いのある今のうちに行った方が良さそうです。

 

オルティスが活躍するウェルター級の2021年3月29日現在の同級の世界王者、そして日本関連のタイトルホルダーの顔ぶれを確認しておきましょう。

WBA(休養):マニー パッキャオ(比/防衛回数3)
WBA(スーパー):ヨルデニス ウガス(キューバ/0)
WBA(レギュラー):ジャマル ジェームス(米/0)
WBC:エロール スペンス(米/1)
IBF:エロール スペンス(米/5)
WBO:テレンス クロフォード(米/4)
OPBF(東洋太平洋):豊嶋 亮太(帝拳/0)
WBOアジア太平洋:別府 優樹(久留米櫛間/0)
日本:小原 佳太(三迫/0)

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ゴロフキン対村田実現か?(色々:03‐28‐21)

2021年03月28日 05時53分21秒 | 世界ボクシング

最近(2021年3月28日ごろ)のニュースです。

1)IBFミドル級王者ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)と、同級のWBAスーパー王者に昇格した村田 諒太(帝拳)による王座統一戦の話しが進んでいるようです。

2)36戦全勝(29KO)の素晴らしい戦績の持ち主であるハイメ ムンギア(メキシコ)。減量苦のため、それまで保持していたWBOスーパーウェルター級王座を返上し、ミドル級に進出してきました。来月24日にミドル級転向3戦目を予定しているメキシカン。対戦相手はこれまでに2度、世界ミドル級王座に挑戦した経験を持つマチエ スレツキ(ポーランド)になる模様です。

3)これまでに2度、WBAスーパーウェルター級王座を獲得してきたエリスランディ ララ(キューバ)。敗れたとは言え、2014年7月にサウル アルバレス(メキシコ)を大いに苦しめた実績があります(ララの1対2の判定負け)。このララが5月1日、村田がスーパー王者に昇格したことにより空位となったWBAミドル級レギュラー王座決定戦に出場するという話があります。ララの対戦相手候補に挙がっているのはトーマス ラマーナ(米)。同日、同暫定王者クリス ユーバンク(英)も試合を予定しており、そのユーバンクを差し置いてレギュラー王座決定戦を行うのはどうかと思うのですが。

4)最軽量級のKOキング重岡 銀次朗(ワタナベ)が5月23日、東京都墨田区総合体育館のリングに登場。川満 俊輝(三迫)を迎え、保持するWBOアジア太平洋ミニマム級王座の2度目の防衛戦を行います。この試合は銀次郎にとり、2019年大晦日以来の試合となります。

5)その前日、同じ会場で、同門の日本同級王者谷口 将隆が仲島 辰郎(平仲ボクシングスクール)の挑戦を受けます。この試合は谷口にとり、昨年12月に獲得した王座の初防衛戦になります。

6)日本ヘビー級王者上田 龍(石神井スポーツ)が6月27日、名古屋国際会議場のリングで、アマチュアから転向してきた但馬 ミツロ(緑)と対戦。この試合が何とデビュー戦となる但馬。8回戦で国内王者と対戦する事になりました。またこの試合は上田にとって、2019年師走に、但馬の同僚である竹原 虎辰に勝利を収め、日本王座を獲得して以来の試合となります。

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今週末の試合予定

2021年03月27日 05時52分20秒 | 世界ボクシング

2021年3月最終週末の主な試合予定です。

27日 土曜日
英国領ジブラルタ
WBCヘビー級戦(暫定王座):
王者アレクサンデル ポベトキン(露)対 挑戦者ディリアン ホワイト(英)

31日 水曜日
豪州
WBOグローバル・スーパーウェルター級戦:
王者ティム チュー 対 挑戦者デニス ホーガン(共に豪)

*今週末も引き続き、世界各地で様々な規模のボクシングの興行があります。それらの多くの興行では、国内、地域、主要やマイナー団体のインター王座が争われるようです。

昨年の今頃は毎週末、予定されている試合ではなく、中止された試合をお伝えしていました。あの時期からもう一年経つんですね。まだまだコロナウィルスの影響は継続していますが、そんな中でも定期的にボクシングの興行が行われています。このいい傾向が、今後も続いていってほしいものです。

