五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

アースフィーリング

2014年06月18日 | 第2章 五感と体感
神聖ローマ帝国とオスマントルコの戦い北限の場はスロベニアとオーストリア国境付近にあります。
スロベニアの旅を案内してくださったスロベニア人のH氏は、どうしてもこの場所を旅人である私達に見せたかったようです。
小高い丘の上から下を眺めると、川が流れ、その向かい側には同じくらいの高さの山が連なっています。
その頃、この川の周辺は湿地で、オスマントルコ軍が人と馬共々、次々とぬかるみに足を取られ、神聖ローマ帝国軍は勝利を得たのです。

古戦場に立つ神聖ローマ帝国側の私達の旅の仲間は、モニュメントである大きな十字架を背に誇り高い立ち姿を見せてくれました。
勝った側は、胸を張る心境になるのでしょう。その立ち姿は私の眼に焼き付いています。

第二次世界大戦の終戦からおそよ70年。記憶に新しい戦地に立つことは、戦争を知らない私にとっても心痛む思いがあります。沖縄本当の海に立つと、陽が燦々と降り注ぐ海のどこかに日食の様な陰の海を感ずることは何度訪れてもぬぐえないものがあります。

今年の夏は、いつも指を咥えて新幹線で通り過ぎている関ヶ原に立ってみたいと計画を練り始めました。

私自身の家系には名将の先祖はおりませんが、落城の経験、落ち武者の経験は、私自身のDNAの記憶にはしっかりと入っています。その負の記憶は、成功した記憶よりも無意識の領域でありながら根強い様にも思います。

それでも、天下分け目の関ヶ原に立つと、私自身がどんな体感を得るのか、今から楽しみです。

私の地元にも小さな城跡(篠原城)があります。そこから下を眺めると目の前に新幹線の線路と新横浜の駅が目に飛び込んできます。
新横浜から第三京浜港北(小机城)あたりまでは湿地が多く平坦な土地が続いていた為、昔は、相模の国の出城として重要な役割を果たしていたのだと思います。

拠点と拠点を繋ぐ街道や農村地帯には、歴史に纏わるストーリーが隠されていますが、その土地の上に建造物が立つと、アースフィーリング的な感が鈍くなります。

現代に生きている私達は、少なくとも祖先が生き延びてきてくれたお陰でこの時代に生を受けた事を忘れてはなりません。
たまには近所の城跡に立ち、古墳に立ち、自分に埋もれた古層の精神を呼び起こしてみるのも元気印を貰う一つの方法であるかもしれません。

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