DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ワンヘン、ついに黒星(WBCミニマム級)

2020年11月30日 04時18分41秒 | 世界ボクシング

先週27日・金曜日、タイで行われた試合結果です。
WBCミニマム級戦:
挑戦者パンヤ プラダブスリ(共にタイ)判定3対0(115-113x3)王者ワンヘン メナヨーシン(共にタイ)

*2007年1月にプロデビューを果たし、2014年11月にWBCミニマム級王座を獲得したワンヘン。これまでに世界王座を12度防衛してきましたが、それ以上に注目を集めていたのは、プロデビュー以来重ねてきた白星の山。この試合前までにワンヘンが実戦に立つこと54度。かれはそのすべての試合で勝利を収めてきました。

今年に入り、米国への進出、現役からの引退、そしてその撤回など、リング外での話題が集中していたワンヘン。それに加えてコロナウィルスの影響もあり、試合に臨むのは昨年の10月末以来13ヵ月ぶりのものとなりました。

この試合の注目は、当然の如くワンヘンが55度目の白星を飾れるかどうかに集まっていました。しかし挑戦者で、ワンヘンの同胞であるパンヤ(パン屋さん?)も中々の戦績の持ち主。この試合前までの戦績は34勝(22KO)1敗と先輩には劣るものの、かなりの好戦績の持ち主。ワンヘンが世界王座を獲得した2014年にプロデビューを果たしたパンヤは、その年の11月に、プロ僅か4戦目にWBCの下部組織であるABC大陸王座ミニマム級王座を獲得。その後その王座を防衛していくと同時に、WBOオリエンタル・ミニマム級、PABAミニマム級、OPBF(東洋太平洋)シルバー王座のミニマム級、ライトフライ級、そしてフライ級王座を獲得してきたタイトルコレクターでした。また35歳のワンヘンより6つ年下の29歳で、今年はコロナウィルスにも関わらず、この世界戦を含め4試合も行ってきました。

試合の方はフルラウンドに渡り一進一退の攻防が続き、結果は判定に持ち込まれました。そして3人のジャッジは僅差ながらも揃って新王者誕生を支持しています。

下り坂と見られていたワンヘンですが、やはり全勝記録のレコード保持者だけだっただけに、この初黒星のインパクトは小さくありませんね。

 

ワンヘンの長期政権に終止符が打たれた最軽量級。下記が2020年11月30日現在の、ミニマム級王者たちの顔ぶれとなります。

WBA(レギュラー):ノックアウト CP フレッシュマート(タイ/防衛回数12)
WBC:パンヤ プラダブスリ(タイ/0)
IBF:ペドロ タドゥラン(比/1)
WBO:ウィルフレド メンデス(プエルトリコ/2)
OPBF(東洋太平洋):リト ダンテ(比/0)
WBOアジア太平洋:重岡 銀次朗(ワタナベ/1)
日本:空位

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加納、接戦を制す(WBOアジア太平洋ライトフライ級)

2020年11月29日 04時46分03秒 | 世界ボクシング

先週23日、兵庫県三田市総合文化センターで行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋ライトフライ級王座決定戦:
加納 陸(大成)判定2対1(116-111、114-113、113-114)平井 亮輝(千里馬神戸)

*今月23歳の誕生日を迎えたばかりの加納ですが、すでにプロキャリア7年、20戦以上の実戦に臨んできました。今回対戦した平井は、来月に30歳を迎えますが、実戦数は加納とほぼ同じ。しかしミニマム級で世界戦も経験し、海外での幾度も試合を行ってきた加納の経験値がライバルを大きく上回ると予想されていました。

試合の方は、加納が3回にダウンを喫しましたが、それ以外のラウンドはお互いに譲らず白熱の攻防が続きました。最終的には若きベテランが接戦を制し王座獲得に成功。加納にとり、WBAアジア・ミニマム級、OPBF(東洋太平洋)暫定ミニマム級、WBCユース・ライトフライ級に続いて4つ目のベルト獲得となりました。強豪選手たちに揉まれながらここまでのキャリアを形成してきた加納。そろそろ一皮剥けていい時期でしょう。

日本勢が幅を利かせているライトフライ級トップ戦線。そこに加納はどこまで食い込んでいく事が出来るのでしょうか。2020年11月29日現在の王者たちの顔ぶれを見てみましょう。