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オコリー、無敗で世界の頂点に(WBOクルーザー級)

2021年03月26日 05時57分26秒 | 世界ボクシング

先週末20日、英国で行われた試合結果です。
WBOクルーザー級戦(王座決定戦):
ローレンス オコリー(英)KO6回46秒クジストフ グロワッキー(ポーランド)

*本来ならこの試合は昨年師走に行われる筈でした。しかしグロワッキーがコロナウィルスに感染してしまい今回まで延期に。3ヶ月越しで実現した両雄の対戦。英国期待のオコリーが、その長身(196センチ。グロワッキーは183センチ)を活かし、これまで2度、同王座を獲得してきたグロワッキーを寄せ付けず。中盤で強豪をKOし、空位の王座獲得に成功。また、全勝記録を16(13KO)に伸ばしています。

試合後のオコリーは、「クルーザー級王座を統一し、ブリッジャー級を制覇。そしてヘビー級を目指していく」とコメントを残しています。クルーザー級を統一後、ヘビー級へ移行するのは結構ですが、その中間はいらんでしょう。

 

アレクサンデル ウシク(ウクライナ)など、同級の水準を大幅に凌駕する選手が時々登場するクルーザー級。中心的選手がいない現在のクルーザー級なだけに、このオコリーへの期待度はかなり高いものがあります。オコリーを含めた2021年3月26日現在の、同級王者たちの顔ぶれは下記のようになります。

WBA(スーパー):アルセン グラムイリアン(アルメニア/防衛回数2)
WBA(レギュラー):ベイビュート シュメノフ(カザフスタン/0)
WBA(暫定):リャド ぺルウィー(コートジボアール/ベルギー/0)
WBC:イルンガ マカブ(コンゴ/0)
IBF:マイリス ブリエディス(ラオビア/0)
WBO:ローレンス オコリー(英/0)
OPBF(東洋太平洋):ジェイ オペタイア(豪/0)
WBOアジア太平洋:カムシベク クンカバエフ(カザフスタン/0)

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続「ボクシング 10年」PartⅩ(ハグラーの後輩たち)

2021年03月25日 05時42分38秒 | ボクシングネタ、その他雑談

このDaispo Boxingを始めた当初、不定期ながらも数回に渡り「ボクシング10年」という、自分(Corleone)がボクシングに興味を抱いてからの約10年の間のボクシング界について、ザっとしたものを書いていました。第一弾は2004年6月23日。当時引退したばかりのリカルド ロペス(メキシコ)がどれだけ凄いボクサーで、軽量級、特にミニマム(旧ストロー、105ポンド/47.63キロ)とそのひとつ上のライトフライ(旧ジュニアフライ、108ポンド/48.97キロ)のその後の課題はロペスの後継者を生み出すことであると強調しました。

昨年の9月にSuperchamp1991というものを購入。そこには私がボクシングに惹かれる直前、1991年春先の世界王者たちの顔ぶれが掲載されています。その顔ぶれを見てみると懐かしさと同時に、自分にとって新鮮味がある王者たちが載っています。

今回は伝統のミドル級となります。当時のミドル級といえば、日本ボクシング界にとって遠い存在でした。日本国内ランキングは設置されていましたが、同級の日本人世界王者は存在せず、日本人がミドル級の世界王座に挑戦した事すらありませんでした。あまりにもかけ離れた存在だったため、「ミドル級か、そんな階級もあるんだな」と、その程度の感覚しかありませんでした。

その後、幾つものマービン ハグラー(米)の素晴らしい試合を見る機会を得ました。そして数年後には竹原 慎二(沖)が日本人として初めて世界ミドル級王座に挑戦し、獲得するという歴史的快挙を演じました。年を追うごと親しみのわくクラスとなっていきました。

1991年春以降、ジェームス トニー(米)、ロイ ジョーンズ(米)、ジェラルド マクラレン(米)、バーナード ホプキンス(米)、セルジオ マルティネス(亜)、ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)など、数々の名選手を定期的に輩出してきたミドル級。世界的に見て、中間的(middle)な体重のクラスですが、ボクシングの中心的(middleではなくcenter)なクラスと言って過言ではないでしょう。

