先週27日・金曜日、タイで行われた試合結果です。
WBCミニマム級戦:
挑戦者パンヤ プラダブスリ(共にタイ)判定3対0(115-113x3)王者ワンヘン メナヨーシン(共にタイ)
*2007年1月にプロデビューを果たし、2014年11月にWBCミニマム級王座を獲得したワンヘン。これまでに世界王座を12度防衛してきましたが、それ以上に注目を集めていたのは、プロデビュー以来重ねてきた白星の山。この試合前までにワンヘンが実戦に立つこと54度。かれはそのすべての試合で勝利を収めてきました。
今年に入り、米国への進出、現役からの引退、そしてその撤回など、リング外での話題が集中していたワンヘン。それに加えてコロナウィルスの影響もあり、試合に臨むのは昨年の10月末以来13ヵ月ぶりのものとなりました。
この試合の注目は、当然の如くワンヘンが55度目の白星を飾れるかどうかに集まっていました。しかし挑戦者で、ワンヘンの同胞であるパンヤ(パン屋さん?)も中々の戦績の持ち主。この試合前までの戦績は34勝(22KO)1敗と先輩には劣るものの、かなりの好戦績の持ち主。ワンヘンが世界王座を獲得した2014年にプロデビューを果たしたパンヤは、その年の11月に、プロ僅か4戦目にWBCの下部組織であるABC大陸王座ミニマム級王座を獲得。その後その王座を防衛していくと同時に、WBOオリエンタル・ミニマム級、PABAミニマム級、OPBF(東洋太平洋)シルバー王座のミニマム級、ライトフライ級、そしてフライ級王座を獲得してきたタイトルコレクターでした。また35歳のワンヘンより6つ年下の29歳で、今年はコロナウィルスにも関わらず、この世界戦を含め4試合も行ってきました。
試合の方はフルラウンドに渡り一進一退の攻防が続き、結果は判定に持ち込まれました。そして3人のジャッジは僅差ながらも揃って新王者誕生を支持しています。
下り坂と見られていたワンヘンですが、やはり全勝記録のレコード保持者だけだっただけに、この初黒星のインパクトは小さくありませんね。
ワンヘンの長期政権に終止符が打たれた最軽量級。下記が2020年11月30日現在の、ミニマム級王者たちの顔ぶれとなります。
WBA(レギュラー):ノックアウト CP フレッシュマート(タイ/防衛回数12)
WBC:パンヤ プラダブスリ(タイ/0)
IBF:ペドロ タドゥラン(比/1)
WBO:ウィルフレド メンデス(プエルトリコ/2)
OPBF(東洋太平洋):リト ダンテ(比/0)
WBOアジア太平洋:重岡 銀次朗(ワタナベ/1)
日本:空位