Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

日韓対決 ようやく勝利 関東大学選抜 4-0 韓国大学選抜

2010-12-12 | 五輪 U-20, U-17
今年のスポーツシーンはずいぶん韓国に打ち負かされてきた印象がある。
自分が観戦したサッカーの日韓戦は2連敗、バンクーバー五輪で真央ちゃんはユナちゃんに敗れ、スピードスケートも。世界選手権の女子バスケに AFC U-20 。日本ツァーの賞金王は男女ともに韓国人ゴルファー。
一矢報いたのは準決勝戦で歴史的な勝利を挙げた女子ハンドボール。
それから世界選手権の女子バレー、アジア大会での男子バレーボールも。
師走に入りサッカーでようやく韓国から白星をあげるシーンを見る事が出来た。

かつて学生選抜は代表以上に韓国には歯が立たなかった。1972年に始まった日韓定期戦ではその“前座試合”として学生選抜同士の試合も組まれていた。だがその“定期戦”では勝った事は無かったんじゃないかな…
1984年ソウルで行われた日韓定期戦は代表戦では日本代表がソウルで初勝利を収めたけど学生選抜戦では“ユニバーシアード代表候補”チームで臨んだ日本が負けたと言う記憶がある…
だが90年代後半に入り日本学生選抜はユニバーシアードで優勝を続け“急速の進歩”を見せており、韓国学生選抜チームとの対戦でもかなり優位な戦績を収めている。忘れられないのが1995年福岡で行われたユニバーシアード決勝戦。かつて日本を苦しめた李栄武が監督として率いる韓国を日本は破り優勝をした試合だ。学生アスリートにとってユニバーシアードで優勝するのは一つの夢だ…と私の時代は思われていたから本当に素晴らしい勝利だと思った…

晴天そして暖かな12月初旬に行われた日本・韓国大学選抜サッカーフェスティバルの第一戦。関東大学選抜チームが韓国大学選抜チームと対戦した。
学生選手と云えば、永井(福岡大)比嘉(流通経大) らが大活躍し優勝したアジア大会のメンバーには7人の学生選手が含まれていた。
中国のメディアでは“中国の超級(プロ選手)達は日本の学生選手達に完敗した。”と報道していた。

そして来年のユニバーシアードに向けて(だと思う)12月には台湾で全日本大学選抜チャイニーズタイペイキャンプが組まれ18名の学生選抜選手が台湾に向かう前に日韓戦に臨むのだけど台湾と公式に表さずに“ チャイニーズタイペイ ”と表記する事がここでも中国を気にする世相が…この中に含まれる関西学連の選手は DF の寺岡君(関西大)1人だけ。関西勢の更なる前進を祈る…

この日韓国学生選抜と対戦した関東学生選抜チームは秋のリーグ戦で優勝した明治から4人そして中央大から5人国士舘、筑波から3人ずつ選ばれていた。
一方の韓国学生選抜は10月にAFC U-19 での日韓戦に出場していいた GK 盧東建 ( 高麗大 )  MF キムギョンジュン(高麗大)イギジェ(東国大)CBチャンヒョンス(延世大 )そしてボランチの崔成根 ( 高麗大 ) らは含まれていなかった。
ベストメンバーでは無いんだろうなぁ…と思いながら体格はさすがに日本選手よりも一回り大きな選手が多いと言う第一印象であった。

