五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

自立と分離

2017年08月31日 | 第2章 五感と体感


自立と分離                   2017年8月31日

昨日初めてドラマ「過保護のかほこ」を見ました。
周囲で話題になっていたので乗り遅れ気味だとは思いますが、リアルな実例が散りばめられていて、決して大げさではない脚本に、アイロンをかけながらも目はテレビの画面に集中してしまいました。

母親に毎日起こされ、母親の作った食事を頂き、服に迷えば母親が選び、好きなアイドルも母親と応援し、行きたい大学も母親の好みに合わせ、彼氏ができても母親の好みが頭から離れず、、、、
あれやこれやと起こるドタバタなドラマの中に、誰しも経験している陰の部分があっけらかんと表現されているので、今までのサイコドラマを超えた「あっけらかんさ」に、ほんとうだったら深刻に受け止める内容でも笑いながら見ている自分がいました。
言葉を変えれば、深刻な内容をさらりと表現できるくらい、個人が抱える問題の内容が誰しもが共感できてしまうくらい普遍的になってきたのかもしれません。

昔、冬彦さんのドラマで、母と息子の密接な関係が話題になりましたが、ここ最近は、密接な母と娘の関係性の方が、話題になりやすくなっているようです。
ある意味、母と息子の密接な関係性は、もはや普遍性として世間にも受け容れられている証拠なのかしらん?と、思いつつ、母と娘の関係も、実は昔からあった問題であったことをそろそろ世間の人々も気づき出す時期であるのかもしれません。

どちらにせよ、自分の遺伝子は、祖先から受け継がれており、さらに生まれてから今日に至るまでの育ち方、育てられ方が、自分の個性を育んでいくわけで、その上、育った地域的な環境、家族環境、時代性が、自分自身の個性が確立されていきます。

どんな育ち方が正しいか、正しくないか、という決まった答えはないはずです。
それぞれが、違う育ち方をしながら、ある年齢になると、教育課程の箱で教育を受ける事になります。一貫した箱の中に収められてはいても、それぞれの個性が集まっている中で、協調することを学んだり、善悪を学んだり、集団生活の中で自分の個性を育んでいくことができれば、自分の将来の生き抜く力になるのです。

「自立する」ということをいちいち目標にしなくても、自立の概念が育まれていれば、自ずから自立に向かって日々を暮らしていくはずなのですが、「母には母の人生がある」「私は私の人生を歩んでいる」「友人は友人の人生がある」と、思えるようになるには、昔よりも時間がかかる時代になっているようにも思います。
自他混合であればあるほど、「自分の思いなのか、母の思い、夫の思い」なのかの判別がつかないようです。
自他分離することに気付くことのないまま、幸せに人生を過ごす人もいらっしゃるかもしれませんが、分離できないことで悩み続ける人も多いかもしれません。

自立して初めて、母親との混同に気付く場合もありましょう。
我が子を育てているうちに、自分の親との混同に気付くこともありましょう。

人生を歩んでいる過程での気付きの経験は、きっと息を引き取るまで経験していくものかもしれません。

とりとめのない文章になってしまいましたが、そんなことが心に湧いたドラマでありました。
結婚を堂々と反対された主人公かほこはいかに~^^;;

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