Mr.コンティのRising JAPAN

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3年目A League Final Series 組み合わせ決定

2008-01-27 | Aussie & Kiwi
昨シーズンは Melbourne Victory の独走で Regular Season を終えた A League。しかし今年は最終節を迎える前に Final Series に進む4チームが決まったがあと1試合を残して上位4チームが勝点31で並び上位2チームに与えられる Major Semi Final 進出資格を掛けて 4チームが最終節に臨む事となった。しかもその対戦カードが非常に面白かった。上位4チームは最終節が消化試合となった下位4チームとそれぞれ対戦をする事に。試合日程はシーズン開幕前から決まっていたのでこれが偶然の産物とは言え、上位4チームのサポーターとしては最後まで息が抜けないレギュラーシーズンとなったが、これは幸せな事と思う。

1月18日 Newcastle Jets 2-1 Perth Glory
最終節の先陣を切って Newcastle Jets がホームの Energy Australia Stadium に Perth Glory を迎え最終戦に臨んだ。今シーズンの Perth Glory は一昨年のワールドカップメンバーで大黒柱の Lazaridis がシーズン前にドーピング検査の陽性判定の為、今シーズンは昨年いっぱい出場停止で欠くなどが原因で精彩を欠き今シーズンは最下位に低迷した。 Lazaridis のドーピング陽性は、彼が使っていた育毛剤に含まれていた原料がその違反薬品物となっていた為らしく、昨シーズンのソフトバンクの外人選手と同じケースだった。雨の中16,212人のサポーターが集まった最終戦。22分に Joel Griffith の今シーズン12ゴール目ので先制ゴールを挙げる。J.Grifith のシーズン12得点は昨シーズンのシーズン得点王だった Melbourne Victory の11得点を上回る数字。34分にはGlory FW ,Nick Rizzo が退場になり Jets の更なるゴールラッシュが期待された。しかし Glory の David Mitchell 監督は45分に右バックのTyler Simpson を外して MF の James Downy を投入する“積極策”が功を奏したか、その直後の前半ロスタイムに Jarmie Harnwell が同点ゴールを決める。
しかし64分に五輪代表 Olyroo 候補の Mark=Bridge のゴールを決めて再び Glory を突き放し最終戦を飾った。だがこの時点では勝点を34と伸ばしたものの得失点差が+4に留まっており、他の上位チームが Queensland Roar +6, Sydney FC +4 そして Central Coast Mariners が +3 となっており、上位2チームが進出出来る Major Semi Final に向けて1試合残している他の3チームに充分なプレッシャーを与える事は出来たあだろうか……. だが Jets はこれで3シーズン連続で Final Series に進出。これは Jets と Sydney FC の2チームのみの快挙だ。 
Energy Australia Stadium では試合後も長時間に渡って地元サポーター達の勝利の雄叫びが発せられていたらしい。

    

1月19日 Central Coast Mariners 2-0 Wellington Phoenix
前日の試合結果にやりにくさを覚えたのは上位の Mariners の方ではなかったか?敗れた Perth Glory は勝点20で全日程を終了し、同じ勝点20で並んでいる Phoenix は勝点を挙げればA League 創設3年目で初めて New Zealand のチームが最下位を免れる事となる。 Mariners のホーム Gosford の Bluetongue Central Coast Stadium にこの試合も雨の中9849人の観衆を集めて行われ試合は前半は Phoenix の抵抗にあいスコアレスで終えるが後半に入ると 52分、ワールドカップ、アジアカップで日本相手に得点を決めた John Aloisi が Tom Pondeljak のクロスを頭で合わせて均衡を破る先制ゴールを決める。このゴールは今シーズン12試合の出場で7得点目で、Phoenix には兄の Ross Aloisi も同時にプレーしており、A League 史上では初めてそして世界でもまれな兄弟対決が実現していた。しかしその2分後 John Aloisi は膝を負傷して Sasho Petrovski と交替でベンチに下がらざるを得なくなった。その後もスコアーは動かず84分、 Phoenix は途中から出場した Greg Draper があわやのショットを放つが惜しくも決まらず、ロスタイムに入った93分にAdam Kwasnik が追加点を決め、試合を決めた。この勝利で Mariners は勝点34、得失点差で +5 となり前日に全日程を終了したNewcastle Jets を抜いて暫定で1位となった。Phoenix は最下位脱出を果たせなかったが来シーズンは All White のFW  Leo Bertos を来シーズンから Perth Glory から迎えチームの上昇を図る。何しろこれ以上落ち様はないのだから。 

