Mr.コンティのRising JAPAN

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ワールドカップ 組分抽選 

2005-12-08 | FIFA World Cup
12月9日 Leipzig にて、来年6月から開幕する FIFA World Cup の組分け抽選が行われる。6日にシード国8カ国の発表等があった。前回優勝のブラジル、地元のドイツを初めシード国は下記の8カ国だ。
1 Brazil 5 Mexico
2 England 6 France
3 Spain 7 Argentina
4 Germany 8 Italy

今大会はメキシコが(地元開催の70年と86年大会を除いて)初めてシードされ、FIFA Ranking 2位のチェコ、3位のオランダがシード落ちした。 日本を含むアジア4カ国は中南米3カ国と同じ第4ポットで逆シード?されている。 このシード国、何故チェコ、オランダでなくメキシコが入ったのか?
それは大会委員会が前回と前々回のワールドカップと過去3年間のFIFAランキングを独自の計算方法ポイント化しその総合計によるものだ。 例えばブラジルは98年大会が準優勝、前回が優勝、FIFAランクでも2003年から3年連続して1位なので総合計64ポイントで2位にシードされたイングランドの50ポイントを大きく引き離して堂々1位にシードされた。オランダは前回予選落ちなのでその分ポイントが下がり総得点は10位。また2大会連続出場で前回はベスト8のアメリカがこの3年間でも常に上位にFIFAランクに顔を出していたので8位のイタリアに1ポイント差の9位だった。アメリカがシードされる可能性も十二分にあった。この3年間FIFAランクが6位、4位、2位と好調のチェコはここ3大会連続で欧州予選落ちしており、この計算方法で行くと日本の12位を下回る16位。アジアでは韓国が前回の4位が大きく得点を稼ぎ最新のFIFAランクでは29位(日本は15位)ながら日本より1つ上の11位にランクされていた。FIFAランクは当てにならないと言われているが、実はこんなところで影響を及ぼしていた。 1998年のワールドカップ予選で“新規参入”した当時のユーゴスラビアがスペイン、チェコといった強豪ひしめく組に入れられたのも同様の背景があった。 今はセルビア=モンテネグロと名を替えた旧ユーゴスラビアは最新のFIFAランクでは47位で欧州勢では最も低いランクなので、欧州の国がシードされているグループには振り分けられず、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルのいずれかと同組になることとなった。 シード国の全ては恐らくチェコ、オランダには来て欲しくないであろう。そして我が日本代表であるが、出来ればメキシコの組に入って欲しい。そしてそこにセルビア=モンテネグロが入って残るはアフリカ勢で、今回の計算方法では下位3カ国を占めるガーナ(30位)アンゴラ(31位)トーゴ(32位)のいずれかが来てくれればと願うがそうはいかないやろなぁ..... 
この抽選では過去様々なドラマがあった。その1つに32年前に同じドイツで開催された大会で、ウルグアイ、イタリア、ブラジルと並んでシードされた地元西ドイツと同じA組に東ドイツが組み入れられ、史上最初で最後の東西ドイツ対決が実現した。1978年大会は地元アルゼンチンがシードされたA組がイタリア、フランス、ハンガリーと同組の“死のグループ”となり開幕までの数ヶ月間、国民を不安にさせたが最後は優勝で幕を閉じた。1966年のイングランド大会の抽選は初めてテレビ中継され、1998年のフランス大会がマルセイユの Velodrome競技場に38,000人の観客を集めるショー化された抽選会であった。そして1970年のメキシコ大会。それまで8大会全てに出場を果たしながら通算20試合中1勝1分け(対ウェールズ 1958年スウェーデン大会)18敗と全く相手にならなかった地元メキシコ。(その1勝も1962年大会、既に1次リーグ突破を決めたチェコスロヴァキアが相手の消化試合)結局史上初めてベスト8に進出する事になったのだが、組み分け抽選では当時大陸別のシード制は無かったが同じ北中米地区のエルサルバドルと同組になる幸運?に恵まれ、欧州勢からは不正があったのではと疑われる一幕も。
今大会、日本の対戦相手は? こういった楽しみが味わえるようになったのもわずか8年前からでそれ以前は“あぁそうなったのか”程度であった。 昔夢に見ていた事が現実となったという幸福感を改めて感じる。


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