ハグラーのラストファイトとなるレナード戦から4年。1991年春先時点でのミドル級王者たちの顔ぶれを見てみましょう。防衛回数は当時のものになります。

WBAミドル級:マイク マッカラム(ジャマイカ/防衛回数2)
WBCミドル級:ジュリアン ジャクソン(バージン諸島
/0)
IBFミドル級:マイケル ナン(米/5)

好選手たちが名前を並べていますね。偶然というのでしょうか、それとも実力選手たちが揃っているからでしょうか、当時のWBO王者クリス ユーバンク1世(英)を含め、4名とも世界2階級制覇を達成しています。マッカラムは3階級まで制覇しています。

マッカラムは伝説のヒットマン、トーマス ハーンズ(米)と同じくクロンクジムでその腕を磨いた選手。スパーリングではハーンズを相手に五分以上のパフォーマンスを演じたとか。ただ実力は認められていながらも、華がない選手でした。1991年春の時点ですでにジュニアミドル級(現スーパーウェルター級)に続いて2階級を制覇。しかしより報酬の得られる他団体王座との対戦を選んだためWBA王座を返上。ミドル級で別のタイトルを獲得する事はありませんでしたが、1994年にはライトヘビー級王座を獲得し3階級制覇を達成しています。

(「ボディー・スナッチャー」の異名を持った技師マッカラム)

ジャクソンもマッカラム同様、ミドル級は自身2階級目の世界王座となります。ジャクソンの世界初挑戦は1986年まで遡り、マッカラムが保持していたWBAジュニアミドル級王座に挑戦。しかし2回TKOで敗れています。その後世界王座を獲得し、あのテリー ノリス(米)を下すなど防衛回数を伸ばしていましたが、目の怪我(網膜剝離)のために一時戦線離脱。しかし前年1990年11月にミドル級で再び世界のベルトを腰に巻くことに成功しています。1998年まで戦い続けたジャクソンの終身戦績は55勝(49KO)6敗(全KO負け)。勝っても負けてもほとんどの試合がKO/TKOと、常にスリリングな試合を提供する選手でした。

(カリブの強打者ジャクソン)

長身のサウスポーで、スピードを活かしたボクシングを展開したナン。スピードスターとして、あのシュガー レイ レナード(米)の後継者の筆頭、スーパースター候補生として将来が大いに期待されていた選手でした。しかし欠点として試合毎の波が激しく、また、この本が発売された直後に当時無名だったジェームス トニー(米)に大逆転の11回TKO負けを喫してしまい世界王座から陥落しています。その後スーパーミドル級王座を獲得し、2階級制覇を達成しますが、肝心の試合で負けてしまうという癖が抜けきらず。結局は並みの世界王者として終わってしまいました。最近、ちょくちょく彼の試合を見ますが、リング上でのパフォーマンスを見る限り、もっともっと活躍できた選手でしょう。

(スーパースター候補生だったナン)

まだまだマイナー団体だったWBOの王者はクリス ユーバンク(英)。現WBA同級暫定王者の実父です。決して悪い選手ではなかったんですが、最近のボクシング専門誌での掲載では少々誇張され気味の感じを受けます。この年の秋にはWBOスーパーミドル級王座を獲得し、2階級制覇達成に成功。その王座は14度も守ることになりましたが、まあ、ミドル級、スーパーミドル級共に、第4の世界王者という地位がお似合いだった選手でした。

 

(現役時代のユーバンクと、現世界王者である実子と。何かカッコいいミドルエイジですね)

どの時代でも通じるであろう実力者たちが世界王者として名を連ねていた当時の世界ミドル級戦線。しかしマッカラムは華がなく、強打が魅力だったジャクソンは打たれ脆さも兼ね備えたていました。リング上でもポカミスの常習者だったナンは、リング外でもドラッグの常習犯としてその人生を不意にしてしまいました。実子の活躍もあり、ある意味一番の成功者はユーバンクだったかもしれません。

