『みち』 目次
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『みち』 ~道~ 第175回
「そうですな、怒りや悲しみ、憎しみ、寂しさ いわゆるマイナスエネルギーという物です。 最近はネガティブとも言うようですな」
「そんな目に見えない物で心身の不調が起きるんですか?」
「思念・・・想い それは大切な物なのですよ。 極端に言うとそれが全てを動かしている、創っているといっても過言ではないのです。
目に見えるから信じる目に見えないから信じない。 そういう人も多いですがな。
ちょっと思い出してみてください。 琴音さんならあらゆる所でご経験があるはずですよ。 そうですな・・・例えば・・・とても嫌な話を聞かされたときどんな気持ちになりますか?」
「嫌な話は聞きたくないという思いが先にきますが、それでも聞かされると・・・相手からとても嫌な物を感じます」
「その嫌な物という一つに気があるんです。 気といっても一括りには出来ないのでこれも追々ですかな。
琴音さんは嫌な話をされている方が発している気に気付いているのですよ。 ついでに言いますと、その話に同調するという事は聞いている方も同じ気を持っているという事です。 まぁ、そんな話になりますと今度は波長という言葉が出てくるんですがな」 もう一つ納得がいかないという顔をしている琴音を見て
「納得いきませんかな?」
「ピンとこないといいますか・・・」
「そうですな、これは追々分かってきますから、今すぐにわかる必要はないのですが・・・丑三つ時の藁人形・・・でいきましょうか?」
「なんだか恐いですね」
「はははは・・・でも分かりやすいですよ。 あれは丑三つ時という時間もありますが、藁人形に釘をさしたくらいでどうしてお相手様の身体に不調が出ると思いますか?」
「・・・どうしてかしら・・・」 考えてみるが分からない。
「釘を打っている方の念が飛ぶんですよ」
「念?」
「そうですその方の思いが詰まった念です。 思念です。 憎しみのエネルギーと化して飛ぶんです」
「そんなことって本当にあるんでしょうか・・・」
「相当な思いが詰まっているとありますな」
「でもそう言われれば・・・陰陽師の本を沢山読んでいたんですけど 確かにそういう事が書かれていました・・・でもそれって空想って言うか、誇張して書いてるって言うか・・・その時代の流行だと思って読んでいました」
「その時代の流行・・・それもありますかな。 丑三つ時というのは幽世(かくりよ)との境の時間であると考えられていましたからな。
でも琴音さんなら身の周りに何かを感じ取ったことがあるはずですよ。 単純に言うと刺すような空気や重たい空気、不気味といったこと・・・特別な誰かを見たときに何かを感じる」 それを聞いて思い出した。
「あ・・・」 そうだよ。
琴音が腰が曲がるほど感じた重い空気。 あれは前日から残されていた芹沢のネガティブな気であり、二人が言いあった時の邪気だったんだよ。
滞るとはそういう事なんだよ。 琴音が窓を開けてネガティブな気も邪気も外に流れて行き 雨に洗われた朝の清清しい空気が入ってきただろう。 あの時は会社の建物の流れが滞りを起こしていたんだよ。
もし琴音があの事に気付かず窓も開けず、一日中あの中にいたら全員がどこか不調を訴えたかもしれないね。 身体に出なくとも精神的にイライラしたりしたかもしれないよ。
それに完全に忘れているようだけど 悠森製作所に入ってすぐに感じた斜め前のビルの視線。 オーナーが亡くなってからの視線という念だったんだよ。
あの時も雨が降っていただろう。 そして窓が開けられ何もかもが変わったのを思い出さないかい?
「何か思い当たることがありましたかな?」
「ありました。 重い空気・・・私が朝会社に行ったときなんですけど事務所に入るととても重いものを感じて・・・前夜にとんでもないことがあったらしくて・・・その時にきっと何か嫌な気がエネルギーとして残っていたんですね」
「そうですな。 その時はどうされたんですかな?」
「すぐに窓を開けました。 そしたら息がしやすくなって・・・あ、雨が降ってたんだわ。 それで窓もすぐに閉めちゃったんですけど」
「おお、雨が降っておりましたか。 それは良かったですな」
「どうしてですか?」
「水というものは全てを流して下さるんです。 窓から出て行った重いエネルギーも浄化されたことでしょう」
「お水が浄化・・・」
「お風呂に入ったりシャワーを浴びるということは単に汗や汚れを落としているだけではないんですよ。 その日、身体についていた邪気を洗い流し、浄化をされてとても良い事なんですよ。 どうですか? 思念や想いということを少しは納得して下さいましたかな?」
「はい」
「それでは 話を元に戻しますな。 いくら経絡に詰まりをおこしていなくてもチャクラが閉じていては新しい気が入ってきませんから これも身体のバランスを崩すことになります。 まぁ、チャクラが閉じている時点で気が滞って詰まりも生じていますがな。 チャクラが閉じるという事はとても良くありません。 大地に足をつけ、木々や花の中に居させて頂く、大地に寝転んでも宜しい。 それだけでもチャクラが活性化します。 そして人やこの地球上の物すべてを愛する、感謝する。 自分も含めてですよ。 そうするととてもバランスよくチャクラが活性化します」
「難しいですね」
「そうですなぁ。 全てを愛するという事はとても難しいです。 それに今はストレス社会ですからな」