WBA(スーパー):京口 紘人(ワタナベ/防衛回数2)
WBA(レギュラー):カルロス カニサレス(ベネズエラ/2)
WBA(暫定):ダニエル マテロン(キューバ/0)
WBC:寺地 拳四郎(BMB/7)
IBF:フェリックス アルバラード(ニカラグア/1)
WBO:エルウィン ソト(メキシコ/2)
OPBF(東洋太平洋):堀川 謙一(三迫/0)
WBOアジア太平洋:加納 陸(大成/0)
日本:矢吹 正道(緑/0)

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今週末の試合予定

2020年11月28日 06時39分55秒 | 世界ボクシング

2020年11月最終週末の主な試合予定です。

28日 土曜日
後楽園ホール
WBOアジア太平洋フェザー級戦:
王者森 武蔵(薬師寺)対 溜田 剛士(大橋)

英国
ヘビー級12回戦:
ダニエル デュボア 対 ジョー ジョイス(共に英)

*この試合では、英国、英連邦、欧州、WBOインターナショナル、そしてWBCのシルバー王座が争われます。

米国・カリフォルニア州
ヘビー級8回戦(エキシビションマッチ):
マイク タイソン 対 ロイ ジョーンズ(共に米)

12月3日 木曜日
後楽園ホール
日本ミニマム級王座決定戦:
谷口 将隆(ワタナベ)対 佐宗 緋月(T&T)

4日 金曜日
英国
WBOスーパーミドル級戦:
王者ビリー ジョー ソーンダース 対 挑戦者マーティン マレー(共に英)

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ゴロフキン、出撃(色々:11‐27‐20)

2020年11月27日 04時17分31秒 | 世界ボクシング

最近(2020年11月27日ごろ)のニュースです。

1)来月18日、ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)がついに2020年の初戦を行います。米国・フロリダ州のリングに登場するゴロフキン。昨年10月に獲得しているIBFミドル級王座の初防衛戦を、指名挑戦者カミル シェルメタ(ポーランド)を相手に行います。なお、ゴロフキンのライバルであるサウル アルバレス(メキシコ)は、翌19日に米国・テキサス州でカラム スミス(英)と対戦する事がすでに決定しています。

2)WBAスーパーライト級暫定王者アルベルト プエジョ(ドミニカ)がその前日、母国ドミニカにクリスチャン コリア(亜)を迎え、昨年7月に獲得した王座の初防衛戦を行います。

3)延期となっていたWBCライト級暫定王座決定戦、ルーク キャンベル(英)対ライアン ガルシア(米)戦は、新年早々の1月2日、米国・カリフォルニア州に行われることが発表されています。久しぶりですね、世界戦が年明け早々に行われるのは。

4)来月12日に英国で予定されている3団体ヘビー級戦、王者アンソニー ジョシュア(英)対挑戦者クブラト プーレフ(ブルガリア)戦の会場には、1,000人までの観客が入場できるそうです。これから寒い時期を迎える北半球では、各地でコロナウィルスの感染者数が増加傾向にありますが、是非、この試合が予定日に行われることを願っております。

5)3団体統一ライト級王者テオフィモ ロペス(米)が、来年の早い段階に渡豪し、IBFの指名挑戦者ジョージ カンボソス(豪)の挑戦を受けるという話が進んでいるようです。

6)もし「ロペス対カンボソス 」戦が実現する場合、同じ興行でジョシュア フランコ(米)とアンドリュー マロニー(豪)による第3戦が行われる可能性がアリとの事。どちらの試合も是非実現して貰いたいですね。

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スピードで圧倒。内藤がV4(OPBFスーパーライト級)

2020年11月26日 03時39分55秒 | 世界ボクシング

先週末21日・土曜日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)スーパーライト級戦:
王者内藤 律樹(E&Jカシアス)TKO9回終了 挑戦者今野 裕介(角海老宝石)

*今年の春先から世間を騒がせているコロナウィルスの影響で、昨年10月以来の実戦となってしまった内藤。序盤戦は動きが少々重そうに見えましたが、それでも同級での実績で上をいく今のをスピードで翻弄。最後はライバルを降参に追い込み、約3年前に獲得した王座の4度目の防衛に成功しました。