    

1月20日 Sydney FC 2-2 Melbourne Victory
最終節で激突したA-League 切っての好カード。昨シーズン王者 Melbourne Victory は既に5位以下が決まっていたが、ライバルチームとの最終戦では意地を見せたいところ。今シーズンは第7節 ( 1-0 : Sydney Football Stadium ) 第12節 ( 0-0 : Telster Stadium ) と1勝1分け、通算でも Victory の4勝3分1敗となっている。一方の Sydney FC ,今シーズンは出だしが2勝3分4敗と低迷し ACL での浦和戦でも指揮を執ったCulina 監督が更迭され昨シーズンまで Adelaide United の指揮を執り、7月の Asian Cup ではアシスタントコーチを務めた John Kosmina 氏が監督に就くとチームは蘇生。残りの11試合を6勝4分1敗で乗り切り Final Series 進出を決めた。
この両チームの激突を前にまず Victory のサポーターグループ Blue and White Bridge のリーダー Adam Tennenini 氏が警備の強化を要望する話が新聞に載るなど試合前からヒートアップ。更に試合当日は今シーズン A League 記録となる33,458人の観衆が雨にも関わらず集まり試合内容によっては10月の試合の様に試合後警官隊が…と言う事も予測された。
試合は開始4分、Mark=Milliganのロングフィードを頭で Robbie Middleby が頭で落とした所をベテランMF Steve Corica が拾い Victory のベテラン DF, Kevin=Muscat をかわしてドリブルシュートを決めて先制。 Victory も12分に Adrian Caceres が16mの位置からノーマークでシュートを放つがゴールを捉えられない。前半は Sydney FC が 1-0でリードのまま後半を迎えたが開始26秒、Victory MF の Nick Ward のクロスを蹴りだそうとした Olyroos 候補のMark=Milligan のクリアーがそのまま自軍ゴールに入ってしまい同点に追い付かれてしまう。一時は止んだ雨もこの同点ゴール後また降り出す。それでも61分には元セレソンの Juninho の鮮やかなクロスから Alex Brosque が今シーズンの8得点目を決め再びリードをつける。しかし今年 ACL を戦う Victory は 76分、Carlos Herandez のロングフィードを受けた Archie=Thompson が鋭い低い弾道のクロスを入れると Danny Allsopp が難なく合わせて再び試合を振り出しに戻す。 67分、69分と好機を逸していた Allsopp であったがようやくチャンスを得点に結びつけた。 Kosmina 監督はその後も勝利を目指して疲れの見えた Corica, Juninho を下げて3点目を目指す。VictoryもCK等のセットプレーではゴール前に人を集めお互いに勝利を目指すもそのままタイムアップ。この時点で Sydney FC の3位以下が決まり、昨年同様 Minor Semi Final から Grand Final, そして2年振りの優勝を目指す事になった。最終戦の引き分けは痛かっただろうがシーズン開幕時の不調を考えれば Kosmina 監督は良くここまでチームを立て直した。更に今季 Marquee Player として入団した Juninhoの怪我が回復し Final Series でも起用できる事は吉報だろう。
一方の Victory は開幕5試合連続ドロー。そして第10節から8試合で5分3敗と白星がなかった事が最後まで響いた。だが最後の4試合では上位3チームと対戦し3勝1分けと意地を見せた。 ( Mariners 5-2, Roar 2-1, Sydney 2-2 もう一つは Phoenix 3-0 ) 今年初めて挑戦する Asia Champions League までにチームをどう造っていくのだろう….そして迎え撃つガンバ大阪は…… 

   