現在のミドル級王者の顔ぶれは、村田 諒太(WBA)、ジャモール チャーロ(WBC)、ゲナディー ゴロフキン(IBF)、デメトリアス アンドラーデ(WBO)と中々の実力者が揃っています。これからもミドル級からは好選手が誕生していくんでしょうね。

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豪打のベテルビエフ、519日ぶりの勝利(2団体ライトヘビー級)

2021年03月24日 05時55分36秒 | 世界ボクシング

先週末20日・土曜日、ロシアで行われた試合結果です。
IBF/WBCライトヘビー級戦:
王者アルツロ ベテルビエフ(露)TKO10回1分34秒 挑戦者アダム デインズ(独)

*昨年の3月にIBFの指名挑戦者である孟 繁龙(中国)の挑戦を受ける予定だったベテルビエフ。しかしその一戦はコロナウィルスのために中止となしました。10月にデインズの挑戦を受ける予定だったロシア人ですが、その時は自身の怪我のために1月まで延期に。そして1月の試合は、ベテルビエフ本人がコロナウィルスに感染してしまい、防衛戦がまたしても中止となってしまいました。

4度目の正直で実現した今回の防衛戦。ベテルビエフにとって実に519日ぶりの試合となりました。この選手にとって長期ブランクはあまり関係なかったようで、その豪打で挑戦者を脅かし続ける事に。パンチを放つというより「殴りつける」という表現が合っているベテルビエフの攻撃。初回からデインズをキャンバスに送ると、10回まで試合は長引きましたが、最後はしっかりとフィニッシュ。相も変わらずの強さを見せつけ、2つの王座の防衛に成功すると共に、全勝全KO記録を16に伸ばしています。またこの試合は、ベテルビエフにとって、初の母国ロシアでの試合となっています。

 

その豪打を威力を見せつけたベテルビエフ。彼が君臨しているライトヘビー級の2021年3月24日現在王者たちの顔ぶれは下記のようになります。

WBA(スーパー):ドミトリー ビボル(キルギスタン/防衛回数8)
WBA(レギュラー):ジャン パスカル(カナダ/1)
WBA(暫定):ロビン クラスニキ(独/0)
WBC:アルツロ ベテルビエフ(露/1)
IBF:アルツロ ベテルビエフ(露/4)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):レーガン デサイクス(豪/0)
WBOアジア太平洋:ガサン ガサノフ(露/0)

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試合決定色々(色々:03‐23‐21)

2021年03月23日 05時53分44秒 | 世界ボクシング

最近(2021年3月23日ごろ)のニュースです。

1)コロナウィルスの影響で、2019年10月の試合を最後に実戦から遠ざかっているWBAライトヘビー級スーパー王者のドミトリー ビボル(キルギスタン)。5月1日に渡英し、クレイグ リチャーズ(英)の挑戦を受けます。

2)ビボルの防衛戦と同じ興行に、WBAミドル級暫定王者のクリス ユーバンク(英)も登場。同国人マーカス モリソンと対戦します。現在のところ、無冠戦として行われる予定のこの試合。多分、ユーバンクの保持する王座も争われる事になるのではないでしょうか。ユーバンクが最後に試合を行ったのは、2019年の師走になります。

3)ビボル、ユーバンクが登場する興行のメインを張るのが、元WBOヘビー級王者ジョセフ パーカー(ニュージーランド)と世界王座挑戦経験を持つデリク チソーラ(英)となります。世界戦ではありませんが、中々の好カードですね。

4)WBAミニマム級王者ノックアウト CP フレッシュマート(タイ)が5月29日、同胞のポンサクレック ナコンルアンプロモーションの挑戦を受けます。昨年3月以来の試合登場となるフレッシュマート。この試合が暫定王者時代から数えると、13度目の防衛戦となります。

5)IBFスーパーフライ級王者ジェルウィン アンカハス(比)が来月10日、ジョナサン ロドリゲス(メキシコ)を迎え、保持する王座の9度目の防衛戦を行います。

6)この試合は決定の発表はまだですが、WBCフェザー級王者ゲリー ラッセル(米)と、指名挑戦者で、前WBCスーパーバンタム級王者レイ バルガス(メキシコ)の両陣営が、対戦に合意した模様。夏までには実現しそうです。