関東選抜キックオフで始まり50秒には左SB ソ・デウォン(韓国国際)がクロスを入れるがそれ以降は以降は関東選抜(全関東)が主導権を握り優位に試合を進める。
3分、FW林(中央)がボランチ中里(流通経)とのパス交換で抜け出すがオフサイド。
4分には 2列目左の三田(明治)が右SBファンソコ(大邱)を振り切りクロスを入れるが惜しくも 184cm 長身のFW瀬沼(筑波)に合わない。
その直後には右SB不老(筑波)がソデウォンを振り切り入れたクロスに三田が飛び込むがここの惜しくも合わない。16分林が中央からドリブル突破しシュートを放つがGKチョンンハンソプ( 青州 )の正面。20分二列目右の田中(明治)が入れたクロスに高い打点から瀬沼がヘッドを放つがこれもGK正面。
全関東は選手がボールを持つと2人目3人目 の選手が連動して動き出してパスコースを作るので良くボールが繋がる。韓国選手は身体がでかくいけど全関東の選手はそれをテクニックで上手くかわしてしまう。特にMF田中は高い技術を見せ、韓国選手は対応できなかった。そして全関東に受け手を塞がれパスが全く繋がらなかった。かつてなら1対1では必ず韓国の選手が競り勝つので日本選手は複数でマークに着かねばず、マークの空いた選手が出て来てそこに繋がれては更にピンチを招くというシーンの繰り返しであったがこの試合では1対1で韓国選手に勝ち目がある様には思わせられなかった。
22分、 SBのファン・ソコがベンチに下がってしまった。開始早々に三田と交錯した時に左足首を痛めた様でベンチに戻って氷で患部を冷やしていいた。これで韓国はボランチのパク・ヒソン(韓国国際)が右SBに入り中盤右だったチョ・ヨンヒュン ( 東亜 ) がキム・ウチョル( 東亜 ) とボランチを組みチョ・ヨンヒュンのいたポジションに替って投入されたキムソンミンが入った。
28分久々に日本ゴール前に攻め上がった韓国は FW ホンジュビン ( 東儀 ) が倒されFKを得てキムウチョルが入れたFKを長身FWイムドンミン( 麟蹄 ) がヘッドで合わせるがGK上福元(順天堂)の正面に。良いと言う訳ではないのだけどこの試合は全関東の当たりの方がきつく倒される韓国選手が多かった。かつては全く逆であったのだけど。

    

キムソンミンが入ってから全関東は2列目の田中と三田の位置が変わったが32分頃からまた元のポジションに戻った。
34分ホンビュヨンミンがチョ・ヨンヒュンからの縦パスを上手く抜け出し受け一瞬GKと1対1になったが戻ってきたCB松岡 ( 明治 ) がカバーに間に合いシュートが撃てない。38分にはチョ・ヨンヒュンが全関東の横パスをインターセプトし前線に繋いでイムドンミンが中央からフリーでシュートを放つがゴール枠を外してくれた。完全な1点ものでこれが入っていれば試合はもっと面白くなっていただろう。
35分過ぎから交替選手のキム・ソンミンが前線に出て来て前での起点が出来た事から韓国が攻勢に出てくる時間が続いた。39分にホンジュビンがシュートを放つがCB 谷口 ( 筑波 ) がブロック。41分にはキム・ソンミンのパスを受けたホン・ジュビンがDF2人を背負ってシュートに持ち込むがポストのわずか右に外れる。
全関東の神川監督(明治)からは中盤が間延びしているのでコンパクトに…との指示が飛んでいた。

    

その後全関東はポジションを修正したのか試合終了間際には2度ほどチャンスを作りロスタイム2分を過ぎて両者スコアレスのまま前半が終わった。

      

前々日に日本に到着したばかりの韓国学生選抜は35分過ぎから攻勢に出て来たが、1985年ワールドカップメキシコ大会予選の韓国の様に30分まで日本に攻めさせて日本が疲れはじめた時間に攻め込んで前半に2点を奪い勝利を収めたがこの韓国学生選抜もそれを考えていたのか…でも前半に得点出来なかったからな…

後半全関東は FW瀬沼に替って吉野( 国士舘 ) を入れる。立ち上がりから韓国が攻勢に出るだろうか..と思っていた48分やや左、中里からの浮球パスを受けた三田が放ったシュートを GK チョンハンソプが弾きこぼれたところを詰めていた林が押し込んで全関東が先制点を挙げた。
韓国ゴール裏には近所の養護学校の生徒さん達が陣取って応援しており大きな拍手が送られた。そしてしばらく熱心な応援が続いた。本当に今日は良い天気で寒くなくて良かった…とこの時ほのぼのと思った…

    

