五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

道具

2007年02月08日 | 第2章 五感と体感
表装のお話をもう一つ。

我が家の台所はお鍋やまな板、食器の他に、刷毛が掛かり仮張り板や尺定規が立て掛けられています。

これらは表装ための道具です。

それ程高価なものではありませんが、十数年使い続けている愛着のある大切なものです。

その道具の一つに丸包丁があります。

裂地や和紙を切るための普通の包丁の先を丸くした形をしています。
職人さんのものとなると、刃がとても短く、職人としての時間を同時に感じます。
道具は人生そのものを物語ってくれます。

そして、その包丁で切る切れ味は、未熟な私にでもカッターで切る断面とは明らかに違うと解かるのです。鋭角にすっきりと切れ、その上断面がまろやか。

温かみがあって割り切り上手な人のような断面。

気持ちがいい。

安価で「モノ」が手に入る世の中ですが、包丁を砥ぎ時間をかけて物作りをすることは、巧みの国日本の美しさです。

美しい国を語ろうとすると、こんな想いが湧き上がります。


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コメント (4)
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