五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

水田という風景

2007年05月13日 | 第3章 無意識の世界
月に一度、大阪に行く用事ができました。
新横浜から新幹線に乗り、「のぞみ」ならば大阪まで2時間半の旅となります。

新幹線が開通して2、3年後に福井に住んだおかげで、東京の両親の実家に里帰りする交通手段は、米原から乗るあこがれの新幹線でした。

幼稚園に通っていた頃。

何故か、母の一番のお気に入りのワンピースを着せられ、白いタイツに黒いエナメルの靴をはかされ、新幹線に乗っていた記憶が鮮明にあります。その頃は、喋ることが苦手な無口な子供でしたので、車窓から眺める景色をひたすら堪能し、色々なとを想像しながら乗っていたのだと思います。

時代の流れを無意識に眺めながら車窓からの景色をみているのかと思うと、不思議な時空にいるような気になってきます。

そんな風景の中で、楽しみにしてるもの。それは、水田です。
基本的にひたすら平地を走っているので、水田が目に飛び込んでくるのです。
3月あたりは、乾いた田んぼが、そのままになっていて、4月は、蓮華草や菜の花が美しく広がり、そして5月の連休明けは、田んぼに水が引かれ、稲の植わっているところもありました。五月晴れの空が水田の水に映り、今までの土の風景から水の風景に変わるのです。そして、そこに日本人の清潔感を感じる私が居ます。田んぼは常に人の気配を感じさせます。住まう人々の働く姿を想像すると、なんて美しいのだろう、と思います。
人が定住する人里は、生きるための習慣が生まれ、風習がより暮しを豊かにしていきます。

白いお米。
私にとって こんな美味しいものは他にありません。

いまでは、一般的に特別な乗り物という感覚ではなく、関西まで簡単に日帰りできる便利な乗り物となってしまった新幹線。帰路の車中、おにぎりをほおばりながらそんなことを思いました。


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コメント (7)
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