1月20日 Adelaide United 2-0 Queensland Roar
Sydney Football Stadium の試合から1時間遅れでキックオフされた試合。前節を終わった時点では勝点31ながらも得失点差+6で首位に立っていた Queensland Roar は勝ちさえすれば Major Semi Final 進出が決まるところであった。Roar は今シーズン開幕時は不調で1勝2分3敗のスタート。しかし第7節で Wellington Phoenix をホームで 2-1 と破ると第15節で Newcastle Jets に敗れるまで5勝3分けと勝点を重ねる。ワールドカップメンバーの Craig Moore の加入も大きかっただろう。一方の昨シーズンの Grand Finalist の Adelaide United 。開幕4戦は1分3敗不調のスタート。その後3連勝を飾るなど復調の兆しを見せたが17節からの上位陣との対戦で3連敗 ( Mariners 1-2, Sydney 1-3, Jets 1-2 ) で上位進出を絶たれた。 
それでも下位4チームの中で唯一最終戦をホームで戦った United は好天のHidmash Stadium に集まった10,803 人のサポーターの前で久々に好パフォーマンスを披露。17分には Olyroos 候補選手のBruce Djite, 45分には Richie Alagich のゴールで主導権を握ると後半も Roar を圧倒。追加点が入らなかったのが不思議なくらいだった。 Roar は試合開始早々から攻勢に出たがのチャンスらしいチャンスと言えば11分の Sasa Ognenovski のヘッドが僅かに外れた時くらい。前半終了間際には Danny Tiatto が退場になり、また左サイドバックの韓国人プレーヤー Seo Hyuk Su が怪我で起用できなかったのが痛かった。しかし、Queensland Roar は3年目にして初めてFinal Series に進出。 監督は元 Socceroos の指揮を執った Frank Farina 。Minor Semi Final で Sydney FC と対戦する事に。ただ SeoHyuk Su の怪我の回復状況そして最終戦で退場となった Tiatto が Minor Semi Final 2試合に出場停止なのが心配なのだか……
Adelaide United は昨年に引き続き、今年も Asia Champions League に挑戦する。Olyroos 候補の Robert Cornthwaite, Bruce Djite , Robbie Kruse , Nathan Burns そして Socceroos 合宿に参加したTravis Dodd, Lucas Pantelisらの選手を擁してベスト8を目指す。( といっても何人がシーズン終了後契約を果たすだろう。) 

   

全日程を終えた A League 2007-08 の上位4チームの結果は下記の通り。

1. Central Coast Mariners 21 10  4 7 +5  34
2. Newcastle Jets            21   9 7  5 +4  34
3. Sydney FC                 21    8 8  5 +4  32
4. Queesnland Roar          21   8 7  5 +4  31

そしてFinal Series の組み合わせは下記の通りとなった。

Minor Semi Final Sydney FC vs Queensland Roar
Major Semi Final Central Coast Mariners vs Newcastle Jets

全日程を終了した2日後の22日、 Newcastle Jets サポーターにショッキングなニュースが飛び込んできた。 Mariners に勝ってGrand Final をホームゲームで開催する権利を得てもその試合をホームの EnergyAustralia Stadium では開催されず Sydney Football Stadium か Olympic Stadium で開催すると FFAが決定したと言う事だ。この決定は対戦相手の Mariners にも該当するらしい。 Newcastle からSydney までは昨年9月に私が電車で移動をした時は2時間もかかって閉口したが、帰りに車で移動すると約1時間強の位置にある。そしてその真ん中に丁度位置しているのがMariners のホーム Gosford である。EnergyAustralia Stadium も Gosford の Bluetongue Mariners Stadium も観客収容能力は 30,000 人に満たない為、興行的な事を考えての決定らしい。オーストラリアで人気の Aussie Football の Grand Final が Melbourne Cricket Ground で恒久開催されている事実からこう言う決定を容易に降しているのだろうか……

1月25日に Sydney Football Stadium で行われた Sydney FC vs Queensland Roar の Minor Semi Final は 0-0 そして27日 Energy Australia Stadium での Major Semi Final は Jets が 2-0 でMariners を下した。 2nd Leg は2月8日 ( Roar vs Sydney FC ) と 2月10日 ( Mariners vs Jets ) がそれぞれ行われる。これらの試合の詳細はまた順次アップしていきましょう….( 誰も期待していないか??)

 


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