内藤が目指しているのは当然の如く世界のベルト。2020年11月26日現在の、スーパーライト級の世界王者たち、及び、日本、東洋圏の王者たちの顔ぶれを見てみましょう。

WBA(スーパー):ジョシュ テーラー(英/防衛回数1)
WBA(レギュラー):マリオ バリオス(米/0)
WBC:ホセ カルロス ラミレス(米/4)
IBF:ジョシュ テーラー(英/2)
WBO:ホセ カルロス ラミレス(米/1)
OPBF(東洋太平洋):内藤 律樹(E&Jカシアス/4)
WBOアジア太平洋:井上 浩樹(大橋/0)
日本:永田 大士(三迫/0)

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高山の再起戦、直前にキャンセル(ライトフライ級)

2020年11月25日 05時45分02秒 | 日本ボクシング

先日23日、兵庫県三田市総合文化センターで予定されていた試合です。
ライトフライ級6回戦:
高山 勝成(寝屋川石田)対 小西 伶弥(SUN-RISE)

*本来なら月曜日の行われる予定だった注目の6回戦。前日計量まで無事終了していたものの、小西がコロナウィルスの検査に引っかかってしまい、残念ながら試合は中止となってしまいました。しかし興行自体は無事決行されています。

最軽量級で主要4団体の世界王座を獲得した経験を持つ高山。一時はプロボクシングから引退し、今年の夏に行われる予定だった東京五輪出場を目指し、アマチュアボクシングに転向していました。オリンピックで金メダルを獲得する事を目標としていた高山でしたが、国内予選であえなく敗戦。今年に入り、プロ再転向を発表し、春に再起戦を予定していました。しかしその試合も、例外に漏れることなくコロナウィルスの影響で中止となっていました。

高山の今後ですが、小西との対戦を含め、年内を目途に試合出場を目指すという事です。その再起戦終了後、高山はどのような路線を歩んで行くのでしょうか。もちろん、再起戦で勝利を収めると事が、プロボクサーを続けるための最低条件ですが。

 

高山がこれまでに獲得した王座(獲得した順):
WBCミニマム級:2005年4月4日獲得(防衛回数0)
日本ミニマム級:2006年3月18日(0)
WBAミニマム級(暫定王座):2006年11月7日(0)
IBFミニマム級:2013年3月13日(2)
IBFミニマム級(2度目):2014年12月31日(2)
WBOミニマム級:2014年12月31日(0)
WBOヘビー級(2度目):2016年8月20日(0)

*これまでに日本の主要都市はもちろん、南アフリカ(3度)、比国、メキシコ(2度)のリングでも試合を行ってきた高山。ボクシングの技術は当然の事ですが、精神的にも世界トップレベルの選手と言えるでしょう。もし高山が、もう一度ミニマム級での世界王座獲得を目指すのであらば、安定政権を築いているWBC王者ワンヘン メナヨーシン(タイ)やWBA王者ノックアウト CP フレッシュマート(タイ)に敵地タイで挑戦して貰いたいですね。

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決戦はテキサスで(色々:11‐24‐20)

2020年11月24日 05時24分56秒 | 世界ボクシング

最近(2020年11月24日ごろ)のニュースです。

1)先日発表されたWBAスーパーミドル級内での王座統一戦、スーパー王者カラム スミス(英)対レギュラー王者サウル アルバレス(メキシコ)。この試合は来月19日、米国・テキサス州のアラモードで開催されることが決定しました。コロナウィルスなどに影響されず、この日に是非無事に開催して貰いたいですね。

2)同日、アフリカのコンゴでWBCクルーザー級王者イルンガ マカブ(コンゴ)が、1月に獲得した王座の初防衛戦を行います。マカブが迎えるのはナイジェリア出身のオランレワジャ ドゥロドラ。マカブにとって、2戦続けて母国での世界戦となります。1974年に世界ヘビー級戦、ジョージ フォアマン対モハメド アリ(共に米)という伝説の一戦が行われた同国。当時の名前はザイールでした。

3)日本スーパーフライ級王者中川 健太(三迫)と、同級のWBOアジア太平洋王座保持者の福永 亮次(角海老宝石)が来月14日、現在空位のOPBF(東洋太平洋)王座を賭け対戦します。後楽園ホールで行われるこの試合には、OPBF王座と、中川が保持している日本王座、そして福永が保持しているWBOアジア太平洋の3つのベルトが争われることになりました。