「はい」
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「そうですな、怒りや悲しみ、憎しみ、寂しさ いわゆるマイナスエネルギーという物です。 最近はネガティブとも言うようですな」
「そんな目に見えない物で心身の不調が起きるんですか?」
「思念・・・想い それは大切な物なのですよ。 極端に言うとそれが全てを動かしている、創っているといっても過言ではないのです。
目に見えるから信じる目に見えないから信じない。 そういう人も多いですがな。
ちょっと思い出してみてください。 琴音さんならあらゆる所でご経験があるはずですよ。 そうですな・・・例えば・・・とても嫌な話を聞かされたときどんな気持ちになりますか?」
「嫌な話は聞きたくないという思いが先にきますが、それでも聞かされると・・・相手からとても嫌な物を感じます」
「その嫌な物という一つに気があるんです。 気といっても一括りには出来ないのでこれも追々ですかな。
琴音さんは嫌な話をされている方が発している気に気付いているのですよ。 ついでに言いますと、その話に同調するという事は聞いている方も同じ気を持っているという事です。 まぁ、そんな話になりますと今度は波長という言葉が出てくるんですがな」 もう一つ納得がいかないという顔をしている琴音を見て
「納得いきませんかな?」
「ピンとこないといいますか・・・」
「そうですな、これは追々分かってきますから、今すぐにわかる必要はないのですが・・・丑三つ時の藁人形・・・でいきましょうか?」
「なんだか恐いですね」
「はははは・・・でも分かりやすいですよ。 あれは丑三つ時という時間もありますが、藁人形に釘をさしたくらいでどうしてお相手様の身体に不調が出ると思いますか?」
「・・・どうしてかしら・・・」 考えてみるが分からない。
「釘を打っている方の念が飛ぶんですよ」
「念?」
「そうですその方の思いが詰まった念です。 思念です。 憎しみのエネルギーと化して飛ぶんです」
「そんなことって本当にあるんでしょうか・・・」
「相当な思いが詰まっているとありますな」
「でもそう言われれば・・・陰陽師の本を沢山読んでいたんですけど 確かにそういう事が書かれていました・・・でもそれって空想って言うか、誇張して書いてるって言うか・・・その時代の流行だと思って読んでいました」
「その時代の流行・・・それもありますかな。 丑三つ時というのは幽世(かくりよ)との境の時間であると考えられていましたからな。
でも琴音さんなら身の周りに何かを感じ取ったことがあるはずですよ。 単純に言うと刺すような空気や重たい空気、不気味といったこと・・・特別な誰かを見たときに何かを感じる」 それを聞いて思い出した。
「あ・・・」 そうだよ。
琴音が腰が曲がるほど感じた重い空気。 あれは前日から残されていた芹沢のネガティブな気であり、二人が言いあった時の邪気だったんだよ。
滞るとはそういう事なんだよ。 琴音が窓を開けてネガティブな気も邪気も外に流れて行き 雨に洗われた朝の清清しい空気が入ってきただろう。 あの時は会社の建物の流れが滞りを起こしていたんだよ。
もし琴音があの事に気付かず窓も開けず、一日中あの中にいたら全員がどこか不調を訴えたかもしれないね。 身体に出なくとも精神的にイライラしたりしたかもしれないよ。
それに完全に忘れているようだけど 悠森製作所に入ってすぐに感じた斜め前のビルの視線。 オーナーが亡くなってからの視線という念だったんだよ。
あの時も雨が降っていただろう。 そして窓が開けられ何もかもが変わったのを思い出さないかい?
「何か思い当たることがありましたかな?」
「ありました。 重い空気・・・私が朝会社に行ったときなんですけど事務所に入るととても重いものを感じて・・・前夜にとんでもないことがあったらしくて・・・その時にきっと何か嫌な気がエネルギーとして残っていたんですね」
「そうですな。 その時はどうされたんですかな?」
「すぐに窓を開けました。 そしたら息がしやすくなって・・・あ、雨が降ってたんだわ。 それで窓もすぐに閉めちゃったんですけど」
「おお、雨が降っておりましたか。 それは良かったですな」
「どうしてですか?」
「水というものは全てを流して下さるんです。 窓から出て行った重いエネルギーも浄化されたことでしょう」
「お水が浄化・・・」
「お風呂に入ったりシャワーを浴びるということは単に汗や汚れを落としているだけではないんですよ。 その日、身体についていた邪気を洗い流し、浄化をされてとても良い事なんですよ。 どうですか? 思念や想いということを少しは納得して下さいましたかな?」
「はい」
「それでは 話を元に戻しますな。 いくら経絡に詰まりをおこしていなくてもチャクラが閉じていては新しい気が入ってきませんから これも身体のバランスを崩すことになります。 まぁ、チャクラが閉じている時点で気が滞って詰まりも生じていますがな。 チャクラが閉じるという事はとても良くありません。 大地に足をつけ、木々や花の中に居させて頂く、大地に寝転んでも宜しい。 それだけでもチャクラが活性化します。 そして人やこの地球上の物すべてを愛する、感謝する。 自分も含めてですよ。 そうするととてもバランスよくチャクラが活性化します」
「難しいですね」
「そうですなぁ。 全てを愛するという事はとても難しいです。 それに今はストレス社会ですからな」
「はい」