先制を許した韓国は失点直後左サイドから上がったクロスをイムドンミンがヘッドで落としてホンジュビンがシュートを放つがポストの右に僅かに外れて行った。
このナイスクロスを上げたのがイ・ギソン ( 又石 ) 後半開始からキムソンミンに替って投入されていた。ここから韓国は反撃に転じてくるかと思ったが全関東の更なる攻勢が続く。53分には林が中盤からドリブルで突破し最後は強引にシュートに持ち込み外れてしまったが右に田中がフリーで上がっていた。
劣勢の韓国ベンチは55分に DF パクヒソン ( 圓光 ) MF チョ・ヨンヒュンが下がり MF チョ・ミヌ ( 草堂 ) FW チャ・ジョンヒュッ ( 全州 ) を入れる。そしてフォーメーションも替えて来た。 2列目右だったション・ドンジン ( 朝鮮 ) を右サイドバックに下げ、後半から投入されたイ・ギソンは2列目左に入り右にはチョ・ミヌ、投入されたばかりのチャ・ジョンヒョッがキムウチョルと組むもう1人のボランチとなった。
しかし次に得点を決めたのも全関東。58分に中央からボランチ佐々木( 神奈川 )から左の三田に繋がれ入ったクロスを受けた林がそのままドリブルシュートを決めた。韓国はボランチの2人とDFラインが下がり過ぎの様に見えた。DFが下がってしまうのは全関東の個人テクニックに前で対応出来ない為か…

   

61分全関東はボランチ佐々木を下げて MF磯部 ( 中央 ) を入れて2列目左に入り三田がボランチに入った。
62分には林から右サイドを上がった三田が入れたクロスに磯部が放ったショットはゴールポストの当たってGKチョン・ハンソプの手中に収まる。
韓国はMFからのサポートが乏しくFWの2人が完全に孤立してしまっていた。
72分には後半途中から MFに下がっていた FWイム・ドンミンがベンチに下がり ソ・ホンミンが入る。しかし得点の匂いは感じられず。次第にフラストレーションが溜まって来たか中盤のボールの奪い合いでファールが増えて来た。
77分に CB アンヨンギュ ( 蔚山 ) がイエローカードを受け79分にはイ・ハンセムと吉野が小競り合いを始めた。
ベンチの神川監督からは“良いプレーなのに勿体ないぞ..” との声がとぶ。
韓国ベンチからも指示が送られているが何て言っているのだろう…

81分には交替で入ったばかりの安柄峻 ( 中央 ) が吉野からのボールを受けドリブルシュートを決め3点差となった。韓国はトップに入ったソ・ソンミン ( 耽羅 ) のドリブルキープしか攻撃の武器がなくなり全関東は91分にも三田の右からのクロスに安が再びヘッドで合わせて遂に4点目を奪った。

  

韓国相手に4点を奪うなんて 1974年の日韓定期戦と 1999年の五輪候補チーム同士の親善試合くらいしか記憶にないなぁ….. 4分のロスタイムの間にも全関東は得点チャンスがあり振り返れば 5-0, 6-0 となってもおかしくない試合内容だった……

   

2日後同じ競技場で日韓学生選抜戦が行われた。韓国学生選抜は関東大学選抜戦のスタメンから2人選手を替えて臨んだ。韓国学生選抜は22分に FWホン・ジュビンのゴールで先制したが日本学生選抜が34分に富山 ( 早稲田 ) 68分に山本 ( 駒沢 ) そしてロスタイムに石津 ( 福岡 ) のゴールで韓国学生選抜に 3-1 で勝利を収めた。
全日本学生選抜には GK 増田 DF 比嘉 MF 山村 ( ともに流通経 ) そしてFW富田らアジア大会メンバーが含まれていた。
勝ったから云う訳ではないけど、今回の全韓国大学選抜チーム…ベストメンバーだと何人残るのだろう..
韓国学生選抜では定番の延世大、高麗大の選手が含まれていなかった…

競技場からの帰途、赤羽スポーツの森公園競技場内にある屋根付の陸上競技用のトラックを見て自分の現役時代は遠い昔になってしまったんだなぁ…と思った。
そして自分はこういうところで走る機会は無かった、お呼びでなかったのか…と苦笑いをしてしまった。

でも一生懸命やっていたんだぞ…と自分1人で心の中でいきがってしまった…

    


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