4)日本スーパーバンタム級王者の久我 勇作(ワタナベ)が来年1月22日、後楽園ホールで指名挑戦者古橋 岳也(川崎新田)を相手に保持する王座の2度目の防衛戦を行います。

5)同じリングでは日本スーパーフェザー級王者坂 晃典(仲里)も登場。指名挑戦者渡邉 卓也(Dragon Aoki)を迎える坂にとり、この試合が昨年師走に獲得した王座の初防衛戦となります。

6)引退したと思われていた中谷 正義。来月12日に、ラスベガスのリングで世界ランカーフェリックス ベルデホ(プエルトリコ)と対戦します。この試合は中谷にとり、昨年7月に現3団体ライト級王者テオフィモ ロペス(米)に判定負けして以来のものとなります。

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続「ボクシング 10年」PartⅥ(ユーリ時代幕開け前夜)

2020年11月23日 04時50分18秒 | ボクシングネタ、その他雑談

このDaispo Boxingを始めた当初、不定期ながらも数回に渡り「ボクシング10年」という、自分(Corleone)がボクシングに興味を抱いてからの約10年の間のボクシング界について、ザっとしたものを書いていました。第一弾は2004年6月23日。当時引退したばかりのリカルド ロペス(メキシコ)がどれだけ凄いボクサーで、軽量級、特にミニマム(旧ストロー、105ポンド/47.63キロ)とそのひとつ上のライトフライ(旧ジュニアフライ、108ポンド/48.97キロ)のその後の課題はロペスの後継者を生み出すことであると強調しました。

今年の9月にSuperchamp1991というものを購入。そこには私がボクシングに惹かれる直前、1991年春先の世界王者たちの顔ぶれが掲載されています。その顔ぶれを見てみると懐かしさと同時に、新鮮味がある王者たちが載っています。

さて、当時の世界フライ級王者たちの顔ぶれは次のようになります。防衛回数は当時のものになります。

WBAフライ級:エルビス アルバレス(コロンビア/防衛回数0)
WBCフライ級:ムアンチャイ キティカセム(タイ
/0)
IBFフライ級:デーブ マコーリー(英/3)

アルバレスはこの年の3月に、東京のリングでレパード玉熊(国際)を破り新王者になったばかり。しかし6月には韓国のリングで金 容江(韓国)に敗れ、短命王者として終わってしまいました。しかしその技術を活かし、3年後にはWBAバンタム級王座に挑戦しています。

(短命王者に終わってしまったアルバレス)

アルバレス同様、日本のリングでもお馴染みだったムアンチャイ。前年に米国のリングでマイケル カルバハル(米)にバッタバッタと倒され、IBFライトフライ級王座と決別。しかしこの年の2月に、同胞のソット チタラダを破り2階級製制覇に成功。その後、ライトフライ級で一時代を築いた張 正九(韓国)、後にWBO王座を獲得し、5度の防衛に成功したアルベルト ヒメネス(メキシコ)の挑戦を退け、チタラダとの再戦も制するなど、正に油の乗った状態に。しかし翌年にはあのユーリ アルバチャコフ(露/協栄)に敗れ、虎の子のタイトルを手放しています。ちなみにユーリの2代後の王者がマニー パッキャオ(比)になります。そう、現在もウェルター級の世界王者として君臨しているパッキャオです!

(ユーリ、カルバハルと戦ったムアンチャイ。画像はジョー小泉氏のオリエンタル・ボクシングの記事)

マコーリーですか、正直、ほとんど知識のない選手です。この選手は王座を防衛する事5度。翌年6月に王座から転落しています。

(予想外?の安定王者だったマコーリー)

マイナー団体WBOのベルトを腰に巻いていたのは、WBCジュニアフライ級王者だった張や、WBOライトフライ級王者ホセ デヘスス(プエルトリコ)に挑戦し経験を持つイシドロ ペレス(メキシコ)。第4の団体WBOながらも、3度目の挑戦で念願の世界王座獲得を成し遂げています。フライ級で世界王座を獲得したペレスですが、彼の実力が最も評価されたのは、同級ではなく一つ下のライトフライ級での事。1987年師走に、極寒の韓国で張の持つWBC王座に挑戦。張にとって14度目の防衛戦となったその一戦ですが、ペレスは初回にダウンを奪うなどして大善戦。結果は僅差の判定負けでしたが、歴史に名を残す名王者相手に五分五分の試合をしました。