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さらば、レオン スピンクス

2021年03月22日 05時31分29秒 | ボクシングネタ、その他雑談

現役時代、そして引退後もリング内外で話題を提供し続けた元世界ヘビー級王者のレオン スピンクス(米)が先月5日に逝去されました(享年67歳)。心よりご冥福をお祈りいたします。

私(Corleone)にとってレオン スピンクスは、記事でのみ知る選手です。調べれば調べるほど、リング内外で色々と話題になった方だったという事が分かってきました。

スピンクス氏はアマチュアで3年連続全米王者となり、その集大成として1976年に行われたモントリオール五輪に出場。ライトヘビー級で金メダルを獲得しています。178勝(133KO)7敗という見事なアマチュア歴を残したスピンクスはオリンピックが行われた翌年にプロデビュー。モントリオールから僅か2年後の1978年2月、プロ僅か8戦目で伝説のモハメド アリ(米)を破り世界ヘビー級王座を奪取してしまいました。

(プロ8戦目で、あのモハメド アリを破り世界ヘビー級王座を獲得してしまったスピンクス)

ここまでの実績のみを振り返って見ると、スーパースター誕生の感がありますね。しかしスピンクスの真のストーリーはここから始まることになります。7ヵ月後に行われたアリとの再戦に敗れると、徐々に徐々にと下降線のキャリアを辿っていく事に(ひょっとしたら、急激にと言った方が妥当かもしれません)。翌年モナコで行われた後のWBAヘビー級王者ゲリー コーツィー(南ア)との再起戦では、123秒の間に3度倒されてKO負け。1981年に、当時安定政権を築いていたラリー ホームズ(米)の持つWBC王座に挑戦するも一蹴されてしまいます。その後はクルーザー級に階級を下げ、世界逆2階級制覇を目指すも、後にWBCクルーザー級王座を4度獲得するカルロス デ レオン(プエルトリコ)や、WBA王者ドワイト ムハマド カウィ(米)等同級の実力者たちには歯が立たず。北米(NABF)クルーザー級王座や、WBC米大陸ヘビー級王座を獲得するなど奮戦した時期もありましたが、1986年以降は黒星が目立つ状態に。1995年師走まで戦い続けたスピンクス。生涯戦績は26勝(14KO)17敗(9KO負け)3引き分けと散々な結果を残してしまいました。

リング外では銃刀法違反やドラックの所持のため警察にお世話になった経験があり、WBCヘビー級王座を獲得したトレバー バービック(ジャマイカ/カナダ)と大乱闘を演じるなど、良くも悪くもマイク タイソン(米)のプロトタイプ的な存在として脚光を浴びる事も多々ありました。また離婚と破産を経験し、一時はホームレス状態だったという話も聞きます。引退後は経済面に加え、健康状態もすぐれなかったとか。特に最近は、認知症やがんとの闘病生活が続いていたようです。

日本にもゆかりのあった方で、ボクサーとしては1987年に名古屋のリングで、WBC米大陸ヘビー級王座を獲得。プロレス活動で何度も来日されていたそうです。

(プロレスラーとして何度も来日したスピンクス)

 

(アントニオ猪木氏とも対戦)

実弟のマイケル氏は、レオン氏と同様にモントリオール五輪に出場し、ミドル級で金メダルを獲得。プロ転向後には、ライトヘビー級で統一王座の座に輝き、ヘビー級でも世界のベルトを腰に巻いています。兄弟揃って金メダルを獲得し、プロのヘビー級王座をも獲得してしまうとは。凄いものです。また実子のコーリー氏もプロのリングで活躍。ウェルター級の3団体統一王座、IBFスーパーウェルター級王座を獲得するなど、2000年代後半を代表する好選手でした。

(ドン キング氏の横のメガネをかけた方がレオン氏。手前が弟のマイケルさん。ベルトを巻いているのが実子コーリー)

レオン氏がリング内外で話題を提供し続け、歴史に名を残した事だけは確かですね。

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