(張と激戦を演じたペレス)

フライ級というと、白井 義男(シライ)やファイティング 原田(笹崎)を輩出するなど、日本の伝統の階級のイメージがあります。しかし当時のフライ級王座は、日本からは近いようでとてつもなく遠い存在でした。ユーリが1992年にWBC王座を獲得しましたが、それ以前の日本のジムに所属するWBCタイトル保持者は1984年の小林 光二(角海老宝石)まで遡ります。WBAに至っては、花形 進(横浜協栄)が1975年に王座から転落して以降、1990年に玉熊が王座奪取。翌年に玉熊が王座を失うと、2007年に坂田 健史(協栄)が獲得するまで、日本から王者は誕生しませんでした。王座奪取の難しさを感じさせられる階級ですが、同時に歴史あるクラスという事が分かりますね。

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重量級の井上、苦しみながらも勝利(ミドル級)

2020年11月22日 05時47分06秒 | 日本ボクシング

今月7日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
スーパーウェルター級強8回戦:
WBOアジア太平洋王者井上 岳志(ワールドスポーツ)判定3対0(79-73、78-74、78-75)ワチュク ナァツ(マーベラス)

*本来ならこの日のメインイベントは、井上の同僚である竹迫 司登が、指名挑戦者国本 陸(六島)を迎えて日本ミドル級王座の防衛戦を行う予定でした。しかしその試合は竹迫の怪我(コロナとは無関係)によりキャンセル。そのため急遽、井上がメインを張ることになりました。

今回井上は、これまで6回戦までの経験しかないナァツを迎え無冠戦を行いました。世界王座への挑戦経験を持つ井上の圧勝が予想された一戦でしたが、ナァツはミドル級の体格を生かして対抗。その頑丈さで最後の最後まで井上を苦しめる事に成功しました。

格下相手に、予想以上に競った試合を演じてしまった井上。しかし体の大きな相手と、久しぶりの長丁場を経験したことはプラスと受け取っていいのではないでしょうか。

今後は現在保持しているWBOアジア太平洋王座の防衛戦や、以前保持していたOPBF(東洋太平洋)王座の奪回を目指していく方針の井上。日本人選手としては、この階級で世界に通じる希少な存在なだけに、世界再挑戦、そして奪取に向け頑張ってもらいたいものです。

 

井上が狙っているのは当然の如く世界のベルト。それでは2020年11月22日現在のスーパーウェルター級王者たちを見てみましょう。

WBA(スーパー):ジャーメル チャーロ(米/防衛回数0)
WBA(レギュラー):エリスランディー ララ(キューバ/1)
WBC:ジャーメル チャーロ(米/1)
IBF:ジャーメル チャーロ(米/0)
WBO:パトリック テシェイラ(ブラジル/0)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:井上 岳志(ワールドスポーツ/1)
日本:松永 宏信(横浜光/2)

*チャーロが3つのベルトを独り占めしているだけに、井上の世界再挑戦の早期実現は難しそうです。

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今週末の試合予定

2020年11月21日 03時51分14秒 | 世界ボクシング

2020年11月第三週末の主な試合予定です。

21日 土曜日
後楽園ホール
OPBF(東洋太平洋)スーパーライト級戦:
王者内藤 律樹(E&Jカシアス)対 挑戦者今野 裕介(角海老宝石)

23日 月曜日
兵庫県三田市総合文化センター
WBOアジア太平洋ライトフライ級王座決定戦:
加納 陸(大成)対 平井 亮輝(千里馬神戸)

ライトフライ級6回戦:
高山 勝成(寝屋川石田)対 小西 伶弥(SUN-RISE)

27日 金曜日
タイ
WBCミニマム級戦:
王者ワンヘン メナヨーシン 対 挑戦者パンヤ プラダブスリ(共にタイ) 

フランス
ヘビー級10回戦:
トニー ヨカ(仏)対 クリスチャン ハマー(独) 

米国・フロリダ州
スーパーミドル級12回戦:
ダニエル ジェイコブス 対 ガブリエル ロサド(共に米) 

スーパーミドル級10回戦:
デメトリアス アンドラーデ 対 ダスティー ハリソン(共に米)

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